MASON初来日ギグとなるイベント「Jumpin’ @ AIR」。当日はあいにくの大雨の中、DJ AMIGAの貴重なミニマルテックセットでユルリと一夜はスタートした。続いてセカンドバッターとしてMASONのオープニングアクトを務めたDJ TOMONO。メインフロアのバーエリア上部に設置された映像モニターに映し出されるDVJの映像が、トラックのリリックと連動していて、視聴感覚を刺激する。上げ過ぎず、落とさず気持ちよい所を行ったり来たりしながらジンワリとフロアを温める。DJ TOMONOのプレイは、徐々にオーディエンスのエネルギーを蓄積させ、すでにテンションは限界まで張り詰めた状態。フロアは全国から集まったエレクトロヘッズとMASONファンでほどよく埋めつくされ、まだか?今か?と期待に心を躍らせながら視線がブースに徐々に集まっていく。
いよいよMASON登場!!見事にやってくれました。ドーンと華やかに主役の幕開けを飾ってくれたDJセット1曲目は「The Form Breakers / Clix」で、待ちに待った「MASON」初舞台を喜ぶフロアからの歓声で一気にテンションが大爆発!前半は「Great Stuff」、「Kitsune」レーベル系サウンドでアップリフティング、かつエネルギッシュなエレクトロチューンで気持ちよく踊らされ、中盤あたりで一度ミッドテンションを保ったまま様子を見る。それはまるで日本のエレクトロサウンド浸透度を試しているかのように、次々と未発表音源や本人によるリエディットモノもかけてみたりして。
プロデューサーとして知られるMASONの、DJとしてのスキルも見事なもので、ミキシングの深み、ビートマッチの安定感はもちろんのこと、なんといっても印象に残ったのは、1トラック、1ミックスごとにEQを素早く、そして細かくイジリまくる超絶テクニックは、トラックメイカーでもある彼の聴感覚の高さからくるものなのだろう。あそこまでDJM800のEQ、エフェクターを駆使してミックスを構成していくDJは本当に数少ない。
そしてセット後半戦は一旦落としてみるかのように、音数少なめの哀愁メロディーがときめく、ゴリゴリエレクトロトラック「The Subs / Substracktion」をピッチ早目でプレイ。そのまま一気に終わるのか?と思いきや、やはりきました。「Exceeder / Original Ver.」です。この曲なしではMASONは語れません。フロアの熱気と歓声は最高沸点に達し、フロアからブースに向かって「MASON〜」と鳴り響く女性ファンのスクリームがこだまする。きちんとオーディエンスからのレスポンスがあり、ホッと一安心するかのよう微笑みを浮かべながら、見事な手さばきでミキサーを操るMASONからは、すでに超大物DJの貫禄とオーラが輝いていた。
そのまま気持ちよく上げ続け、「Jumpin’」レジデントDJ、MUNOZにバトンタッチ。DJ MUNOZ節を聞かせたファンキーチャンキーエレクトロチューンでエンディングへと。とにかくエレクトロサウンド好きにとって、ここまで満足のいく良質なパーティは久々の体験だった。Everybody was Jumpin’ !!!
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