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Mysteryland

Photos & Text by Atsushi Harada
Coodinated by Wakyo Amsterdam
夏の終わりに開催されたオランダを代表する野外フェスティバル「Mysteryland」を体験した。
会場に着いた瞬間から、最後まで驚きと感動しかなかった。「Mysteryland」は1993年から続いており、現在観客動員数は7万人にまで規模を拡大し、チケットも毎年ソールドアウトしている大型フェスティバル。ラインナップには「Ultra Japan」でヘッドライナーを飾ったHardwellを筆頭に、Steve AokiやNERVO、Steve Angello、Joris Voorn、Wildstylez、Gary BeckなどEDM、ハウス、テクノ、ハードダンス、ダブステップと多岐に渡っていた。

広大な森の中に、ステージ数は全19ブース。ステージ間を繋ぐ道は遊び心に溢れ、個性的なモニュメントやデコレーション、そしてドレスアップした人々であふれていた。
 
メインステージにはアリス イン ワンダーランドをテーマにした巨大タワーが設置され、EDMを中心とする名だたるDJたちが登場。セカンドステージは、Q-DanceがオーガナイズするHardstyle / Hard Danceというオランダ独自のダンスミュージックが鳴り響き、汗だくの男たちが踊り狂う姿と熱気が印象的であった。梟をモチーフにしたブースから重低音とディストーションサウンドが響き、夜は圧倒的なライティングが会場全体を照らした。曲と曲の合間にMCが観客を煽り、会場は狂喜乱舞の場と化していた。最後にはアンコールの声が鳴り止まず、大歓声と共に花火が打ち上げられ、人々は感動の余韻で抱き合い、自然と筆者も多くの人と一緒に抱き合っていた。このHardstyleは、オランダの港町ロッテルダム発祥の音楽で、パンチの効いたビートと迫力は類をみない注目すべき音楽ジャンルである。
 
湖畔に設営されたビートユニークステージはアフリカンな装飾が施され、国際色豊かな音楽に溢ていた。メイクアップアーティスト、ライブペインティングなどの演出もありユニークなステージであった。アムステルダム在住の日本人DJ Knock氏もこのステージでプレイした。夕陽を背負いながらフロアを徐々に温めていき、終盤には人種多様なリズム隊が Knock氏のビートに合わせていく瞬間は、今でも目に焼き付いている。
 
また、今回注目だったのはジャパンカルチャーをテーマにした「OWARI NO NAI」ステージである。コギャルメイクの女性陣や、時代劇さながらの剣舞、舞妓の踊り、腹切りまであり日本人としてもただただ圧巻な演出にあわせ、テクノ、ソウル、ファンク、まさかの日本の歌謡曲まで流れていた。日本文化を独特な切り口で紹介していて、日本人として非常に嬉しい気持ちで一杯になった。
 
「 Mysteryland」に来場していた観客の年齢層は幅広く、オランダは勿論の事国境を越えてヨーロッパ中のパティーピープルがこのイベントに参加しており、人々から愛され続けているフェスティバルなのだと強く感じた。終焉の合図と共にゲートに向かう人々は感動の余韻で、オランダの国歌を歌う人たちなど、「 Mysteryland」の素晴らしさを一層感じる瞬間だった。筆者自身、このフェスティバルを体験できた事に胸が一杯になった。写真を通じて、この感動を少しでも読者の皆様に届けたいと心から願っている。
 

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