真剣に音楽に取り組み始めたのは10歳くらいのときかな。ラジオで当時かかっていたクラフトワークやデペッシュ・モードなどを聴くようになってから練習に励むようになったんだ。
うーん…私が住んでいた町では良い音楽を探すのが困難だったんでね。だから都会まで足を運んでいろいろ探したなぁ。イギリス産のハウスが当時から好きだった。あとはクラフト・ワーク。彼らや当時のアーティストが持っていた静かでミステリアス、そしてドラマティックな雰囲気、そして独特の切なさに憧れていたね。
最初はシングルをキングストリートから出していて、2作出したところでアルバムの話が来たんだ。実質的な作業は6ヶ月ほどだったかな。
いろいろなスタイルでやりたいとは思っていたよ。たとえばオーガニックな歌モノであったり、テック・ハウスであったり。
デリック・メイやURなど初期のデトロイト・テクノのクラシックには本当にたくさんの影響を受けたと思う。さっき言ったようなドラマティックでダークな雰囲気を彼らも持っている点で、非常に私にとって魅力的なんだよ。
昔から私の大好きなアーティストなんだ。彼はストックホルムでパーティーを主宰していて、そこへ何度も会いに行ったのがきっかけだった。アルバムの参加は話の流れだったけれど、すごく幸運だったと思うよ。今回の曲は私がギター、ケリーがキーボードを弾いてジャム・セッションをしたものなんだ。
学んだことというよりは、彼と一緒にセッションできたこと自体がすごく楽しい時間だったんだよ。
Ameに関しては私も知り合いだし、バックグラウンドが似ていると思うんだ。ジャズやソウル、デトロイト・テクノといったね。ある意味では彼らと同じ宗派であるかもしれないね。
DJとしてはいつも良い音楽をかけるということを心がけているけど、ミニマル・テクノのシーンはいますごく面白いし、常に新しいインスピレーションを与えてくれているよ。確実にネクスト・レベルに突入したと感じている。逆にいまソウルフルなハウスというのは非常にマンネリ化してきているね。常に同じ展開になりがちで。だから、私自身が作る楽曲に関しても、ミニマル・テクノの方向にシフトしつつあると言えるんだ。でもソウルフル・ハウスでも良い作品であればクラシックになりうるわけで、私は両方の可能性に挑戦したいと思っているよ。
やはりケリー・チャンドラーかな。彼のセットは生の楽器を入れたり、歌ったり、すごく特別な空気感を演出しているんだよ。あとはオスンラデも非常に印象的だった。彼のセットは、ダークでテッキーなものからアフロ的なものまで、いろいろな音楽をミックスさせていて素晴らしい。私は一晩中同じスタイルのDJよりも、いろいろな音楽性を持ったDJの方が好きなんだ。
世界中を飛び回るということはハウス・ミュージックにとって非常に大事な要素だと思うんだ。私に関して言えば、自分の楽曲を多くの人に聴いてもらえるということも重要だし、他の国のDJを見て受ける影響も多大なものがあるからね。
もちろん(笑)。DJでなければ行けない場所にも行けるわけだし、すごく貴重な体験をしていると思うよ。これもみんなのおかげだよ。
Ibadanのレコードはいつも何枚かは入っているね。JEROME SYDENHAMと私が一緒にリミックスしたTEN CITYの曲も最近のお気に入りだね。でも、前のDJの時にCDJの中にそのCDを忘れてきてしまって今回は持ってきてないんだよ笑)。いま手配してるところなので明日の夜までには届くはず(笑)。
絶対そうだよ(笑)!
その中間かなぁ。DJの仕事として、お客さんを喜ばせるのが一番の仕事だと思いますが、自分らしいスタイルでやることが自分にとってはそれと同じくらい重要なんだ。そこのバランス感覚だね。私がDJをやることによって音楽との新しい出会いが生まれれば、それが最高。それは僕のDJとしてのフィロソフィーかもしれないなぁ。
若い世代でいうならSEBO Kというプロデューサーに注目しているよ。彼は非常に新しい感覚で取り組んでいるひとりだと思う。
2度目だ。前は3年前に東京でDJで来たんだ。
すごく気に入ったよ。世界的にみてもクールな国じゃないかな。ニューヨークなどに比べてもね。前回はレコードをたくさん買ったなぁ。100枚弱は買ったんじゃないか?渋谷はレコード・コレクターにとって天国だと思うよ。洋服もたくさん揃っててうらやましいかぎり。私の生まれた町は何もなかったからなぁ(笑)。
特に力を入れて掘ったのが古いレコードだね。いまは昔と違ってそこそこの金額を出せるから(笑)。あとはフリーマーケットに出されるようなチープなもの。なかなかお金をかけても見つからないような珍しいものを買ったりするんだ。ジャズやソウルは持っているものが多いので、最近は買うことが少ないかな。
もしかしたら私が古いタイプの人間なのかもしれないけど、CDだけのプレイというのはまだ抵抗があるね。レコードをかけている方がDJをしてる感覚になれるんだよ。でも年々ツアーに持っていくレコードというのは少なくなってきてる。最近では持ち運ぶのにもだんだん背中が痛くなってきちゃって(笑)。
金原千恵子、KAITO、KEN ISHI、KYOTO JAZZ MASSIVE、あとはもちろんSTUDIO APARTMENTだよ(笑)!
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