スイス出身のRoland Vollenweiderによる「us & sparkles」は、エレクトロニカにサイケデリックな要素をとり入れた音楽世界を作り上げてきたプロジェクト。元々はデュオとしてスタートしたが、現在はソロ・ユニットとなっている。Vollenweiderは文学と哲学を学び、心理療法士としても働きながら音楽活動を続けているというバックグラウンドを持ち、v0ll名義でテクノ作品もリリースしている。
us & sparklesとしては10年前にEP『damn rich 1』でデビューしており、今回の『When The Birds Kick In』は3枚目のフルアルバムである。
us & sparklesとしては10年前にEP『damn rich 1』でデビューしており、今回の『When The Birds Kick In』は3枚目のフルアルバムである。
本作を構成するのは、アンビエントやフォークトロニカに分類されるような暖かみのある楽曲群で、シンセサイザーのサウンドに、ギターや生楽器、声のサンプルなどが絡み、奥行きのあるサウンドスケープを作り出している。
最後から2曲目にあたるアルバムの表題曲「When The Birds Kick In」は、Four Tetや、James HoldenのレーベルBorder Communityの全盛期を彷彿とさせるドリーミーなメロディック・テクノに仕上がっており、野外にぴったり。最後のトラック「Epilogue, Outro and Everything Between」は作品全体を包括するように、多くの要素が詰め込まれたアンビエントトラックで、この2曲の美しい流れでアルバムを締めくくっている。
（S. Oishi）
