INTERVIEWS
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Francesco Farfa

ありがとう、そうだね、最初は4年前にYellowで、2回目は2年前にFENDIのパーティーで来て、今回が3回目。今日ここに来られて本当にうれしいよ。と、いうのは、長距離の旅のあと、その地の人々と接して、すごく暖かい招待を受けることは本当にありがたいことで、日本は特にそれが感じられるからね、毎回、来るのが楽しみなんだ。これはDJとして来たときだけでなく、オフの時でもそうだから、うれしいよ。DJした時の感想について言っても、4年前に来日した時のプレイは本当に日本のクラウドとの一体感を感じられて、僕の歴代トップパーティーになったくらいだよ。 文化とか歴史的背景は全然違うけど、クラブのクラウドに関しては、僕は個人的にはあまり違いはないと思っているよ。イタリア人も日本人もクラブにおいては、音はもちろん、ファッションとかもけっこうこだわりがあって、似てるところが多いよ。イタリアでも日本でも、たとえ有名なDJであってもクラウドとのコネクションを作らなければ、あまり受け入れてくれないと思うんだけど、その反面イタリアも日本もみんな音に関してはオープンマインドだからうれしいよね。これは、どういうことかと言うと、黙々とターンテーブルに向かってDJするよりは、クラウドと向かい合って、目を見て、反応を見て、自分(DJ)もクラウドと一緒に楽しむ姿勢があれば、けっこういろいろな音を取り入れても反応はよいってこと。
クラブに関しては少しだけ違いがあるかもしれないね。イタリアのクラブはサウンドシステムへのこだわりよりも、内装やテーマなどへのこだわりの方が若干強いかもしれない。ちなみに、イビサに関してだけど、イビサはもうクラブシーンという世界の中心としか、言い様がないよ。とにかく多くのDJが訪れてプレイし、サウンドシステムでも内装でも、世界有数のクラブが集まっているので、ナイトライフはいうことないし、昼間はキレイなビーチリゾートとして楽しめるからね。 そうだねぇ、イタリアもイビサも僕にとってすばらしいところだけど、ベストクラブということだと、意外にアルゼンチンのブエノスアイレスにあるPachaかもしれないな。というのは、あそこで初めてプレイした時の印象が強いからね。大きなハコだし、すばらしいサウンドシステムに客のファッションセンスや盛り上がり方、美人の多さ、どれをとっても群を抜いていたよ。最高の経験だったね!また戻りたいくらいだよ。 そうなんだよ。「Farfa」はイタリア語の「Farfalla」(蝶々)の略なんだけど、この名前は昔、僕がまだDJを始めて間もない頃に付いた名前なんだ。当時はイタリアのとあるクラブでレジデントを務めていたので、その近くに友人たちと家を借りて生活していたんだ。レジデントDJとしての仕事は土曜だけだったので、他の日はほぼ毎日40~50人くらいの友達を家に呼んでパーティーを行っていたんだ。それで、ある日の夕方、そのパーティーが終わって、友人たちとゆっくりしている時、お腹がすいたのでパスタを料理し始めると、その手際のよさを見た同居人が、僕が毎日のようにクラブと家を飛び回ってレコードを回している姿にもかけて、「まるで花から花へ蜜を吸うために忙しく飛び回っている蝶々、Farfallaのようだ!」と言い出したんだ。それからは、みんなもFarfallaを略して、「Farfa、Farfa」と呼んだので、この名前が定着したって訳さ。 そうだね、DJとしてのキャリアは15歳(現37歳)から始めたんだけど、それ以前から僕は実家の地下室が大きかったので、何もすることがない冬には、友達を呼んでその地下室でパーティーをしていたんだ。僕は小さいころから船長みたいにいろんな機械を扱って音楽を先導するDJに憧れていたので、徐々に機材を買い揃えていたから、それを知っていた友人は自分たちの持っているレコードを掛けて欲しいって言って、よく地下室パーティーに持って来ていたんだ。
それである日、村のクラブスタッフが僕のウワサを聞きつけて家まで来て、プレイしてみないか?ってオファーしたんだ。そこから僕のDJキャリアが始まったんだけど、村のクラブといっても、他に娯楽がなかったから、そこは2千人もの人が集まるところで、初めてDJとしてレコードを掛けたのも、その2千人の前だったんだよ!それから、自分のミックスをプロモーターやDJ、クラブに配りだし、しだいにオファーも増えていくんだけど、ビッグブレイクは90年代にインペリアーレというオオバコで12時間にもおよぶアフターパーティーでプレイした時からだよ。そこから、ドンドン有名なハコやイベントからもオファーが入るようになって、今ではおかげさまで、イタリアとイビサを拠点にしながら、日本を含む世界中でプレイできるようになったんだ。 今は、1歳ちょっとの息子をはじめ、家族との時間を大切にしているんだよ。息子は僕のレコードコレクションに囲まれながら育っているので、ジャズ、ファンク、ディスコ、ロック、ダンス、ハウス、テクノととにかく、いろいろな音楽に触れながら育っていて、ドンドン耳が肥えて来ているよ。ダンスミュージックが特に好きみたいで、聞きたい時はいつも「Pappi、Pappi、ブーンブーン聞かせて」とダンスミュージックのベースの音を表現しながら、僕にレコードを掛けるよう、注文してくるんだ。イタリア人にとって一番大事なのはファミリーさ。ファミリーと一緒に田舎にドライブに行ったり、おいしいレストランに行ってたくさん食べたりと、これが僕にとって一番大切な時間だよ。 最高だと思うよ!すでに実験、練習するためのレコードは沢山あるからね。でも、親としては、別に何になってもいいと思ってるんだ。とにかく誠実に仕事をしてくれれば。 そうだね、まずは昨年リリースされた僕のファーストアルバム「Human Bridge」のセカンドシングルカット「Changing Shapes」が9月にリリースされるよ。シングルカットにはオリジナル以外にDavid FerraroとChus & Ceballos(6月来日予定)によるリミックスが含まれる予定。あと、9月からは新しいトラックの制作も始めると思う。10月にはアルゼンチンツアーもあるな。あ、あとイタリアとイビサでもたくさんプレイするよ。今年はイビサではSpace、Pacha、Privilegeで回す予定。また、日本にも来たいね! まず、今日ここに来れたことに大きな誇りを感じているよ。それは日本のクラウドがとても楽しい人たちだから。そして、いつも僕のプレイに特別なバイブレーションを持ってくれることに本当に感謝している。今後もいろいろな音楽に対するオープンマインドを持ち続けて欲しいな。日本人は本当にオープンマインドなので、世界中のDJが訪れてアットホームな気持ちになれる特別な場所だと思っている。このことは誇りに思ってほしいし、また、絶対になくしてほしくないな。本当にありがとう!
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