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Metatropics

Reliq
Metatropics

Serphのアルター・エゴ、Reliq(レリク)。二年半振りとなる新作を堂々完成。

容姿もプロフィールも謎なまま突然変異種的に世に現れ、アルバムをリリースする毎に驚きと熱狂とともに圧倒的なセールスを記録する異色の音楽家、Serph。今年一月には遂に初ライブを敢行し、満員御礼の会場に光と音のユートピアを具現化してみせた彼が、Reliq名義としては二作目となる新作『Metatropics』をここに完成させました。

Serphの音楽が理想郷で奏でられるものだとすれば、Reliqのそれは現実都市で鳴り響く音楽。ファンタジーではなく実写、喜びではなく陶酔、メルヘンではなくセンチメンタリズム。より身体に作用するダンス・ミュージック的側面が強いのもReliqの特徴の一つ。

今作では、前作で見られた優美で官能的なエキゾチシズムはそのままに、ジューク、トラップなどのゲットー・ミュージックや、日々刷新される様々なベース・ミュージックを咀嚼し、よりリズム面での多様性を押し進めた結果、生来の恐るべきポップ・センスも相まって、ダンス・ミュージックとしての実用性とヘビー・リスニングに耐えうる複雑さを凝縮させた、全くもって摩訶不思議な、トリック・スター的電子音楽が誕生した。

Reliq曰く、アルバム『Metatropics』のテーマは、「気候変動の激化していく世界における新たなトロピカルミュージック」。この作品は、コンクリート・ジャングルの行く末、SF化が加速する現実世界の為のサウンドトラックです。溢れ出るアイデアと実験精神をもってエレクトロニック・ミュージックの無限の可能性を証明してみせた、Reliq大いなる飛躍の一枚。

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