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クラブと地域住民の共存を目指すために、ベルリン市政府がとった対策とは!?

 都市のナイトライフを支え、音楽やダンス、社交を楽しむ機会を提供するクラブカルチャー。しかし、昔からクラブと近隣住民の間には切っても切れない騒音問題が存在します。そして騒音問題が原因で、止むなく閉店に追い込まれたクラブが、世界中に数多くあるのも現実です…。
 
 ベルリンでは、市政府がクラブなどの音楽会場への騒音対策費用に100万ユーロをサポートする「Noise Protection Fund」を昨年発表しました。人口が密集する都市部において、ミュージックカルチャーを守り、地域社会との騒音問題を解決するための指針となるであろうこの取り組み。その内容は経済的な観点から防音対策を行えないクラブや会場が、国に対して援助を申請することができるということです。助成金の額はひとつの会場に対して最大で5万ユーロもしくは10万ユーロ(日本円にして最大で645万円もしくは1300万円)と発表されており、申請受付はすでに始まっています。ただし、会場が2年以上運営されていることや、給付後2年間営業できない場合は返金義務が発生するなど、いくつかのルールも定められています。
 
 また、今年の1月にはイギリス政府が、クラブなどへの騒音苦情に対して、すべての責任を会場側に押し付けないように「クラブのオープン以降に移住してきた人からの騒音に関する苦情には、住宅の家主が防音対策等の対応をするべき」という声明を発表しました。イギリスでは経済的な余裕がなく防音対策が行えなかったクラブが数多く閉店してしまい、ロンドンに代表されるようなイギリスのナイトライフ文化が失われていくのを危惧した声明だと伝えられています。
 

公式サイト(ドイツ語)
http://2018.laermschutzfonds.de/