PODCASTS
>
Brawther - clubberia podcast 105

CB 105 - Brawther

Brawther(The Secret Agency / Balance)

パリのアンダーグラウンド界に深く根ざし、自身が強く提唱する"True School House"のプロダクションの道を進み続けるアーティスト「Brawther」。ディープハウスとテクノとの境界線の中にトラディショナルかつモダンなメロディーを共存させることを得意とし、オールドスクールやニュースクールといった言葉を嫌う彼なりの答えを楽曲に見いだしている。

2007年に別名IZMOでのリリースを始めて間もなく、シカゴハウスの重鎮Chez Damierの耳に留まる。その後Chez Damierが主宰する"Balance Recordings"の専属アーティストにBrawtherをむかえるなど、Chez Damier自身もマネジメントレベルで彼のDJキャリアに大きく関わってくることとなる。

最近では90年代のハウスリバイバルブームを牽引する形で業界を騒がせている、パリのインディペンデントレーベル"My Love Is Underground"の発足当時からの秘密でもあった、第1弾リリースのアーティスト"Paris Underground Trax"がBrawther自身であることを公開。オーディエンスは驚きとともに、彼の多様性と普遍性にあふれた才能を改めて確認することなった。

そして、ロンドンのパーティーシーンの最高峰を牽引し続ける「secretsundaze」が、2010年に最新プロジェクトとして立ち上げたDJブッキングエージェンシー"The Secret Agency"に、開始当初から名を連ねているアーティストの一人でもある。Fabric (London)、Panorama Bar (Berlin)、Rex Club (Paris)、Back To Basics (Leeds)、そして世界最高峰の音楽フェスティバルとしても名高い「The Glastonbury Festival」など多様なギグをこなし、世界中のオーディエンスを湧かせ続けている。

常に近況情報に乏しく、ヴァイナルでのリリースのみで自分を主張するスタイルを貫くBrawtherだが、あなたの最寄りのターンテーブルにて彼のDJを見られる日も、そう遠くはないだろう。

http://thesecretagency.net/roster/brawther


[インタビュー]

―まずはあなたのことについて、少し聞かせて下さい。いつごろ何がきっかけでDJを始めたんですか?

作曲/プロダクションを始めたのは11年くらい前かな。アンビエント、エレクトロニカみたいな曲を最初は作ってたよ。DJにいたってはそれ以上前から興味はあったんだ。親友がヒップホップのDJの天才で、スクラッチなんかを難なくこなしてた。でも、自分のターンテーブルを持ったのは実はもっとあとの話さ。

―DJやプロデューサーとしてのキャリアで、ターニングポイントといえるできごとは?

音楽を通して、今では親友となった人に出会えたことが大きな転機かな。兄弟、それでいて教師ともいえる人だね。Chez Damierとの出会いのことさ。

―ミックスに使用したレコーディング機材を教えて下さい。

セットアップはTechnicsのターンテーブル、ecler nuo 2.0のミキサー、レコードオンリーさ。

―このミックスはどちらで録音したものですか?

パリの自宅で録音したよ、段ボールの箱に囲まれてね。実はスウェーデンのストックホルムに引っ越す数日前だったんだ。今はストックホルムをベースに活動しているよ。

―このミックスのコンセプトを教えて下さい。

今回は、今までの自分のミックスとは少し違うコンセプトで作ってみたんだ。ダンスミュージックのなんかにはたくさんのムード、雰囲気を持った曲があるし、ほんとは好きなんだけど、いつもはミックスでプレイできない曲ってあるでしょ?たとえるなら、ディープなテクノの音を基調にしながらも、しっかりとしたハウスのバックボーンを持っている、そんな感じかな。
自分はPodcastに向いているDJだとは思っていないよ、ぜひライブでDJしてるところを見てほしい。でも今回はクラベリアのためにPodcastをやりたかったんだ、自分にとって日本は特別な所だからね。

―最近の活動内容はどういった感じですか?

今現在アルバムに取りかかっているところさ。今までの自分の最大のプロジェクトといっていいと思う。だからこれ以上はちょっと秘密で!

―最近お気に入りのアーティストを教えて下さい。

まずロシアのAnton Zap、彼の音楽はすばらしいクオリティーをずっと保ち続けていると思う。Saiっていう大阪出身のアーティストも自分のチェックリストに入ってる。あとはおすすめはXDBかな、とくに彼のDJセットはもうすごい盛り上がりようだった。

―今後のギグスケジュールを教えて下さい。

コンスタントにイギリス、フランス、ロシアそれとスウェーデンでのギグが決まってるね。

―来日の予定はありますか?

来年の2月に向けて日本ツアーを今組んでいるところさ、今からすごく楽しみだね!

―日本のハウスミュージックにとても熱中しているそうですが……?

このラブストリーは複雑だよ、情熱そのものでもある。言えることは、日本のハウス対して、自分は本当の"OTAKU"ってことかな。