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Berlin Atonal 2013 at Kraftwerk Berlin

Berlin Atonal 2013 at Kraftwerk Berlin : the 25th -31th of July 2013
Open air party at Grirssmuehle : the 27th of July

過去に10回以上訪れたことのあるベルリンですが、今回は、夏の休暇を利用してベルリンに1ヶ月ほどの長期滞在ということもあり、いろいろなクラブやフェスティバルに足を運び、新しい音楽との出会いと経験に溢れた滞在となりました。

今回のベルリン旅行の1番のきっかけとなったのは23年ぶりに開催された、世界トップクラスの音楽とアートイベント「Berlin Atonal 2013」への参加するためです。視覚と音(sight and sound)のための革新とテーマに掲げられたAtonal Festivalは、1982年から1990年までKreuzbergで開催されていました。一説によると、1989年のベルリンの壁の崩壊と同時に、Berlin Atonalを始めたDimitri Hegemannが1991年に"Tresor"をオープンする際に休止したそうです。今回ベルリンの中心地にある旧発電所だった3000人以上収容できる巨大会場"Kraftwerk Berlin"へ開催地を新たに移し、7月25日から31日の1週間にわたり開催されました。

フェスティバルのプログラムは、昼間の展示会、アーティストのセミナー、夜のコンサート、 同じ建物内にあるクラブ"Tresor"でのアフターパーティー、Shiftでは夜のコンサートの時間と平行してイベントが行われていました。



Text & Photo : Misa Tranberg 初日は、展示会とコンサートを少しだけ見て帰り、2日目のコンサートプログラムであるJon Hassell Quartet、Juan Atkins & Moritz von Oswald、Vladislav Delay、Kangding Rayなどを楽しみました。Jon Hassellは、トランペットのアーティストとしても有名で、この日は 彼も含めた4人からなる生演奏バンドがオリエンタルな音を披露していました。次は、デトロイトのJuan AtkinsとRythm and Soundのメンバーとしても知られるMoritz von Oswaldという夢のコラボレーションが行われました。パフォーマンスでは、今年の6月にリリースされたアルバム『Boderland』がメインにプレイされ、2人の音の特色であるテクノ、ジャズ、ダブが融合した新しいジャンルが聴くことができました。その後は、Luomoを含めた数々の名前をもつフィンランドのVladislav Delay。エクスペリメンタルな音とステージ正面の大型スクリーンでのビジュアルショーが印象的でした。最後に、Kangding Rayですが、何度か他のDJが彼の曲をプレイしているのを聴いたことがあるので、最近の注目のアーティストなのだなと思っています。彼もLuomo同様、ビジュアルショーとテクノ、エクスペリメンタルの音を融合させたパフォーマンスを披露しました。その後Tresorでのアフターショーにも参加しDJ DeepやShiftedを楽しみました。
 
3日目の土曜日は夕方から別のオープンエアーイベントに参加してからAtonalへ。イベントの場所は、ベルリンの南東部にあるNeukollnという地区です。会場は室内と屋内があり、以前はパスタ精製工場だったのを現在の室内クラブに変えたそうで、そういう話がベルリンっぽいですね。川沿いでのBBQや公園のプレイグランドが設置されアットホームな雰囲気の場所でした。

その後、夜のAtonalのコンサートへ向かいVoices from the lakeを見ました。Voices from the lakeは、イタリアのDonato DozzyとNeelの2人のユニットです。このショーの間のビジュアルが1番印象に残ったのですが、何かのメッセージが含まれたような映像とVoices from the lakeのダークな音の世界に引き込まれました。

4日目の日曜日は、お昼からBergheinへ行き、4年ぶりにPanorama Gardenに訪れました。この日は30度を越す猛暑でクラブ室内はサウナ状態。外のガーデンは、日陰にいても暑いくらいでした。その後、夜のコンサートを聴きにAtonalへ向かいました。この日のお目当ては、Raime、Cut Hands、Vatican Shadow。ダークでエクスペリメンタル、ノイズな音がメインで私には新しい未知のジャンルだったのでとても貴重な体験となりました。特にVatican Shadowのパワフルなパフォーマンスショーが印象に残っています。

  私にとってAtonalの最終日である火曜日。この日はダンスミュージックが中心に楽しみました。お目当ては、Anstam、Kassem Mosse、Francesco Tristano、Actress。Anstamは、ダブステップやテクノなどを含めた幅広いジャンルをプレイ。Kassem Mosseは、偶然にも最近2ヶ月ほどの間でKassem Mosseを見たのが2度あり、Atonalでは3度目。この日もテクノがメインの音で会場を盛り上げていました。そして、この日1番盛り上げたのが、ルクセンブルクのピアニストFrancesco Tristanoです。Carl Craigがリミックスをした彼の曲「The Melody」をキーボードでプレイした時のお客さんの盛り上がり方といったら。クラシック、ディープハウス、デトロイトなどが合わさった素晴らしいパフォーマンスでした。そして最後のActress。彼の音は何種類ものジャンルが合わさって構成されているのが特徴ですが、この日は始めにダンスホールをプレイするなどのサプライズも。

Atonal 2013では、新しい音楽や人との出会いがあり、とても貴重で楽しい経験ができました。来年も開催されるのであれば、皆さんも、ぜひチェックしてみてください。私も開催されることを楽しみにしています。