Dusty Kid (Boxer Recordings)
イタリアは地中海に浮かぶ先住民族が住むサルディーニャ島という、深い歴史と文化を持つ特別な場所で生まれ育ったダスティ・キッドことパオロ・アルベル ト・ロッデ。これまでにBoxer、Bpitch ControlそしてFatboy Slimが主催するSouthern Friedからも作品をリリースし瞬く間にその名を世界中に浸透させた。彼のサウンドの特徴は、フレーズが持つドラッギーさや、時に押し寄せる非常にサイ ケデリックな多幸感、またエレクトロ的な部分は間違ってもフレンチ・エレクトロのようなハイプではなく、様式美や毒々しさまでをも感じさせる。60年代の プログレからの影響を内包しながら’80sのニューウェイヴ・ディスコ、そして現代のミニマル・ミュージックを消化したユニークな風合いが特徴、そして魅 力と言えるだろう。クラシックを学んだ幼少エリート時代を経て、レイヴ・ミュージックに夢中になった少年期を過ごし、ある時、単にドラッグに溺れるのでは 無く同じ時間を共有する人々と音楽で満足感を得て、人生の喜びを見出すことが自分にとってのレイブ道と悟りを開く。その視点をコンセプトにした初のアルバ ム『A Raver’s Diary』(’09)はその言葉通り、フロア直撃型のシングルとは違ったスケール感持つ素晴らしい作品となった。
[Clubberia Podcast Q&A]
1. 今回のpodcastのトラックリストを教えて下さい
Tracklist :
01. JOEY BELTRAM - ENERGY FLASH
02. LANGENBERG - PLANITZ PROPOSAL
03. RADIOHEAD - THE BUTCHER
04. OMAR S - PSYCHOTIC PHOTOSYNTHESIS
05. AGORIA - PANTA REI
06 . RADIO SLAVE - K-MAZE (YOU AND ME DISCO DUB RMX)
07. CARL CRAIG - AT LES
08. DUSTY KID PRESENTS GROOVIERA VOL 2 - HERE HE GOES
09. MATHEW JONSON - LEARNING TO FLY
10 . DUSTY KID - ARGIA
11. HALO - FUTURE!
12. AZARI & III - INDIGO
13. APHEX TWIN - HELIOSPHAN
2. どんな機材を使用していますか?
現在はロジック・アブレトンとキューベース6、プラグインとしてUADカードを使って制作しているよ。そしていくつかのキーボードソフト、D16やアートリアを使っている。僕はこれらのソフトをWI-FI経由で4台のiパッドからOSCソフトウェアを使って全てをコントロールしているんだ。以前は24チャンネルの卓を使っていてアポジーのオーディオカード、コルグ、ローランド、ムーグ等のヴィンテージシンセ等を使っていたけど数ヶ月前にそれらのシンセコレクションの大部分は処分する事にしたんだ。コルグMS10/50、ミニムーグ、メモリームーグ、SH101、TB303等の良く使っているお気に入りの物だけ残してね。
3. どこで録音しましたか?
今回のミックスは自宅でアブレトンライヴを使って制作したよ。
4. もし自分のトラックを使っていたら詳しく教えて下さい
今回のミックスで自分のトラックは2曲使ったんだ。まず「Here he Goes」は僕がこれまで作ったトラックの中で最もディープなハウス寄りの作品だね。もう一つの「Argia」は新しいアルバム「Beyond That Hill」に収録した作品で、オリジナルは15分位ある長いトラックだよ。
5. ミックスのコンセプトを教えて下さい
今回のDJミックスは僕が好きな最近のトラックと古いトラックをブレンドしているんだ。そして僕はクラブミュージックのDJセットの中にポップな楽曲を入れるのが好きだから、今回はレディオヘッドのトラックをフューチャーしてみたよ。
6. What have you been working on recently?
ここ暫くは新しいアルバムの制作にかかりっきりだったんだ。やっと完成したから今はスタジオでの作業を終えて今度はライヴをしたいね。来年の前半はライヴを沢山出来るとイイな。
7. あなたのニューアルバムを紹介して下さい
アルバムのタイトルにある「Beyond That Hill」には僕等にとっての秘密の場所という意味を込めているんだ。そこは何の制約も無く自由でいられて何でも出来る場所なんだ。前作「A RAVER'S DIARY」での時は、自分が聴きたい理想のレイヴパーティーでの音楽を集約した作品でメロディーを重視したアルバムだったんだ。今回の作品はもっとパーソナルな作品にしたくて、シンプルなメロディーというよりもサイケデリックで複雑なハーモニーを重視した作品にしかたったんだ。リスナーをあの丘(That Hill)を越えた秘密の場所に導く為のね。どちらもコンセプチュアルで旅を出来る様なアルバムという意味では同じなんだけど風景は全く違うと思うよ(笑)。
8. 今後について教えて下さい。
今回のアルバムのツアーが丁度始まった所なんだ。パリのTHE REX CLUBでギグをしたよ。勿論今回も世界中でライヴを行いたいし日本にも是非行きたいと思っているよ。勿論スタジオでいくつかのプロジェクトもスタートさせるつもりさ。
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