11月の2週目~3週目にわたり東京と大阪で開催された「RED BULL FLYING BACH」。私は、今回の公演の初日となる渋谷BUNKAMURAオーチャードホール"で行われた東京公演に行ってきた。
この「RED BULL FLYING BACH」は、4度のブレイクダンス世界チャンピオンの称号を持つフライングステップスと、「今、ベルリンでもっとも注目すべきパフォーマーの1人」と称される振付家/ダンサーの川口ゆいが、バッハの平均律クラヴィーア曲集を踊り、ビジュアル化する試み。会場となった"BUNKAMURAオーチャードホール"は、クラシックコンサートやオペラなどが行われているような会場。この日は、1,800人もの観客が訪れ、広いホールの席を埋め尽くした。
公演は、ピアノのソロからスタートし、そして川口ゆいのダンスへと続き、そしてフライングステップスが客席からステージに上がり物語はスタートした。物語と表現するように、この「RED BULL FLYING BACH」には物語が存在する。もちろんセリフは無いので体の動きや構成で表現していく。そしてピアノとチェンバロが奏でる音符1音1音を、スピーカーから流れるエレクトロニックミュージックの1音1音を体で表現してくキメの細かさには圧巻だ。技や動きの1つ1つはブレイクダンスだったり、バレエだったりするが、1つの構成として見るとその両方でもあるが、その両方でもない。またクラシックとストリートという、相反するにものにも関わらず雑味が無く調和が取れている様が感じられた。
約70分に及ぶパフォーマンスは終了し、会場を拍手が埋める。一体何分間拍手をしたことだろう。こんなに長く拍手をしたことは、後にも先にも無いだろう。その鳴り止まない拍手は、本公演の素晴らしさを1番物語っているかもしれない。クラベリアでのレポート写真は東京公演を納めたものだが、下記リンクより大阪公演やオフショットもご覧頂けるので、そちらもぜひご覧頂きたい。
Text : yanma (clubberia)
■RED BULL FLYING BACH
http://www.redbull.jp/cs/Satellite/ja_JP/Red-Bull-Flying-Bach/001243195640898
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