UKのダブシーンが生んだ重低音を操る師弟タッグが世界で最初にパフォーマンスを行ったのが日本だった。2013年に開催された「SonarSound Tokyo」。そこで披露した狂気的な音楽は、彼らの新作でも健在だ。Adrian Sherwoodは約60歳。自分の父親が仮にこんな音楽を作っていたらと思うと異常だ。それに相方のPinchとは約30歳も離れているのだから面白い。いったいどんな会話をしながら曲を作っているのだろうか。今作では、幅広い音楽性でリスニング用にも…なんて生易しものではない。狂気的な側面、その一方向の軸のなかで表現方法に幅を持たせる印象だ。そのなかで中盤に坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」のダブカバーが現れるから、よりいっそう美しく感じられる。
2月8日(水)には3年ぶりの来日公演が渋谷のSound Museum Visionで開催される。2013年の「electraglide」以降、2人揃ってのパフォーマンスは約3年ぶり。アルバムの収録曲もおそらくたくさん披露してくれと思うので、作品よりも先にVISIONのスピーカーから放たれる重低音にヤラれてください!(yanma)
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