INTERVIEWS
バナーバナー

Deepak Sharma

近年活気を取り戻しつつあるニューヨークのアンダーグラウンドテクノシーンで暗躍し、10年にわたりバイナルリリースし続けているレーベルHidden Recordingsが日本初進出。6月4日(土)に、渋谷 CIRCUS Tokyoでレーベルショウケースを開催する。 初来日を果たすレーベルオーナーのひとり、Deepak Sharmaにレーベルのコンセプト、ニューヨークのシーンについて聞いた。

Interview:Yuuki Sakai

 

 

ーーテクノミュージックに惹かれたきっかけはなんですか?
昔から、照明や低音の響き、大勢の人が朝まで楽しんでいるクラブの雰囲気が大好きだったんだ。同じジャンルのなかでもいろいろなスタイルをもつDJがいることに徐々に気付いてきて、彼らを追ううちにテクノミュージックに惹かれていったんだ。もちろん今でもテクノ以外の音楽も好きだよ。

ーーHidden Recordingsのコンセプトについて教えて下さい。
常にクオリティの高いアンダーグラウンドなテクノハウスをリリースすることさ! コンセプトは単純で、新進気鋭のプロデューサーをサポートしたいんだ。若いプロデューサーにとって、バイナルのリリースや著名なリミキサーを起用することは、彼ら成長するためにはすごく有効なことだと確信しているし、自信にもつながると思うんだ。僕らは世界中にいる多くのプロデューサーのなかから、良い音や機会を与えるべき者を見極める良い目をもっていると思うよ。全てのリリースに関しては、慎重に選んだうえで全力でサポートしているよ。これまでのリリースには、Mark Broom、Jerome Sydenham、Truncate、Jonas Kopp、A Mochi、DJ Qu、Fred P、John Tejadaといったリミキサー陣を迎えているから、彼らの名前を見ればHidden Recordingsのクオリティの本質を知ることができると思う。

ーーあなたのレーベルにはどんなアーティストがいますか?
若いDJたちが自分自身を表現するための大きなプラットフォームとして良い仕事をしていきたいと思っていて、現在日本のYuuki SakaiやフランスのJC Laurenntといった、Hidden Recordingsにとって素晴らしい2人のアーティストがいるよ。彼らはHidden Recordingsに専念してくれていて、僕らも可能な限りサポートしていきたいと思っているんだ。また、Yuuki SakaiとJC Laurenntは、Hidden RecordingsのB-Sidesというプロジェクトで実験的な作品も出していて、こちらも是非チェックしてほしいね。彼らの今後が楽しみだよ。

 

 

 
ーーニューヨークでレーベルを10年以上も運営することは大変だと思います。レーベル運営に関してはどのように考えていますか?

レーベルは新しいことに挑戦し、常に成長する子供みたいなものだよ。10年前と現在のHidden Recordingsの作品のスタイルが違うように見えるのはこのためなんだ。でもアンダーグラウンドに焦点をあてているということに関しては変わっていないけどね。短いスパンでたくさんリリースよりも、スペシャルな1枚を確実にリリースすることが長く運営できているコツかな。

ーー現在のニューヨークのクラブシーンについてはどう考えますか?
健全なシーンがあって素晴らしいよ! 今はOutput/Panther Roomというクラブを拠点にレーベルナイトを開催していて、ベルリンのBerghain/Panorama Barのように各フロアによって別々のスタイルでプログラムが組まれているんだ。短い期間で世界屈指のクラブのひとつに成長したよ。他にも、ブルックリンではウェアハウスやロフトでたくさんの素晴らしいパーティーが行われているね。ニューヨークも夏になれば毎週末いろんなパーティーがノンストップで開催されているよ。

ーーHidden Recordingsを共同で運営しているDieter Krauseとの出会いについて教えて下さい。
初めてDieterと出会ったのは2004年だね。Boogalooというブルックリンのラウンジで、当時僕がダウンテンポなミニマルをプレイしていた時に、彼のトラックをよくプレイしていたんだ。彼のトラックのエクスペリメンタルな雰囲気がすごくてね。僕がレーベルをスタートする時に、一緒にプロデュースしないかと声をかけたんだ。彼からは製作に関しての多くのことを学んだよ。音楽的に肥えた耳を持っているし、エンジニアリング、アナログ機材の使い方にも詳しい。なにより彼が行うマスタリングは常に完璧で、トラックに生き生きとした暖かみを与えてくれるんだ。一緒にプロデュースした最高傑作は、2011年にリリースした「Wolkenreise」だね。Hidden Recordingsの作品のなかでも群を抜いているよ。2015年にB-Sidesプロジェクトを始めた時にも、彼のサウンドが合うんじゃないかと思ったら、まさにピッタリだったね。

■DEEPAK SHARMA in The Lab NYC

 

 

 ーー音楽以外の質問をひとつさせてください。旅行は好きですか?
大好きだよ。何年か前もイタリアのミラノに観光で行ったんだ。日本では食事やお酒が本当に楽しみだな。京都、奈良、大阪、富士山の自然や高野山のお寺の歴史にも興味があるね。もちろん東京でのギグもね!

ーーHidden Recordingsの今後の予定を教えて下さい。
JC Laurentのバイナルと、B-Sideのリリースが進行中だ。加えて、僕自身のプロデュースにも集中している。具体的なリリース日時はわからないけれど、スタジオでの作業は着々と進行しているよ。

ーー今回は、インタビュー受けていただきありがとうございました!
ありがとう! 6月4日(土)のCircus Tokyoを楽しみにしているよ!

 

 

 
- Event Information -

タイトル:HIDDEN RECODINGS SHOWCASE
開催日:6月4日(土)
会場:渋谷・CIRCUS Tokyo(東京都渋谷区渋谷3-26-16)
時間:22:00
料金:前売 2,000円 当日 2,500円
出演:【B1F Floor】Deepak Sharma(Hidden Recordings, NY), A.Mochi(Figure)-Live Set-, YuukI Sakai(mind Trip/Black Sun)-Live Set-, Kazuki Sera(Hydrant), Taiki Ozawa(Hydrant),保和孤(SPECTRA/Line)【First Floor】DSKE(TEAL), TSUTOMU(SAWAGI FES/nagomi), SE-TA(Line), xXif(Oidz), REZO(FAHRT)-Live Set-, Satan(Cruzfade/FAHRT)

■イベントページ
http://www.clubberia.com/ja/events/252270-HIDDEN-RECODINGS-SHOWCASE/
https://www.pioneerdj.com/ja-jp/product/software/wedj/dj-app/overview/