Child of a King

LUCIANOは、90年代半ばに〈XTERMINATOR〉とタッグを組み、「In This Together」「It's Me Agian Jah」等の大ヒットで、当時のラスタムーヴメントの中心アーティストに君臨、以来現在までメジャー〈ISLAND〉時代を含めて、常にレゲエシーン、そしてジャマイカを代表する国民的名シンガーとして圧倒的な人気を誇る説明不要のラスタシンガー。作品のリリースも多いですけど、どれもハズれがないという恐るべき男。その抜群の歌唱力と、美メロは枯れるどころか、時代と共に増していくばかり。で、本作は人気レーベル〈IN THE STREETZ〉のBYRON MURREYによるプロデュース作品で、いつも通りにLUCIANO節が炸裂な一枚で、これまたいつも通りにハズれの無い名曲ばっか。で、その中でも特に注目したいのは何曲か過去のレゲエ名曲のリメイクに取り組んでいるところ。BOB & MARCIAの名チューン「Young Gifted & Black」、BOB ANDIの〈STUDIO ONE〉時代のビッグチューンで、BAARRINGTON LEVYやSANCHEZにも歌い継がれてきた名曲「Desperate Lover」、あとレゲエではないですけど、レゲエでもお馴染みのCAT STEPHENSの「Peace Train」を取り上げていて、過去のレゲエのヴァイブを現在に再現されてみせてくれているのがアルバム全体の幅を大きく広げてます。で、さらに〈DON CORLEON〉制作のあの大人気“DROP LEAF”リディムの名チューン「This One Is For The Leaders」と、〈GIBBO〉制作のこちらもビックリディム“HARD TIMES”リディムのヒット曲「Silver And Gold」も収録していることで、聴きどころ満載で全体の構成とバランスも絶妙。より多くのファンを満足させる構成とアイディアが詰まった内容と言えそう。まっ、とにかくその抜群な歌唱力と表現力で歌われる様々なタイプの名曲にノックアウトされて下さいまし。大プッシュです！