INTERVIEWS
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DJ KIYO

 
Young RJや、J.Dillaの実弟のILLA Jが新たなSlum Villageを形成しているのは今後もとても期待大です!

 
 
- 今回はSlum Villageとの共演となりますが、彼らのライブは見たことはありますか? 個人的にはElzhi(エルザイ)のラップ、フローの上手さには度肝を抜かれたことがあります。


はい。2008年に代官山UNITで一緒にさせてもらいました。あの時はDJ DEZ(※)がバックでかなり熱かったですね!Elzhiのスタイル自分も大好きです。


※DZ DEZ/DJデズ: DJ Andres名義でも知られ、デトロイトテクノのシーンでも活躍する人気プロデューサー/DJ。
  - 一般の日本人からすると英語でのラップのライブというのは、かなりの上手さがないとなかなかカタルシスが得られないと思うのですが、KIYOさんはどんな楽しみ方、聴き方をしていますか?

もうヴァイヴス重視ですね。あとDJとの掛け合いとか。みんなが知っている曲をどういう風に入れてくるとかですね。

  - なにか、これは良かった、というライブ体験があったら教えて下さい。

94年に横浜Bay Hallで見たGang Starr(ギャング・スター)ですね。今でも脳裏に焼きついてる程とにかくアグレッシヴなライブで凄かったです!

  - Slum Villageといえば、やはり初期メンバーでサウンドの方向性を決定づけた故J.Dilla(J・ディラ)との関わりが注目されるグループですが、今夏に出た最新作"Evolution"にはどんな感想を? 自分のミックステープにいれるならこれ、という曲はありましたか?

正直Slum Villageは初期メンバーが一番好きです。Baatin(バーティン:2009年7月に逝去)は惜しい存在です。しかしながら、Dirty Districtシリーズからその才能には目を見張るプロデューサーYoung RJ(ヤング・RJ)や、J.Dillaの実弟のILLA J(イラ・J)が新たなSlum Villageを形成しているのは今後もとても期待大です!新作『Evolution』は確実に「今」のSlum Villageに進化していますよね。個人的に大好きな曲は、「Hustle」と『IMA』 (※)のミックスにも入れた「Forever」ですね!


※GAGLEのHUNGERによるレーベル松竹梅レコーズのミックスCDシリーズ。DJ KIYOは第7弾のミックスを担当、「いま」のUSラップの美味しいところを網羅する素晴らしい内容となっている。
http://www.showtikubai.com/?p=2704
 

SLUM VILLAGE
"Forever"
   
人がやってかっこいいことと、自分がやってかっこいいことはイコールじゃないということをここ数年でかなり実感してます。
 
- ここ数年は「ミックステープ職人」とでも呼びたくなるくらい、いろいろなタイトルを出されていますが、何か理由があるでしょうか?

特に理由はないんですけど形にしてアウトプットして初めて自分の中でその曲を消化できるみたいなところがあって。とにかくミックス作るのが大好きなんです。今の自分のテンションの記録みたいなところもありますね。1~2年後とかに聴いてもこの曲やっぱりいいな~っていうのがあると嬉しいですし。今は時代的にも、ものすごいスピードだしいい曲もすごく多いんだけどそのスピードに埋もれてしまう前になるだけいい形で自分なりに音楽を伝えていけたらなって思っています。

 

http://www.wenod.com/?pid=65916007
http://diskunion.net/clubh/ct/detail/130924HH094
http://www.zooooo.jp/?pid=65906329 - KIYOさんの選曲で個人的によく共感するのは、シングル曲やプッシュされた曲、定番曲に限らず、アルバム中の良曲やB面曲を拾い上げてプレイされているところです。 そこで伺いたいのは、選曲の際に限らず、日常的に音楽を聴くとき、どんな接し方をしていますか? 「アルバム単位で」、「1曲ずつイントロだけ聴いて飛ばしていく」などいろんなやり方があると思うのですが。

アルバム単位で聴くことが多いと思います。そこから感覚がピンッと来たものを振り分けていろんな場所(部屋、車とか外とか)で聴きまくりますね。聴く環境が変わると曲も変化しますからね。その辺がおもしろいです。
 
- 環境が変わるといえば沖縄に移られて音楽性が変わったという実感などはありますか?

音楽性自体は変わってないと思います。人がやってかっこいいことと自分がやってかっこいいことはイコールじゃないということをここ数年でかなり実感してます。自分に向き合える時間の余裕ができたことを本当にこの土地に感謝しています!

  - 「ミックステープ」というものの中身や存在意義が、特にアメリカやネットの世界では大きく変わってきていますが、KIYOさんにとっては何か変化があったでしょうか?

最近だともうミックステープ=アルバムみたいになっていますね。自分にとってのミックステープは人の楽曲を使いながら、どうそのDJの個性を表現するかに尽きると思っています。そこは90年代からずっと変わらない考えです!

  - では、「曲、ビートを作る」ことよりも、ミックスするという表現方法が、自分で「作る」という感覚になっているということでしょうか?

全部自分のトラックでミックス作れば100%その人の個性が出るわけですけど、人の「美味しい部分」を使って自分流に流れを持っていく感じでは奥深い「作り」の感覚だと思いますね。

  - ミックステープカルチャーの変化には媒体がカセットからCDへ、また音源ファイルへと変化したというところもありますが、さらにまたカセットでリリースしたりはしませんか?

タイミングあれば是非やりたいですね!

  - ネットではbandcampやsoundcloudがかなり盛り上がっていますが、日常的にチェックしていますか? もし最近発見しておもしろいアーティストや作品群などがあったら紹介してもらえませんか?

soundcloudはあまりチェックしませんがbandcampは自分的にすごい刺激的なものに出会えることが多いので最高に好きですね!とりわけKnxwledge.(※)はコンプリートしたくなってしまうアーティストの1人です。アングラでいったらAspect One(※)、M Slago(※)、Jansport J(※)、SNK?(※)辺りが好きな曲多いです。ちょっとぶっ壊れ系だとProzak Morris(※)がキテますね。


※Knxwledge./ナレッジ: 米ニュージャージー出身ハリウッド在住。サンプリングの切り口や重ね方の強烈なビートを多数発表している
http://gloof.bandcamp.com/

※Aspect One/アスペクト・ワン: シンセ・サウンドとサンプリングの混淆ぶりに味のあるビートメイカー
http://aspect1.bandcamp.com/

※M Slago/M・スレイゴ: 荒削りさを残したリズム作りがしみるナッシュビル/ダラスの若手
http://producersiknow.bandcamp.com/album/let-me-holla-at-ya

※Jansport J/ジャンスポート・J: 90年代的なソウルフルなサウンドを聴かせるカリフォルニアのビートメイカー
http://jansportjmusic.com/

※SNK?/: クリアな生音系サンプリングが光るフランスのアーティスト。
https://soundcloud.com/snkabeatz

※Prozack Morris/プロザック・モリス: こちらはLAの白人プロデューサーで、骨太でダークかつサイケな作風。
http://prozakmorris.bandcamp.com/ - Knx.は僕も大好きです、他のアーティストも早速チェックしてみます! 前問とかぶるかもしれませんが、ネットを通じて世界中のアーティストがつながっていく感覚が増す昨今、この流れはおもしろい、といったようなムーブメント的なものはなにか出会っていませんか?

やっぱりUSは広い分繋がりも広くて良いですよね。日本で言えばラップとビートメイカーが今よりもっと融合していけばどんどんおもしろくなっていくんじゃないかなって思います。

  - ラップとビートメイカーが融合というのは、具体的にはビートとラップの合わせ方、載せ方がもっと絡みあったら、ということでしょうか?
 
いや、単純に人間関係のリンク具合ですね。ビートとラップが合う合わないはその次の問題で、まずもっとみんな積極的に接近し合うというか。正直自分もおもしろいことをやっていきたいですもん。

  - ミックステープと違いライブになるDJプレイでは、どんなことを考えて選曲、ミックスされていますか? 「考えて」というより大事にされていること、でしょうか。

DJプレイでは自分のセットが特にあるわけでもないのでかなりその時のノリでいつもやっています(笑)。デジタルなので主に自分でエディットした曲をかける事が多いですね。何それ?って聴いている人がなってくれるのすごい嬉しいんで結構ズルいエディット物もコツコツ作ってます。

  - それは面白そうですね!!笑 今回のイベントに合わせて既に横浜のDJ KENTAくんがプロモミックス( リンク: https://soundcloud.com/djkenta/immortal-works-special-limited )を公開していますが、KIYOさんはどんなプレイをするつもりか、教えてもらえませんか?

教えてしまったらおもしろくないので内緒です(笑)。ぜひ遊びに来て生で聴いてもらいたいですね!

  - Event Information -

GRAVISのルーツを表現するイベント「Creative Departures」第3弾に、レジェンダリー・ヒップホップ・グループ「SLUM VILLAGE」が登場する!もはや神格化された天才ビートメイカーJ Dillaが、T3、Baatinと共に結成し、米デトロイトから世界のヒップホップ・シーンを変えた「Slum Village」。今夏には、オリジナル・メンバーのT3、敏腕プロデューサーYoung RJ、そして、J Dillaの遺志を継承する実弟のIlla Jが正式加入して、新アルバム『Evolution』をリリース。本格復活を遂げ、目下ワールドツアー中の彼らが3年ぶりの来日を果たすほか、仙台からGAGLE、福岡からOLIVE OIL、沖縄からDJ KIYOなど、日本屈指のトップアーティストたちも全国から集結!さらにスペシャル・シークレット・ゲストとして、フランス・パリより、圧倒的な完成度と独創的な世界観で快進撃を続ける、あのビートメイカーの参戦も緊急決定!!

☆当日ご来場の方には、DJ KIYOとDJ KENTAによる『SLUM VILLAGE & J DILLA a.k.a. JAY DEE』ミックスCD(非売品)をプレゼント!!

2013.11.16 (SAT) @ UNIT & SALOON
Open/Start: 23:00
Admission: Adv 2500yen, W.Flyer 3000yen, Door 3500yen

GRAVIS presents Creative Departures
http://www.unit-tokyo.com/schedule/2013/11/16/131116_gravis_presents_creativ.php
https://www.facebook.com/events/477149299066538/

[UNIT]
LIVE:
SLUM VILLAGE (from Detroit)
GAGLE (JAZZY SPORT)
OLIVE OIL (OILWORKS)

DJ:
DJ KIYO (ROYALTY PRODUCTION)
DJ KENTA (ZZ PRODUCTION)
SEGAWA TATSUYA (roph recordings)
& Special SECRET GUEST from Paris!!

[SALOON] -TENGU Lounge-
Guest DJ:
SOMA

DJ:
Yuichiro a.k.a Galaxy
Cbtek! (LEF!!! CREW!!!)
Kamakiri Punch (milk dipper)
TIKINI
DAI (SQRaTHC)
3rd cut

LIVE PAINTING:
HONEY MOON VIRGIN

UNIT / SALOON
Za House Bld., 1-34-17, Ebisu-nishi, Shibuya-ku, Tokyo
03-5459-8630  http://www.unit-tokyo.com/
*You must be 20 and over with photo ID.
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/product/software/wedj/dj-app/overview/