『テクノとエクスペリメンタル、その境界に隠されたグロテスクへの没入口』
共催するNUCKLEや主催のDepth、先日スタートしたPyroにラインナップされるなど、都内で積極的な活動が見られるteppei。エレクトロニックを中心に様々なジャンルを結んでいき、ディープながらも揺らぎあるサウンドでフロアをじっくりと仕上げていく様は若手ながらも職人的。一晩の夢と現を繋ぐ手腕に期待が高まる。 トライバルプログレロックバンドKuunaticのドラマーを務め、ソロではモジュラーシンセサイザーを用いたノイズドローンやインダストリアルミュージック等の要素を含む実験的音楽を展開しているYuko Araki。その卓越した感性はエクストリームでヘビーな高密度の"音"を自由自在に制御し、〈ROOM40〉からの最新作でも見せたノイズであってノイズでない、彼女オリジナルの新たな音楽体験を生み出す。これまでアルバム・EP5作のリリースを通じて彼女が導いてきたノイズの様々な表情が刻み付けられるライヴセットは、ダンスフロアに歪と余波をもたらす怪しい震源となる筈だ。 名古屋出身のAkitoは自身のミックスや〈Waveform Laboratory〉〈THE OTHER〉からのリリース、また先鋭的なブッキングやVJで注目を集めているMANAの共催などで、積極的実験姿勢を見せて活動する若手の1人。柔軟性溢れるスタイルでインダストリアル・ノイズ・サイケデリックなどの要素を見事にテクノに溶け込ませながら紡ぎだされる硬質なヒプノティックはうねりだしたフロアの舵を握ることとなる。 主催の〈COREHEAD〉〈EEZEE〉や〈HOLE AND HOLLAND〉などから数々のパーティチューンをリリースし、多くのパーティを最深部から盛り上げているSUNGA。トライバリーなテクノからディープハウス・ジャズ・ディスコまで自由自在なグルーヴを駆使して華として在り続ける彼だが、その音が鳴り響く先は地上だけに止まらない。今回、奥底根差すノイジーとディープを纏った彼の110分は実に必見である。 個々のスタイルとスキルが折り重なって行く中で現れる、テクノとエクスペリメンタルの折衷点に隠されたグロテスクへの没入口。現実の狭間を掻い潜りながら揺らいでいく精神の中で、それぞれの境界線は埋没していき、現実の臨界点を突破していく。
Open 10PM
¥1500 Door
- DATE:
- 2024-04-15 MON
- OPEN:
- 22:00
- VENUE:
- PRICE:
- ¥1500 Door
- LINE UP:
- SUNGA
YUKO ARAKI (ROOM40)
teppei (NUCKLE)
Akito (MANA)