米国のカリフォルニア州サンフランシスコ市のロンドン・ブリード市長は、2021年春から最低でも半年間、130人のアーティストを対象に月$1000のベーシックインカムのプログラムを導入することを発表した。
今回のプログラムは、アーティストといった特定のグループを対象にしており、全国民に無条件で一律の現金を給付するいわゆるユニバーサル・ベーシックインカムとは異なる。支給されたお金は食費や家賃、機材、画材など、アーティストが望むものに使用できるという。
近年、サンフランシスコ市内の家賃は上昇し続けていて、その影響により、芸術コミュニティを7割失ったと推定されている。こういった状況を踏まえ、今回発表されたベーシックインカムのプログラムは、同市におけるアーティストの維持に役立つのではないか、といった肯定的な意見が挙げられている。
また、サンフランシスコ市は今回のプログラム以外にも様々なアーティスト支援プログラムを表明。アーティストや美術機関が資金援助、専門的なネットワーク、雇用機会を求めるための新しいオンラインプラットホーム「Arts Hub」の設立や、公共衛生をテーマにした壁画制作、公共場所で新型コロナウイルスに関連する安全な行動を促進するパフォーマンスのための支援金(約2800万円)の支出などが発表されている。
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