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ArcH 5th ALAMAS CAFE 3rd ミラクルガール1st ANNIVERSARY PARTY

新宿2丁目にあるクラブ"ArcH"が7月に5周年をむかえアニバーサリーパーティーに行ってきた。2丁目といえばゲイの聖地で有名の街。みなさんは、2丁目という街に行ったことがあるでしょうか?私は、頻繁ではないが今回の主役でもある"ArcH"でもDJとして出演したこがあるし、知り合いのパーティーでたまに行くことはあったが、一言でいうと「パワーに溢れた街」という印象がある。そしてArcHには、そのパワーが集約されており、とくにこのアニバーサリーは、毎年輪をかけてお祭り騒ぎとなっている。

いつも趣向が凝らされている"ArcH"のアニバーサリー。昨年は、架空の航空会社をモチーフに、キャビンアテンダントに扮したドラァグクイーンが登場したり、エントランス料金がファーストクラスやエコノミークラスなどにわかれ、それぞれに特典がついてたりと、その徹底ぶりに来場者を喜ばせた。今年のテーマは「MYTHOLOGY - 神話 」。姉妹店のカフェ"ALAMAS CAFE"とスナック"ミラクルガール"のアニバーサリーも兼ねていたので、3店舗を回遊して遊ぶことができる「神々を巡る、3神殿ツアーチケット(¥4,000)※パワーストーン付き」チケットの販売や、もちろんフライヤーなどの販促物への徹底したこだわりと遊び心満載で、当日をむかえるまでの時間を楽しませてくれた。

アニバーサリー当日。日付が変わる前に"ArcH"へ向かった。この日の2丁目は、普段よりも確実に多くの人が歩いていた。震災以降、多くの関係者が街を歩いている人が少なくなったと嘆いているが、この街だけは特別に思う。明るく、多くの人で賑わい、明らかに活気が存在する。

"ArcH"に到着すると、神話をモチーフにした衣装を身にまとったスタッフやデコレーションがむかえてくれた。さすがに神殿の柱に扮した店長の姿にびっくりしたが、「さすが"ArcH"」といった雰囲気に楽しくなった。店内はすでに盛り上がりを見せていたが、その熱気や湿度から、ここ数分の出来事ではなく、この雰囲気が何時間も継続していたことが伝わってくる。
24時を過ぎ、シークレットとなっていたゲストが登場した。ゲストはシークレットということで公開はできないが、DJ/プロデューサーとしてメジャーシーンとクラブシーンとを繋ぐ、某超有名アーティスト。ほとんどを自身のトラックでプレイしていたと思うが、ハウスを好む印象があった客層に、エレクトロ、テクノの曲調で盛り上げていた。

店内がパンパンになってきたので、外へ一時エスケープ。お店の前には多くの人が溜まっていた。"ArcH"は決して大きいハコではない。キャパは150人前後といったところだろうか。なので、1度入場すると出入りは自由になる。私は、以前"cafeberia"という貸切パーティーができるカフェ紹介企画でご協力いただいた"ALAMAS CAFE"へあいさつに行った。

"ALAMAS CAFE"はカフェというよりパブに近い。キャッシュオンで注文でき、イスもあるがスタンディングの方が過ごしやすそうだ。軽く1杯飲んだり、待ち合わせで使いやすい。また、客同士でのコミュニケーションも自然と生まれそうな、いい意味でラフな店内だ。この日は、アニバーサリーということもあって、多くの人が集まっており外にも人が溢れていた。「おめでとうございます」と店長にあいさつをすると「クラベリア~」と言ってハグして頬にキスされた。2丁目以外でも店長とはたまに会うが、この日はホームということもありその行動にいつもより迷いがなかった(笑)
この"ALAMAS CAFE"は道路に面した部分にDJスペースがあり、そこではUSTREAMの配信も行っていた。そしてこのUSTREAMでArcHでのプレイを控えるDJ KAORIが、トークでゲスト出演していたということを、ツイッターのタイムラインで知った。

このいい場面を見逃したときに私はどこに行っていたかというと、スナック"ミラクルガール"を楽しんでいたのだった。スナック自体行ったことがない。これが初スナックとなる。テーブルとカウンター合わせて15席くらいの小さなお店。ちょうど、店長がショーをやっていたが、早くからお客さんと飲んでいたのだろう、すでに出来上がっておりショーになっていなかった(笑)。それが愛嬌でもあり楽しかった。周年のためにPVを撮影したとのことで見せられたのが、資生堂TSUBAKIのCMを"ミラクルガール"のスタッフで作っていたパロディ版。映像を制作するのは大変な作業なのにも関わらず、くだらないが身近な人を楽しませてくれることに本気で取り組む姿勢には頭が下がる。やはりここでも人が混んできたのでエスケープする。

再び"ArcH"に戻ると「DJ KAORI」がプレイ中だった。得意のマイクパフォーマンスでお客を煽り、ヒットチューンを投下し盛り上げる確かなプレイには、人を楽しませるというエンターテイメントの一番大切な部分を感じさせられた。そして明け方に「KO KIMURA」が登場し、その卓越したスキルと、場にはまった選曲で盛り上げていった。

太陽が顔をだしても、今度はアフターアワーが始まる。体力的に限界だったので失礼したが、2丁目に来るとパワーをもらい元気になる。そんなことをいうやつが、5時やそこらで失礼するのもおかしな話だが、彼らが楽しんでいる様をみるとうらやましくなるというか、私自身ももっと日常を楽しもうと前向きな気分になれるのは本当の話だ。ダンスミュージックの源流であるハウスはゲイカルチャーの中で広がり、今日の市民権を得たジャンル。映画"MAESTRO"の中でLARRY LEVANのDJで踊っている多くの人のパワーと、2丁目のパワーがダブって見えた1日だった。

Text : yanma (clubberia)