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Dave Twomey - clubberia podcast 093

CB 093 - Dave Twomey

Dave Twomey (Mariana / MYM Tokyo / Time to Express / UK)
ベルリン、デトロイトにイギリスの早朝4時などの時間帯で用いられるダブでへヴィなベース、トリッピーな音の影響をフルに受けた、 Mariana Dub Sessionセットはテクノが生まれた80年代の音までも取り入れつつ、地球上で最も深い場所、太平洋のマリアナ海峡の暗黒な美しさを表現している。
Tr nchとしてのDJセットは彼のロシア、アルゼンチン、中国、チリ、ドイツ、パラグアイ、ブラジルなどの国々にまで足を伸ばした12年に及ぶDJキャリアから培ってきたテクノとエレクトロニックミュージックの知識と尊敬を元に作りだすサウンドがベースとなっている。

そのサウンドは、Marianaイベントを代表するものである。そのMarianaにはBen Klock、Peter Van Hoesen、Mike Parker、Cio D'Or、Delta Funktionen、Pendle Covenなどが参加。またMarianaサウンドを多くの方に広めるMariana Dub SessionsポッドキャストはあのMLZやVan Hoesenの高い評価を受けている。

Tr nch名義での12インチリリースは沖縄のIORIとのコラボ、あのPeter Van HoesenのTime To Expressレーベルからデビューする。そのデビュー作は「とにかく魅惑的」と表現され、あのLaurent Garnier、Chris Liebing、Konrad Blackなどのアーティストのサポートを受けている。制作コラボ、ヨーロッパと日本におけるMarianaツアーとイベントにMarianaレーベル立ち上げと、2011年はDaveにとって大きく躍進する年となりそうだ。さあ、対潜水艦爆弾、発射準備。。。
http://www.mymtokyo.com
http://www.myspace.com/djdavetwomey


[トラックリスト]
"truth : The Elephant's Nose"
01. Marsen Jules Trio - OEillet Parfait - Kompakt for Japan
02. Efdemin - Time - Kompakt for Japan
03. Joy - Jels - Hot Flush
04. Commix - Satellite (Dettmann remix) - Metalheadz
05. Temporary - Blue Box - Time To Express
06. Sigha - Politics of Dying - Our Circula Sound
07. Markus Suckut - Pragmatics - Lineal
08. Substance - Relish Dub edit - Scion
09. Donor & Truss - Endo 2 - Perc
10. Instra:mental - Forbidden - Applepips
11. David Alvarado - Polygons - Ovum
12. Delta Funktionen - Eruption - Ann Aimee
13. Lucy & Xhin - LX3 1 - CLR
14. nAx Acid & INK - Jarvik A.X 7.1 - Aconito
15. Ben Klock - Compression Session - Ostgut Ton
16. Obtane & Claudio PRC - Antikythera Mechanism - Aconito
17. Conforce - Vulcan - Clone Basement
18. Shackleton - Deadman (The Bugs Crackle Remix) - Honest Jon's
19. oOoOO oOoOO - Burnout Eyes - Tri Angle
20. James Blake - Limit To Your Love - Atlas


[インタビュー]
このインタビューは、Dave自身に世界各地の友人たちから質問を集めてもらい、それに答えるという方法で行われました。オリジナルな質問を考えて欲しいと頼んだ結果がこちら。

―日本に長い間住んだことで、君の音楽に変化はあった? (Hernan Cattaneo // DJ/producer www.hernancattaneo.com)

難しい質問だな。基本的に僕のDJとしての哲学は、来日した(2002年)当時からはあまり変わっていないと思うけど、かなり成熟したと思います!今でもテクニックはとても重要だと思うけど、より大事な目標はお客さんにサプライズをもたらすこと(誰も持っていないレコードをかけたり、誰よりも先に新しい曲をかけたりすること)、セルアウトすることなくお客さんを楽しませること、そして旅のようなセットを作り上げることを心がけています。長い時間をかけてウォームアップし、小箱でゲストやサポートDJとしてプレイした経験によって確実にスタイルが変わっきて、ゆっくりとストーリーを組み立てていくようになりましたね。お客さんは解放感を求めてファンキーで速い曲を欲していると思い込んでいたのと、かつてはとにかく回数を出演しようとパーティーを選んでいなかったことを今は少し後悔してます。それも、2007年に初めて行ったLabyrinthでの体験で大きく考え方が変わり、質の高いディープでエモーショナルな音楽 をかけるという元々の考え――それと退屈だと思う人がいたとしても――こそが自分の得意とすることだと気づいたんです。それに合ったパーティーとお客さんを見つけなければと。Marianaのこれまでの成功は、その考えが100%正しかったことを証明しています。ダントツで、今までで最もDJをしていて楽しいパーティーです。

―低音(bass)、中音(mid)、それとも高音(treble)? (Peter van Hoesen // DJ/producer www.t2x.eu)

ははは、朝食にTreble、昼食にMid、そして夕食以降の時間はBass。

―いつ、どこで、どのクラブで、お客さんも好きに選べるとしたら、どんな環境でプレイしたいと思う?
(Hiroshi Naka // journalist)

ベルリンのBerghainに招待されたらノーとは言わないよ!でも、クラブという、暗く汗ばんだたばこの煙だらけの環境は年々苦手になってきました。だから山やビーチや川といった野外でプレイ出来たらパーフェクトですね。自然と、質の高いサウンドシステムとオープンマインドなお客さんで人数も多すぎないところ。、と言うのが一番いいかも。僕がLabyrinthのファンであることはみんな知っていて、毎年9月の数日間、そこが世界で一番好きな場所になります。僕の考えるパーフェクトなパーティーに一番近いんじゃないかな、今のところ!

―この10年間のテクノロジーの進歩によりたくさんの選択肢が出来たけど、今DJの際に使っているメインのフォーマット(ヴァイナル、CD、Traktorとか?)はどれ?もし最近フォーマットを変えたのなら、それにより本番前の準備の仕方などは変わった?  (DJ Three // DJ/producer www.HallucinationLimited.com)

今はDJする際にたくさんの選択肢があります。ヴァイナルだけのセットを止めることはないけれど、ここ3年の基本のセットアップはヴァイナルとSerato の組み合わせ(たまにCDJも使用)にしていて、最近ではAbletonを使ってDJプレイする練習をし始めたところです。パーティーや自分の気分にに合わせて使い分ければいいと思っています、ヴァイナルの操作性とシンプルさがしっくりくることもあるし、よく最後の1時間だけヴァイナルでプレイすることがあるけど、本当に楽しいです。でも、旅は軽装で行きたい。Seratoのお陰で日本では入手不可能な曲をプレイ出来るようになったし、持って行く荷物の重さを大幅に減らしてくれました。最近はAbletonをメインのセットとして使うことにも慣れてきました。事前の準備に関しては、フォーマットを色々使うので逆に大変になりましたが、それをすることにより、自分"レコードボックス"に入っている曲をよく覚えるようになったし、選曲も慎重になりました。なので、ある意味一つのレコード・ボックスしか持って行けなかった時代に近い。Abletonの利点として付け加えておきたいのは、各チャンネルにエフェクトをアサイン出来る優れたMIDIコントローラーがあれば、これまでピッチ合わせに費やしていた時間をクリエイティブなミックスやブレンドに費やすことができるようになりました。

―エレクトロニックミュージックの未来について、あなたのヴィジョンは? (Cio D'Or // DJ/producer www.cio-dor.de)

音楽は人生と同じように収縮と拡大の繰り返しだと思う、よりワイルドなサウンドを生み出している一部の人たち(アメリカのダブステップシーンとか?)がいる一方で、一部の人たちはよりミニマルな方向に進んでいます(Raster-Notonとか?)。それは間違いないと思います。画一化が進むこの世界において、音楽、人が楽器や機械を使ってやる事だけは常にサプライズをもたらしてくれる唯一のものです。今後は"ライブをやるアーティストたちが、それに恥じないような生の醍醐味が感じられる"ライブ"をやるようになって欲しいと思います。どちらかというとその逆に向かってしまっている人が一部にいて、ロボットのような動作が"ポスト"・ポストモダンな表現そのものだと言われていたりもする。


― 闘病のためたまたま離れていた日本で起こった、東北の大地震と津波のニュースをテレビで見たときの気持ちは? (Falko Brocksieper // DJ/producer www.falkobrocksieper.net)

恐ろしかったです。その日たまたまウェールズのアシュラムにいたので、災害の本当の規模を知ったのは明けて月曜日になってからでした。新聞を見てショックで涙が出て、ウェールズの小さな町を呆然と歩き回りました。友人や親戚がただちに連絡をしてきてくれて、日本の僕の友人の事を気遣ったくれことには感動しました。でも、「あなたがその場にいなくて良かった」と言う人も多く、とても複雑な気持ちでした。日本にいたいと言う気持ちと、いなくて良かったという気持ちの両方があって。被災された方にはこれまで感じたことのなかった痛いほどの同情を感じたのは長く日本に住んでいたからだと思いますが、自分の無力さも痛感しました。

―もともと日本に行ったきっかけと、今でも自分のパーティーを日本(東京)で続ける理由は?Yuko Asanuma (journalist)

完全な偶然。ブリストル大学で法学部の4年生として学生生活最後の一年を過ごしていた時、とにかく法律とは一切無縁なことを将来やりたいと思っていました。そんな時、古くからの友人に、日本に行けば卒業者はいい仕事の機会があると聞いたので(当時日本に関する知識は「ニンジャ」「サムライ」程度しか日本の事は知りませんでした)、そのために日本行きを決めたんです。もともと旅は大好きだし、幼少期に住んだベルリンを含め、色々な国で幼少期を過ごした経験があるので、外国に住むことへの抵抗はありませんでしたし、全然違う場所に移ることにも魅力を感じました。また、日本でならDJとして認知してもらえる可能性がより大きいだろうと見込んで来たんですが、思った通りで、幸運なことに来日して僅か4ヶ月でYellowのメインフロアでプレイさせてもらえたんです!

これからも日本でパーティーをやり続けたい理由は、とてもシンプルです。日本のいいお客さんは、DJにとって世界最高のオーディエンスだと思うから。オープンマインドで、リスペクトがあり、声を出してくれることもあるし、常にエネルギーに溢れているエから!また、5年以上パーティーのオーガナイズをやってきて、Marianaこそは本当にやる価値があると思えるから。Marianaを続ければ、色々と困難を抱えている今の僕にも、日本に行きたいだけ行けるいい口実にもなるからね。

(Many thanks to H.Naka & Y. Asanuma for their translation & proof-reading)

2011年7月ツアー日程

7/7 Dommune 東京 www.dommune.com
7/9 Mariana w/ Kirk Degiorgio 東京 http://www.clubberia.com/events/179868-MARIANA-LIMITED-002-presents/
7/16 Rural Festival feat Prologue records www.addictedloop.com