REPORTS

SURVIVAL DANCE

Text : Naoto Takahashi / Kiyoaki Amemiya
Photo : ryu kasai

2010年夏、現在の日本のクラブシーンに警鐘を鳴らすべく、SATOSHI OTSUKI、KIKIORIXそしてTAKUYAによるニューパーティー“SURVIVAL DANCE”が渋谷WOMBにて開催された。

海外からのゲストアーティストで構成されるパーティーが主要になっている現在のクラブシーンとは一線を画し、そのラインナップは国内アーティストのみ。
それにも関わらず、昨年夏のローンチパーティーでは、多くのクラバーを唸らせる確かな実力とそのグルーヴで衝撃を与える。祝福にも似た歓声を上げるオーディエンスからも次回の開催が待ち望まれていた。

そして、その期待に応えるべく、先日2月10日ローンチから約半年、満を辞して第2回目が会場同じく渋谷WOMBにて開催された。

今回のトップバッターはDJ SODEYAMA氏からレーベル「No:More Rec」を引き継ぎ、最近はプロデュースにも力を入れ多彩な才能に一段と磨きをかけているKIKIORIX。今回は3時間のロングセットを披露。オープニングに相応しい安定したプレイでオーディエンスを飽きさせることなく心地良い空間を演出しフロアを温める。
続いてTAKUYAが登場。ageHaやelevenでの活躍も目覚しく、今、国内で最も勢いのある彼が、ピークタイムに相応しい華やかなプレイでオーディエンスを完全にロックし、フロアは熱狂に包まれていた。
そしてこの晩のトリを飾ったのは、今や世界を舞台に活躍するアーティストSATOSHI OTSUKI。メリハリある選曲とプレイによって、オーディエンスはさらに爆発的な盛り上がりを見せる。
1時間半のセットも終演を迎えるころ、会場にはこれ以上ないくらいの一体感が生まれていた。

一夜をサバイブしたオーディエンスからの温かい声援、鳴り止まない拍手、そしてアンコール。
ついに3人がブースに揃い踏み、ラストトラック。今日という日を踊り切った、その場にいる全員がきっと“笑顔”だった違いない。
そう、これこそが“SURVIVAL DANCE”なのだ。
この3人が真のパーティーを追求する姿に心からの拍手を送ると同時に、朝までサバイブしたにも関わらず次回の開催がさらに待ち遠しくなってしまった自分に気付くのであった。

 

[RESIDENTS] SATOSHI OTSUKI (TRESVIBES / CIRCOLOCO JAPAN), KIKIORIX (NO:MORE REC / LADIES & GENTLEMEN), TAKUYA (BLiNKBLiTZ / CLASH), [DIAMOND LOUNGE] Daia Taguchi (Real Grooves), YUGE (O'Toole), TaTa (Rhythm of Life), Metalion (PUzzLE RADIO), VIVa (RVCA / Aerial7), [WOMB LOUNGE] KYOHSUKE TANIGUCHI (HITSUJI), HARRY (GIG), KNOCK (3+4BEAT / BLAFMA), MASAKATSU SANO (HITSUJI), SHUN OTOKAWA (Vi:Ves)