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REGGAE ANTHOLOGY

GARNETT SILK
REGGAE ANTHOLOGY
いかに自らがバッドかを誇ることに執心していたかに見えた'90年代のダンスホールに、コンシャスなメッセージと清らかで骨のある歌声によって改めてレゲエなる本流を思い起こさせた男、ガーネット・シルク。本作は'95年に27歳という若さで惜しくもこの世を去った彼の名曲が存分に詰めこまれたベスト盤だ。色あせることのないその歌声とメッセージはもちろんすさんだ2000年代にも変わることなく有効。彼が今生きていたら、どれほどのスケールで音楽を表現していたろうか。 文/一ノ木裕之