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FOR HER FOR HIM FOR YOU

STUDIO APARTMENT
FOR HER FOR HIM FOR YOU

彼らはドメスティック・ハウスのスターダムに登り詰めた。艶やかに跳ねる78分は、ハウス・ミュージックとしての国内屈指の強度である。 ー岡本俊浩 日本のダンスミュージック・シーン<<第3世代>>の幕開と言われた2ND ALBUM『WORLD LINE』、そして世界中で大ヒットを記録したシングル "Flight" の奇跡。さらに世界でその実力を認められた3RD ALBUM『PEOPLE TO PEOPLE』を経て、日本にダンスミュージック・ムーヴメントを確立させた。奇跡から軌跡へ…ダンスミュージック・シーンの代表格となった彼らが新たな軌跡を描く。そう、彼女にも、彼にも、あなたにも。世界中を虜にするダンスミュージックがいまここに。 ■楽曲紹介 1. Found Him アルバムの冒頭を飾るのは「Found Him」だ。スケール感豊かな吉澤はじめによるピアノ、躍動するMonique Binghamのヴォーカルは、艶やかでしなやかなジャズ・エッセンスが効いた出色の仕上がり。Monique Binghamは、過去「Flight」でもSTUDIO APARTMENTと共演経験のある、“超”がつく実力派ヴォーカリストである。 2. Round The World アフロ・エッセンスをたたえた「Round The world」。意外に感じるかもしれないが、DJ時の森田昌典はこの手の曲をかけることも多い。2本のサックス、トランペット、トロンボーンを配した迫力のあるブラス隊が、重厚なリフを形作っている。なお、中盤部分で効いているギターのフレーズも渋い。 3. Something Between Us 煌びやかに飛び跳ねるメロディをバックに、若干26歳、Deborah Bandによるスウィート&サワーなヴォーカル・ラインが響く「Something Between Us」。本アルバム中、もっともガーリーな雰囲気を漂わせる楽曲だ。 4. Beautiful Sunrise NY在住の日本人ヴォーカリストAKをフィーチャーした「Beautiful Sunrise」は、切々としたソング・ラインが聴きどころであり、シンプルなギター・リフのループがヴォーカルの存在感をさらに際立たせる。AKによる日本人離れした声質には驚かされるが、ヴォーカルにとどまらず、自作の楽曲プロデュースも手掛けるマルチな才能を持つとのことで、今年には新作アルバムが予定されている。 5. Singpot 〜Interlude〜 6. Wonderful Tonight 米のハウス・シンガーとしては確固たる地歩を築く、あのKimara Loveraceをヴォーカルに据えた「Wonderful Tonight」。パッション豊かな歌い回しを流麗なシンセ・ワークが支える展開は、ベイシックながら確か。なお、オリジナルはエリック・クラプトン。前作『PEOPLE TO PEOPLE』では、スティーヴィー・ワンダー「Isn’t She Lovely」に臨んだが、今回はクラプトンによる78年初出の楽曲と相成った。 7. The Rising Sun 大物中の大物、あのBlaze(Josh Milan & Kevin Hedge)とのコラボレーション・ワークとなった「The Rising Sun」。先行でシングル・カットされていたことから、すでにお馴染み能古の曲は、本アルバムのピークと呼んでも差し支えはないだろう。森田と阿部が手掛けたトラックに、どこまでも澄み渡るJosh Milanのヴォーカルと極彩色の鍵盤さばきが加わり、めくるめく陶酔感を現出する。両者にとって、記憶に残る1曲になったのではないか。 8. Siarre 「Round The world」と同じアフロ路線ながら、より灼熱の度合いを増した「Siarre」。すでに、英<Pantone Music>からライセンス・リリースされ、ヨーロッパでも高い人気を誇っている。怒涛のパーカッション攻勢と壮絶なダブ処理で支持を集める、Flying Rhythmsのラティール・シーをヴォーカルに起用し、エクストリームな疾走感はトランシーにすら響く。 9. Dimensions 〜Interlude〜 10. Hope 硬質でテックな内容は異色の仕上がりだが、昨今確実にDJとしての経験を重ねている――森田昌典の志向性が色濃く出た内容とも呼べる。 11. Spirit Of Elephant Port of Notes、近々ではソロ活動、井上薫とのバンドAuroraなども展開してきたDSKのギターが冴え渡る――フュージョン・ライクな「Spirit Of Elephant」。浮遊感のあるプログレッシヴ・ロックな風合いは「Hope」に続き、異色の作風となっている。 12. I'm In Love 男性ヴォーカリストRon Carrollを活かしたソウルフルで爽快な、「I’m In Love」。伸びのいいコーラスと共に、そのソング・ラインをじっくりと聴かせてくれる。 13. Fellow 切々としたアコースティック・ギターに乗って流れる「Fellow」、長丁場の本盤にアクセントを加えてくれるインスト曲になっている。 14. Beautiful Sunrise –Sunshine Soul Mix- AKをフィーチャーした「Beautiful Sunrise」のアナザー・ミックスが、ボーナス・トラックとして収録。オリジナルと比べ、リズムがより際立った作りになっていて、新たなストリングス・アレンジも加わる。DJユースが強く意識された仕上がりと呼べるだろう。

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