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CB 311 - Steve Rachmad

 recorded at Loveland's 909 Festival


 Steve Rachmad (aka. Sterac)

  25年以上エレクトロニックミュージックに携わってきたSteveは母国オランダのシーンの発展に不可欠な存在であったといってまず間違いない。その多くの場合はデトロイトテクノ、刺激的なストリングス、強烈なグルーヴなどと離して考えられないが、Steveはオランダでエレクトロニックミュージックの分野で最初に成功をおさめた生粋のプロデューサーであり、リミキサーであり、DJの1人だ。

95年に最初の偉業ともいえる『Secret Life of Machine』をリリース。テクノ作品の決定作ともいえる本作はSteveの別名義Steracとして発表されたが、昨年12年、Ricardo VillalobosやJoris Voornなどのトップアーティストによるremixを収録し、スローダウンしたりアレンジを加えオランダ発のレーベル《100% Pure》から再リリースしたのだ。

このプロジェクトとは別に多くのシングルやEPを別名義含め発表し続けており、そのテクノだけではなくエレクトロ、ディープハウス、テックハウスへのあくなき探究心は《Soma》《Music Man Records》《Truesoul》《Delsin》《Figure SPC》《Get Physical》などから作品を発表する結果へ結びついている。リミキサーとしても各所から引っ張りだこで、Joel Mull, Nina Kraviz, M.A.N.D.Y. vs Booka Shade, Sam McQueenののトラックをリミックスしている。更に11年後半には、オランダのレーベル《Rush Hour》がアムステルダム・オールスターズコンピレーションの中にSteveの"Boogie Moogie"をハイライトとして収録したいと依頼してきたのだ。

DJとしては主にテクノではあるがエレクトロやディスコからの影響も受け長年に渡り絶えず進化し続けている。ロンドンのFabricやベルリンのBerghainなどヨーロッパのトップクラブのみならずAwakeningsやCreamfields Australia、Time Warp Hollandなど数多くのフェスティバルでもプレイをしてきている。最近ではアムステルダムのナイトスポットStudio80にてレジデントを任され、また『Secret Life of Machines』の再リリースを祝したワールドツアーで世界中を駆け巡っている。しかし相も変わらず音楽へさらなる愛情を注ぎ続け、鋭い洞察力とその耳をもって生み出される作品は何よりも彼がシーンに君臨しつづけている証である。