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Raul Midon

 

 ラウル・ミドンはニューメキシコのエンブドで、アルゼンチン人の父親とアフリカ系アメリカ人の母親の間に生まれた。物心がついたころから熱心な音楽愛好者で、4歳でドラムを始め、後にギターに関心を移す。ニューメキシコ大学から創作学科の奨学金の申し出があったが、マイアミ大学の名高いジャズ専攻に選出されたため断った。卒業後もマイアミに留まったラウルは、バック・シンガーとして引く手あまたとなり、フリオ・イグレシアスやシャキーラ、アレハンドロ・サンツといったラテン系のプロジェクトに主に参加しつつ、副業でクラブ・パフォーマーとして、カヴァー曲やオリジナル曲を演奏していた。 2005年のデビュー盤『ステイト・オブ・マインド』は伝説のプロデューサー、故アリフ・マーディン(ノラ・ジョーンズ、アレサ・フランクリン)が最後に自ら制作を申し出たアルバムとなった。作曲家/ヴォーカリスト/ギタリストであるラウル・ミドンはスティーヴィー・ワンダーのわかりやすいソウルフルさ、ポール・サイモンが先手を切った他民族音楽の創意的流用、ビル・ウィザースの流行をものともしない個性、そういったものを取り合わせ、デビューアルバムを完成させた。アルバムは世界中でヒットし、ここ日本でも大きな成功を収めた。東京・大阪・名古屋で行われた来日公演も大盛況となった。 2007年、アルバム『世界の中の世界 (A World Within A World)』を発売する。