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塚本功:今回はメジャーかマイナーか、キーすら決めずにセッションを始めた 曲もあったんですけど、僕からすると笹沼くんのベースラインだったり、グルーヴが決まった道筋としてあるからこそ、そこからメロディが導き出されたり、上モノとして他の楽器が絡んでいけたんじゃないかなって思いますね。 笹沼:なんとなく夢の中の整合性がない感じというか、曖昧な感じを表現出来たら面白いと思っていて、明確な決まり事を作らずにある程度の遊びしろを残したまま録音した曲もあります。なるべく視点を固定させたくなかったんです。今回のアルバムは、聴く人によってシリアスに捉えられるかもしませんけど、“Schizophrenic Debater”の塚本君がギターでディベートしてる感じとか、“Mandragora”は冒頭のギターが根っこが人間の形をしてて、引っこ抜くとギャーッて叫び声を上げる架空の植物(マンドレイク)のイメージだったり、なかなか馬鹿馬鹿しい仕上がりになっていると思うし、僕らなりのコミカルな表現なんですけどね。