音楽一家の中で生まれ育ったヨーリスは、オランダ、ロッテルダムの地で幼少時からヴァイオリンやギターを演奏していたという。97年頃から地元でDJを続け同時に少しずつ曲の制作も行っていた若い彼のキャリアはまだまだスタートしたばかりで、デビューは2002年にオランダのKEYNOTEというレーベルからリリースしたシングル「MUTED TRAX PART1」になる。その後TECHNASIAのレーベル、SINOから2003年末にドロップされた「LOST MEMORIES PART1」がDJたちに賞賛され、彼の道は開けた。さらに約半年を経て昨年5月に出た同シリーズ第二弾に収録されていた「INCIDENT」が、ハウス、テクノ、トランス問わずあらゆるDJがここぞという瞬間にプレイする、久々のアンセムと呼ぶに相応しいヒットを記録したことで、ヨーリスの名は完全に人々の記憶に刻まれることになった。続けてリリースされたデビュー・アルバム『FUTURE HISTORY』は、ボスTECHNASIAのお株を奪ったと言ってもいい、パワフルでファンキーなリズムとデトロイトの影響を匂わせる叙情性豊かな曲調を併せ持つ珠玉の作品集となった。まさに今最もシーン注目を浴びるオランダの超新星が初の来阪を遂げる。今、彼を聴かずして何を聴くというのか?今後のテクノの運命を握る一人になるであろう。