現在、ミキサーに搭載されているエフェクターの進化により、簡単にエフェクト効果を誰でも演出できるようになった。そのため、外付けのエフェクターの必要性に関しては、疑問を持っているDJも多いことだろう。ただ、今回KORGが発表した「KAOSSPAD KP3+」を触ってみて、ミキサー内蔵のエフェクターには無い魅力がやはり存在した。
KAOSS PADのフラグシップモデル「KP3」が発売されてから7年。初めてKAOSSPADを見た時の興奮は今でも覚えている。指でタッチパネルをなぞるだけで、楽曲にエフェクターがかかるのを見た時は、とんでもないプレイが自分でもできると思った。
この「KP3+」は、フラグシップモデル「KP3」をさらにバージョンアップが図られている。「KP3」と「KAOSS PAD QUAD」をベースに新エフェクトも42種類追加され、現代のサウンドにマッチしたエフェクトが計150種類が搭載されている。DJでよく使う、フィルター、ディレイ、リバーブも豊富なだけでも即戦力だ。また近年のDJスタイルでよく使われているのを目にするループ系がかなり豊富なのが1番注目するところではないだろうか。特定の音域のみループし、それ以外は通常再生されるものや、フランジャーやノイズといったエフェクトがかかった状態でのループなど20種類もある。サンプラーも健在で、流れてる音源はもちろん、自分の声などをリアルタイムで録音し、エフェクトをかけてアウトプットすることも容易に可能だ。
この「KP3+」をうまく使うには、多機能なだけに練習がもちろん必要になってくる。「KP3+」を触り倒し、自分の好みや手癖がわかるようになれば、それはあなたの音の個性となってパフォーマンスの武器になる。そうなれば、ミキサー内蔵のエフェクトでは、我慢できなくなっていることだろう。予定調和を打破したいDJ/プロデューサーに、ぜひ触り倒してほしいエフェクターだと思う。
Text : yanma (clubberia)
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