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FANTASTIC PLASTIC MACHINE

えぇ、カウントダウンは今年まで韓国行ってまして、そのあとミラノとパリに行ってたんですよ。それでそのあと2月7日にベストアルバムが出たので、それ以降は週末いろんな街にリリースパーティーで飛び回っているという感じです。 ウレシイです。オレいろんなジャンルの音楽がすごく大好きで、例えばブラックミュージックもそうだし、もっと言っちゃえばボサノバだったりとか、フランスのシャンソンだったりとか。結局ハウスって器みたいなもので、すごい便利なんですよね。ウワモンに何乗っけてもダンスミュージックに化けちゃう、っていう1つの発明みたいなもんなんで。自分がハウスミュージックをやってるっていう自覚はまったくなくて。その便利なフォーマットを使わせてもらってるっていう気持ちで音楽をやってるような気がします。 そうです、それが4つ打ちになってダンスミュージックに化けるっていう、1つの便利なツールっていう感じで思ってますけども。 「BLACK SIDE」っていう2枚組にしてまして。まぁあくまでもタテマエなんですけど、「GOLD SIDE」は昼間っぽい、ネガティブな感じを排除しているような内容で、逆に「BLACK SIDE」は多少ネガティブな雰囲気だったりリリックだったり、そういう意味で夜っぽい。その2枚に分けてはいます、ハイ。 そうですね、ネコ。なんでネコかっていわれると困るんですけども。なんとなくネコをきっかけに、クラブの重いイメージを払拭したいなっていうか。さりげなくFPMを知ってもらえたらなっていう気持ちもありまして。なんかいつもこういうメジャーなレコード会社で出すアーティストに多いんですけど、初回限定版というので特殊仕様にして、そのあとは通常盤というのに戻って、こういうスケルトンにならずに紙を差し入れるジャケットに変わるのが多いパターンですよね?ボクそれが自分の中ですごい不満だったので。っていうかボクだけじゃなくてアーティスト全部そうだと思ってるんですけど。だからダウンロードで音楽買えちゃう時代ですからね、マテリアルとしてのCDは、ちゃんと買ってもらえるもんでありたいなって。とくにベスト盤だから。
これは「BLACK SIDE」に入ってるんですけれども、EGO-WRAPPIN'の中野良恵さんをボーカルにむかえてる曲です。「Beautiful Days」という曲を聴いていただきたいと思います。

――― 曲放送 ―――
ありがとうございます。なんかニューヨークのハウスを自分なりに解釈したんですけど、楽器使いとかがすごく変なんですね。だから本来ピアノとかでリフ作るところを、60年代のビートルズが使ってたようなサンプラーの始祖鳥みたいな、すごいアンティークな楽器があるんですけど、ビートルズが使ったフルートの音色っていうのがあって、フルートの音とは似ても似つかんモンなんですけど、彼らの「Strawberry Fields Forever」っていう曲の中で使われた「ファーフォーファーフォー」っていうような、あの音をハウスのリフに当てはめたらどうなんだろう?とかね。けっこうそういうことを考えて作った曲なんすよね。 いやいやいや、なんかね、自分すごくあまのじゃくで重箱の隅をつついていきたくなるタイプの人間なんですね。だから王道の、みんなが簡単にやればいいって思うことをあんまりやりたがらないっていうか。自分なりのヘンテコリンなことをどうしてもしたくなって。それが余計なことだったりすることもあるとは思うんですけど、それが自分らしさかななんて思って。 いやいやいや、そうですね、ちょっと偉そうな答えをするとそうかもしれないです。ただ自分はやっぱり、レコード屋さんに売ってないレコードを作りたいっていう欲求がFPMを始めたきっかけなんで。だから似たような風合いのものがでてくると、そこから逃れたくなる方なんですね。 当然ありますね。ダンスミュージックとして機能するものである上で、時代性とかそういうのに左右されないで、常に沁みる曲でありたいなっていう、ポップスとしての存在感みたいなものとが両立するのがオレの音楽ではないかって。言ってみればポップスからはクラブミュージックっぽすぎて、クラブミュージックからはポップスすぎるっていう部分で、すごく立ち位置がむずかしかったりとかなんですけど、ただFPMとして挑戦してきたことっていうのはもしかしたらそのこだわりなのかな、なんて気がしてます。 あぁ、ホントそう言ってもらえてウレシイですね。FPMを始めたとき自分が日本人のクリエイターであるっていう自覚がまるでなかったんですね。どっちかっていったら外国の音楽が好きだし、外国のセンスみたいなものを自分でわかってたつもりでいたんですけど、ホントにねぇ、最近になって「オレって日本人だし、日本人の音楽作ってて、日本人のために音楽作ってるな」っていう風にすごく思うことがあって。決してマイナスのことじゃなくて、日本人にしか作れない音っていうのがあるからこそ、海外の人にもわかってもらえるんじゃないかな、っていうか。だから海外にいるアーティストの真似を日本人がしても、それはつまんないことだと思ってますし。 もちろんそこらへんはそうなんですけど、最終的な音とするものが、自分として、日本人として出した音だったり、センスだったりするのが理想ですね。 そうですね、相変わらず4つ打ちをミックスしていくというスタイルなんですが、決していわゆる1つのタイプの音楽ではなくて、テクノもあれば、ヒップホップぽいものもあれば、ロックっぽいブートレグみたいな曲もかけますし、もちろん自分の曲もかけるんで。その気分でアップデートはどんどんしていってるつもりなので、いろんなものがどんどん4つ打ちののテンポのものに落とし込まれていくっていうタイプのDJでありたいと思ってますね。 お客さんに満足して帰ってもらうことですね。お金出していただいて来てもらったからには、損したなと思わせないように楽しませること。そのためには手段を選ばないというそういう気持ちでやってます。お客さんは神様だと思います。前も出させていただいたときに言ったんですけど、マハラジャに皿洗いで18歳のときにおりまして、フロアを盛り上げるためにDJをやるのは、けっこう刷り込みがあるんじゃないかな、と。もちろんアーティスティックな部分で新しいことやってってっていうのも重要なことで。そのバランスかなと思ってて。新しいものをプレイしてお客さんに教えてあげるってこともあるんですけれども。お客さんが「最終的にはコレでしょ!」ってなるような時間を作るようにはしてますね。 イヤイヤイヤ、ボクしゃべってもいいと思うし。オレら「Got To Be Real」がきたら盛り上がる、とかそういうのあったじゃないですか?そういうのいまだにあってしかるべきかなと思ってて。ダンスフロアの時間の中で新しいのに挑戦する時間があれば、お約束の時間もあってって。それがバランス取れればいいのかな~っていう。やっぱり外タレのDJでもお約束の時間があるから、みんなロングプレイも楽しみにしてくれるのかな、っていう気もしますね。 ベスト盤出せたので、FPMで新しいことをやるのもよし、逆にぜんぜん違う名義を使ってすごくダンスコンシャスなことをやるのもいいかなと思うし。バンドをプロデュースしたりとか、今まであんまりやらなかったことをやっても許されるかなって。そういう気持ちで今すごく楽な、自由な気持ちでおります。 また街でSAMさんに会えるのを楽しみにしてます!アハハハハ!

FANTASTIC PLASTIC MACHINE Official Site
http://www.fpmnet.com

*対談の雰囲気満載の全文を読みたい方はZENTO PROJECTのウェブをご覧ください。
http://zento-tokyo.jp
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/product/software/wedj/dj-app/overview/