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freerange tokyo 2nd Anniversary feat.Jimpster

[GUEST] JIMPSTER (freerange records/ from UK) [RESIDENT DJ] Aosawa (freerange tokyo / Redbox) [GUEST DJs] SATOSHI OTSUKI (TRESVIBES/CIRCOLOCO JAPAN) ,KIKIORIX (NO:MORE REC/LADIES & GENTLEMEN) ,Nebu Soku (SOLID TOKYO/LOVE TEMPO), [DJs] MOCA (freerange Tokyo / 702),Kaji (freerange tokyo / XXX) [DECO]Yu Hokazono (RetroMetro/LimeLight)


新時代のディープハウスミュージックをリードするレーベル"freerange records"のオフィシャルパーティーとして、東京のクラブシーンの一角を担ってきた「freerange tokyo」が、いよいよ2周年をむかえるということで、今回は6月18日(土)に麻布十番"WAREHOUSE702"へ行ってきました。ここのところ大箱でのパーティーに行っていなかったということもあり、久しぶりに会場に入る前からワクワク感を感じていました。

開催直前に主催者サイドのインタビューをクラベリアで紹介したのですが、改めて振り返ってみるとさすが"freerange records"ですね。Milton Jackson、Shur-i-kan、Rocco、Tom Middleton、Tony Lionniと錚々たるアーティストが出演しており、レーベルの幅の広さを痛感しました。今回のアニバーサリーは、"freerange records"のレーベルオーナー「Jimpster」が登場するということで、過去一番の盛り上がりを見せることが予想されていました。

私が、会場に入ったころブースでは「Satoshi Otsuki」がプレイ。比較的まだ早い時間帯にも関わらずすでにフロアは、多くの人が思い思いに過ごしていました。「Satoshi Otsuki」も、派手さをおさえメインタイムに繋げる堅実なプレイでフロアをゆっくり暖めていました。今回は、"freerange tokyo"のレジデントDJに加え、世界を舞台に活躍をみせている「Satoshi Otsuki」「Kikiorix」「Nebu Soku」がパーティーをサポートするという、アニバーサリーならではのラインナップも見所のひとつでした。

"WAREHOUSE702"には、お気に入りの場所があります。ブースに向かって右にあるバースペースです。店内が混んでいても比較的空いており、ここでお酒を買ってしばらく友人と話して過ごすのがいつものパターン。ただこの日は、本当に気分が高揚していたんでしょうね。座っている友人を置いてフロアの前列へ行っていました。

「Satoshi Otsuki」から「KAJI」にバトンタッチし「MOCA」「AOSAWA」へとレジデンシーのリレーが始まりました。各持ち時間は短めなのにも関わらず、パーティーとしての雰囲気を壊すことなく徐々にトラックのテンションを上げていきます。このとき、出番を待ちきれないのか、ブースの端っこで「Jimpster」が踊っているのが見えて、ただDJだけをしに来日したのではないんだと思い、うれしくなりました。

「Jimpster」が登場するころには、すでにパーティーは、かなりの盛り上がりを見せていました。その流れを探るためか、フロアのテンションまで自分を効率よく持っていくためなのか、彼は序盤こそグルーヴをキープするような手堅いトラックをかけていましたが、早い段階でピークタイムさながらのハウスへ移行。"Freerange"のイメージがもっとシックで知的だっただけに、多少驚きはしましたが、盛り上がったフロアと彼へ注がれる期待が、そうさせたのでしょうか。もしくは、今のうちにトイレ行ってドリンクを買っておきなよというインターバルだったのでしょうか(笑)。しかし1度上げだしても、そのまま飽きさせずテンションをキープしていけるのは、彼のキャリアが成せる技だと思います。疲れても付いて行きたくなるような心境でした。また、何よりもフロア以上に彼自身がノリノリだっただけに、ブレイクで歓声を送らないわけにはいきませんでした。フロアで踊っているこっちが釣られてしまうくらい、楽しそうにプレイしていました。

オープン前に"SOUNDS GOOD JAPAN"で放送していた彼のプレイは、実に渋く好きだったのですが、やはりフロアで聴くなら、こちらの方が笑顔になれると思いました。最後は、「Jimpster」と出演者のB2B。1日の中で、残った人だけが味わえる、一番パーティー感が生まれた時間を味わい、会場をあとにしました。

職業柄、多くのパーティーやイベントに行くので慣れからか、気持ちが上がりきらないこともあります。楽しみにしてたはずなのに何か振り切れ切れない。関係者との会話の方が楽しくなって踊りそびれたなど。そういったジレンマを吹き飛ばしてくれ、自分自身もオーディエンスの1人としてパーティーに参加したくなる。楽しみ方は人それぞれですが、クラブ遊びの醍醐味を再認識させてくれる素晴らしいパーティーだったと私は思います。

Text : yanma (clubberia)