REPORTS

FUJI ROCK FESTIVAL '11 Day 2

「フジロック」。この言葉をいったいいつ覚えたのだろう。物心ついたときから刷り込まれていたフェスティバル「FUJI ROCK FESTIVAL」。今年、28年間の生涯の中でようやく初参加という、貴重な体験をしてきた。

● 30日(土)
29日(金)に、リキッドルームでの「DJ KRUSH 20th Anniversary Party」の取材のため、私は30日(土)からの参加となった。

苗場への行き方は、最寄駅となる新潟"越後湯沢駅"までは都内から鈍行を使っても4時間前後。新幹線を使うと1時間強で到着する。"越後湯沢駅"から苗場まではバスで約40分。乗り換えの時間も考えても早くて2時間、遅くても5時間くらいで都内から苗場へ行けると考えると、非常に近く感じる。

私は、「DJ KRUSH 20th Anniversary」を終えてそのまま苗場へ向かった。早朝ということもありゆっくり鈍行で苗場まで行くことにした。7時に電車に乗ったのでちょうど12時くらいの会場到着を見越していた。見たいと思っていたアーティストも13時ごろから出演するので、電車の中でゆっくり寝ようと思っていたが、案の定降りる駅を寝過ごし宇都宮のほうへ。1時間近くかけて戻って先に進むも、連日の大雨の影響で上越線が終日運休。群馬県の水上駅で途方にくれた。。。駅員さんに聞くと、上毛高原駅までバスで行って、そこから新幹線は出てるからそれで行けるとアドバイスをもらったが、そのバスが出るまで1時間ある。こうなったら旅を満喫しようと思い利根川源流の町、水上を楽しむことにした。
温泉につかり、昼食を取りなんだかんだゆっくり2時間くらいのんびりした。SLが走っているのも見た。幸いなことに友人は前日のうちに現地入りし、会場で落ち合う約束をしていたので気ままに過ごせた。

結局、駅員さんの言うとおりのコースで行き、苗場に着いたのは午後6時。出発から11時間が経過していた。WU LYF、あらかじめ決められた恋人たちへ、ハナレグミ、DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDENなどを見ようと思っていたが、残念ながら間に合わなかった。寝過ごしというミスはさておき、大雨による運休は自然の力なのでどうしようもない。
その代わりに水上温泉を満喫できたのも、会場に行くまでの道のりを楽しむフェスの一部だと思う。

ようやく到着した苗場。私のフジロックはオレンジコートから始まった。何もかもが初めてだった私にとっては、一番奥に位置するオレンジコートへ行くまでも興奮の連続だった。常に目に留まるデコレーションの数々に心が躍り、雨のフジロックならではのぬかるみの洗礼を受け、グリーンステージの桁外れの規模に圧倒され、こんなにもワクワクしたのはいつぶりだろうと振り返える。おそらく、高校の修学旅行でシンガポールに行ったとき以来だったかなと思う。今までの自分の経験の中にあったものとは、まったく別のものが突きつけられる感じに近かった。

この日、オレンジコートで見たアーティストは、「MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS」と「CONGOTRONICS vs ROCKERS」の2組。会場に行く前に、知らない出演アーティストの楽曲をYouTubeで全部聴いて、琴線に触れたアーティトをメインに自分のタイムテーブルを組んでいた。この2組は、まったく知らなかったがこうして興味を持ち体験し、経験として自分の血となり肉になっていくことは非常にうれしい。それにしてもYouTubeは、本当に便利なサイトだと痛感するばかりだ。YouTubeがなかったらこうして、普段聴かない音楽を、進んで聴こうとは思わなかったかもしれない。

「MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS」と「CONGOTRONICS vs ROCKERS」を見たあとは、レッドマーキーへ。目的は「TENSNAKE」。シングル「Coma Cat」の爆発的なヒットで一躍ディスコ/ハウスヒーローとなったアーティスト。初来日がフジロック、そしてライブセットだったので楽しみにしていたが、正直、彼の前後の「80kidz」と「STEVE AOKI」に気持ちを持っていかれた。

まず、「80kidz」のライブには、マンモス高校の体育館くらいの広さがあるレッドマーキーに隙間がないほど人で溢れ、一体感が生まれていた。おそらく2、3年くらい前に代官山"UNIT"でライブを見たぶりだったが、度肝を抜かれた。当時のライブは、頼りない感じがあったが、今はもうオーディエンスを音だけで引っ張る逞しさと泣きのメロディーラインで存在感を示していた。人気はあると思っていたが、この説得力あるパフォーマンスに、若手アーティストの中では確実に頭一つ抜きん出た存在に成長していた。

次に「STEVE AOKI」。彼は本当にクレイジーだ。DJ中にマイクを持って、広いステージを叫ぶように動き回るわ、必殺ゴムボートをフロアに投入したのまでは見えたが、その上に乗って人の波を渡って行ったのかは不明だが、ここまで気持ちよく煽ってくれるアーティストはそうそういない。でも、あんなに動き回ってDJやることって可能なのかなとも思った(笑)

長旅の疲れもあり、この日はここまででホテルに帰った。

(※レポートは3日目に続きます http://www.clubberia.com/reports/966-FUJI-ROCK-FESTIVAL-11-Day-3/

 

Text : yanma (clubberia)

 

[GREEN STAGE]
THE FACES / 東京スカパラダイスオーケストラ / BATTLES / ハナレグミ / G.LOVE & SPECIAL SAUCE / FOUNTAINS OF WAYNE / クラムボン

[WHITE STAGE]
INCUBUS / ASIAN DUB FOUNDATION / the HIATUS / THE GET UP KIDS / 10-FEET / パトリック・スタンプ / FUNERAL PARTY / 少年ナイフ

[RED MARQUEE]
DIGITALISM / KIMONOS / RA RA RIOT / BEST COAST / THE NAKED AND FAMOUS / WU LYF / MEDI / OKAMOTO'S

[TRIBAL CIRCUS]
80kidz / TENSNAKE / スティーヴ・アオキ / ジェームス・ホールデン / 石野卓球

[FIELD OF HEAVEN]
WIDESPREAD PANIC / トッド・ラングレン / 岡林信康 / LITTLE CREATURES / あらかじめ決められた恋人たちへ / ロンサム・ストリングス&中村まり

[ORANGE COURT]
CONGOTRONICS vs ROCKERS / MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS / DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN / OBRINT PAS / MATE POWER / HANGGAI

[THE PALACE OF WONDER]
須永辰緒(Sunaga t experience)、icchie presents EXOTIC SESSION BAND、DJヌ・マーク(JURASSIC 5)、REGGAELATION INDEPENDANCE、黒田大介(kickin)、オーサカ=モノレール、LINCOLN、ジャン・モンティ、ジョー・ピーコック

[DAY DREAMING]
ElektrOscilloBleeper、YAKKLE、Eccy、Sick Team、DONUTS DISCO DELUXE(ANI+ロボ宙+AFRA)、やけのはら

[Gypsy Avalon]
SUGAR PLUM FERRY、カジヒデキとリディムサウンター、加藤登紀子、星野源、踊ろうマチルダ、小南泰葉、マイア・ヒラサワ

[ROOKIE A GO-GO 2011]
KING COLUMBIA、cero、NOKIES!、股下89、ZeZeZaZa

[苗場食堂]
苗場音楽突撃隊(池畑潤二、井上富雄、松田文) and Special Guests、パンチの効いたブルース(マダムギター、Grace、かわいしのぶ)、ワッツーシゾンビ、T字路s

[木道亭]
長谷川健一、KENSINGTON HILLBILLIES、UPENDRA AND FRIENDS

[PYRAMID GARDEN]
SANDII AND HULA STARS、MIRROR SYSTEM、SUNIL DEV & BABU

[CAFE DE PARIS]
ROJO REGALO、レ・ロマネスク、JOJO SWING QUINTET、BIG WILLIE'S BURLESQUE