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Rhyme & Reason

V.A.
Rhyme & Reason
口にすべき韻(コトバ) 表現する理由(ワケ) ──90年代一つの完成形を見せたヒップホップ・シーン── そのカルチャーを通じアメリカ社会を生きる若者の現実を浮き彫りにした ドキュメンタリー 1997年。既にあらゆる方面から、巨大なマーケットとして認知されていたヒップホップ。「ライム&リーズン」は、その商業化されゆくヒップホップの真髄を、現場で活躍する豪華アーティスト達が生の声で語るドキュメンタリー・フィルムである。ブレイクダンス、グラフィティなど各エレメント解説や、そのパイオニア達を紹介するとともに、ニューヨークからL.A.、ハウジング・プロジェクト(低所得者層住宅)からノース・ハリウッドの豪邸、ブロック・パーティーから業界コンベンション、純粋なクリエイティブ精神からセックス・ドラッグなど犯罪にまつわるギャングスタ・ラップまで、文化的、社会的側面からヒップホップの本質を探ってゆく。 ナズが彼の出身である低所得者住宅にてライムに込めた夢を語れば、ローリン・ヒルが男性社会で生きる女性アーティストの声を代弁する。アイスTがギャング・ライフとドラッグの実情について語れば、Qティップは公園で子供達を囲みながら家族やヒップホップに託した未来を語っていく。さらに本作完成前後に相次いで凶弾に倒れたトゥパックとノトーリアスB.I.G.の貴重な肉声を収録し、アメリカ社会を生きる都市部の若者の現実を浮き彫りにする。