Text by : yanma (clubberia)
Photo by :
Masanori Naruse
Tadamasa Iguchi
(c) Osamu Matsuba/Red Bull Content Pool
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まず私が楽しみにしていたのが、"SonarClub(ARENA)"でのDorian Conceptによるソロライブ。昨年は、"SonarDome(BOX)"でのパフォーマンスだったが、あまりの人気に入ることができなかった。しかたがないので外で漏れてくる音を聞いていたのを覚えている。今回はアリーナということもあり、余裕をもって見れたがそれでも、パフォーマンス前から多くの人が前へ前へ集まってくる。22時台という早い時間帯にも関わらずARENAはいっぱいになっていた。ほとんど即興のように聞こえるライブはジャズのように自由で、軽く、可愛らしいチープ感をはらんでいる。愛おしくなるほどの変態的テクニックで操る彼に、あの場にいた人たちは釘付けだった。彼のような演者の頭の中はどうなっているのか?そんなくだらないことを考えたりもしたが、私たちが人と会話をするのと同じようくらい、彼にとって演奏すること音楽を作ることは、ごくごく自然のことなのだろうと思った。
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Dorian Conceptが終わり、多くの人が集まったのが"SonarDome(BOX)"。なぜかというと、Global Communicationのライブが迫っているからだ。既に乗車率200%を越えるようなテントに入っていくと、ブースは薄いスクリーンで覆われており、うっすらと奥に2人が見える。KEZ YMのDJが終わり照明が落とされスクリーンに映像が投影され音が流れる。まさにGlobal Communicationらしい、時間軸という概念を取り除き、音楽を崇高なものまで高めたようなアンビエントミュージックが淡々と流れていく。スクリーンには現実に存在するであろうモノやバショを、まるで別の世界からそれをみているような美しくも不思議な視点を体験させてくれた。座禅を組んだことは無いけれど、無になるっていうのはこういうことなのかと振り返ってみて思った。私がBOXを出たころには、入場規制がかかっており、そうなる前に体験できた自分はラッキーだったのかもしれない。
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ここから、私はアリーナとプールを行き来するようになる。ARENAでCLARKとSquarepusherを見ながら、合間合間にプールでパフォーマンスをしていた、Ao Inoue、Kyoka、Jealousguyを楽しんだ。
CLARKのインタビューをクラベリアで行ったが、不思議なものでインタビューを録るとそのアーティストが好きになる。4月に発売されたアルバム「Iradelphic」では、以前のアルバムに比べ洗礼され、より一般受けする音楽となっていただけに今回のライブがどのようなものになるかという点でも楽しみだった。彼ならではのブレイクされたビートの応酬でやられるのだろうなと思っていたが、実際にはもっとシンプルなものに打ちのめされた。それは彼のキック音。まるで超ハードパンチャーの溜めに溜めたフルスイングパンチを顔面にくらってるかのような強烈なもので膝が笑う。サックスやピアノ、ギターの音を聞いて演者の手元や弦の震えをイメージできることはあるが、キック1音で自分が殴られているのをイメージするなんて初めての体験だった。なんでこんな音が出せるのか、2日間通して1番打ちのめされたのがCLARKだった。
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いっぽうプールでは、Ao Inoueが、インストものを多く使用しグルーヴ重視の安定感抜群ビート/ベースミュージックを展開。そして、注目のKyokaは、ダビーで太い前衛的なビートミュージックが放ち、夜のキレイな東京湾とは真逆のストイックなパフォーマンス。そしてこの日のプールで多くの人の足を止めたのが、北海道を拠点に活動するビートメーカーJealousguyだったように思う。MPCを2台駆使し、指を全て使いビートを構築していくのがスクリーンに映し出されると、皆、そのパフォーマンスのすごさに見入ってしまっていた。文字通り足を止めたのだ。ここまで器用にMPCを叩ける人はいるのだろうか?唖然とするオーディエンスがはっとするのは、曲が終わった時。少し間が空いて歓声があがった。
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アリーナではいよいよ、初日のヘッドライナーであるSquarepusherが始まる。LEDを駆使したミュージックビデオ「Dark Steering」そのままの姿での登場にこの日1番の歓声が沸きあがった。懐かしさを感じるオールドスクールなビートが始まると同時に彼のメットも光だす光景に思わずテンションがあがる。新作アルバム「Ufabulum」のトラックを加えながら氾濫するエレクトロ~ダブステップとは一線を画す美しくも攻撃的なパフォーマンスが広がって いった。
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そして、アリーナの最後を締めるのは、Global CommunicationのMark PritchardとSteve SpacekによるユニットAfrica Hitech。以前、渋谷のSECOでパフォーマンスを見たことがあるが、相変わらずファンキーなダブ、アシッド、グライム、ジャングルといったベースミュージックにSteve Spacekがマイクパフォーマンスで盛り上げていく。数時間前のアンビエントのライブを行っていた人物とは思えないほどである。音の素材ひとつひとつが特徴的でバラバラのようがだ、土着的なリズムの上にキレイに纏めてくる。まさに音楽に対して貪欲で柔軟なイギリスのカルチャーを表した音だと思えるパフォーマンスだった。
こうして1日目は終了。そして、約10時間後にここに戻ってくることになる。
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