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FANTASIA -EPISODE.0 INTRODUCTION-

メインフロアに寝殿が建って、巫女が踊って、鯉も泳いで…
こんなイベント、見たことない!



 この日のイベントは「FANTASIA -EPISODE.0 INTRODUCTION-」。“日本の美”をコンセプトに音楽、ファッション、メディアアートの要素を融合させ世界に発信していくプロジェクトだ。通常の音楽イベントと大きく違う点は、日本古来の物語を現代風にアレンジしたストーリーに沿って行われるということ。冒頭で説明したように、この日のWOMBは初めて見る光景ばかりだった。


取材・文:Yanma(clubberia)
写真:Photo:Seiya Uehara 、Shinsuke Yasui、Yoshiki Yamazaki
 
 エントランスを潜るとまず線香のいい匂いが香ってくる。そして1階のラウンジに目をやると床に煙が充満しており、その中を映像の鯉が泳いでいる。日本庭園にある池に見立てて作られたフロアだ。普段は爆音を出すためのスピーカーもこの日は、水のせせらぎを静かに発していた。

 メインフロアへ行こうとすると、階段に鳥居が設置されている。伏見稲荷の千本鳥居を連想させる演出だ。そのままメインフロアに行くとステージとなる巨大な寝殿が建てられており、私が入ったころは、世界を舞台に活躍するプロデューサー/DJ姉妹のNervoがプレイしていた。フロアの半分は特設ステージとなり、周囲には竹藪まで出現していた。あっけに取られるとはまさにこのことだ。  
 まさに前代未聞なイベントとなったわけだがこれは序章に過ぎず、11月18日(土)に千葉の幕張メッセで「FANTASIA -EPISODE.1 PRINCESS KAGUYA-」が開催される。テーマは日本最古の物語のひとつといわれる『竹取物語』。幕張メッセという巨大な空間に、この世界観が作られるかと思うと、これは見ておかねば!となる。 竹取物語の作者もまさか自分の作品が1000年の時を経て「FANTASIA」の解釈で人々を楽しませるものになっているなんて、もちろん考えてなかったでしょう。「FANTASIA」演出監督の小栗了さんは、まさか作者(竹取物語の作者は不詳となっている)の生まれ変わり? なんて、そんな妄想も膨らませながら11月の開催を楽しみに待ちましょう!
 

公演:FANTASIA -EPISODE.1 PRINCESS KAGUYA-
日時:11月18日 (土)
開場/開演/終演:12:00/13:00/21:00(予定)
会場:千葉・幕張メッセ ホール9 , 10 , 11
出演者:後日発表

■公式ホームページ
www.fantasia.tokyo