開演の時刻となり暗転すると「SALU、SALU」と大きな声援が飛び交う。その声援の配分に女性が多かったのも特徴的だ。多くの歓声の中、披露した1曲目はアルバム『In My Shoes』と同様に「BALANCE」。1曲目から、部分的に声を張り上げ、体を大きく使ったアクションでエモーショナルな姿を見せられ、会場は、また一段と盛り上がっていく。その後も「BURN IT」「STAND HARD」とファーストアルバムと同じ構成でスタートし、「ホームウェイ24号」「鵠沼フィッシュ」「I GOTTA GO」など人気曲を披露していく。彼の曲は、フロアライクな曲もあれば、リスニング向けの曲も多くバリエーションが豊富なので、緩急をしっかりつけたパフォーマンスが続いていく。途中にAKLOがゲスト出演や、最後には、SIOMON、NORIKIYO、AKLO、Y'sまでも出演し「STAND HARD」を5人で披露し、約90分のライブは終了した。
SALUがデビューした時に形容されていた言葉「ニュータイプ」。当初、何をもってニュータイプと言っているのか分からない部分があったが、ライブを見ているとなんとなくだが分かってきたように思う。ヒップホップ、とりわけ日本のメインストリープ系で多く見受けられるような、攻撃的な言葉を使用せずに言葉をラップで伝えていくスタイルは、リスナーに考えや思想を押し付けるような素振りは全くない。もちろん、独特な歌い方や、MC、立ち振る舞いも今までいなかったタイプだと思うが、彼の音楽には、B-BOYが腕を組んで難しい顔して聞いているのは似合わない、そんな印象を持った。シーンの窓をそっと空けて、風通しを良くしてくれる、そんなアーティストが久しぶりに現れたのではないだろうか。
Text : yanma (clubberia)
●トラックリスト
2012.11.02 -SALU IN MY SHOW- @WWW
01.BALANCE
02.BURN IT
03.STAND HARD
04.DAREDEVIL
05.THE WATCHER ON WOODS
06.JUST A CONVERSATION
07.ホームウェイ24号
08.KAZE
09.TAKING A NAP
10.TO COME INTO THIS WORLD feat.鋼田テフロン
11.SWIM IN MY POOL
12.鵠沼フィッシュ
13.夢から醒めた夢
14.BUTTERFLY EFFECT
15.IN YOUR SHOES
16.ITS YA BOY..
17.THE GIRL ON A BOARD feat.鋼田テフロン
18.I GOTTA GO
19.REBIRTH
<アンコール>
20.STAND HARD(REMIX) feat.SIOMON, NORIKIYO,AKLO,Y's
■SALU OFFICIAL SITE
http://www.salu-inmyshoes.com/
