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Blitzkrieg Pop

T.RAUMSCHMIERE
Blitzkrieg Pop
自ら主宰するシットカタプルトからの編集盤『ザ・グレート・ロックンロール・スウィンドル』も含めると、これで5作目となるマルコ・ハースのバンド型エレクトロクラッシュ転向作。ベーシック・チャンネルのフォロワーだったことがウソのようだとも言い切れないけれど、それにしてもドイッチェランドな重厚さと英国風グラマラスが全編を覆い、ガッツのあるダンス・ポップに仕上がっている。様式性の産物という意味では90年代には考えられなかったタイプで、かといって80年代にそっくりの人がいたわけでもない。「アン・アーミー・オブ・ウエイト」にはレイヴ・リヴァイヴァルの陰も感じられるし。 文/三田格