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Wolfram

PERMANENT VACATION / ULTRA VYBE / DISKOKAINE

DFA周辺のNY地下ディスコサウンドと、キャッチーなイタロ/ユーロディスコサウンドが奇跡的な化学反応を生んだ話題のプロジェクト「Wolfram(ウルフラム)」。オーストリアをベースに活動する"ディスコカイン"ことウルフラムは、サリー・シャピロのプロデュースやGOMMA、GIGOLOなどのレーベルからのリリースでも知られるニューディスコシーンの注目プロデューサー。

同じくオーストリアのベテランプロデューサー、パトリック・パルシンガーやニューディスコシーンの歌姫サリー・シャピロ、そして80年代ハイエナジーサウンドの伝説のアーティスト、ハダウェイやポール・パーカー等がサポートし、モダン且つキャッチーなエレクトロディスコサウンドを展開した話題アルバム「Wolfram」を2011年2月に"Permanent Vacation"からリリースした。ディスコリヴァイヴァルの新しいステージを展開するアーティストとして、目が離せない。

 

ユーロ"という音楽ジャンルを話す際に、音楽愛好家からは強い拒否反応が出て来る。言うまでもなく、何人かは"la bouche"を想像し、これに関する事をさらに 深究する願望が終わる。彼等はドナ・サマー『I Feel Love』やクラフトワークの初期作品はユーロ・サウンドの創成期だった事を忘れる。彼等はまたイタリアの ニュー・ウェーヴのダンスフロア・ヴァージョンであり、ほぼ間違いなく"ユーロ・サウンド"の最も活気のあるジャンル、イタロ・ディスコは、フランキー・ナック ルズからラリー・レヴァンまで、アメリカの最も重要なDJ達がプレイしていた。ZYX とR&Sからリリースされていた、 90年代のユーロ・ハウスやヨーロッパのア シッド・ハウスのトラック等はデリック・メイやケヴィン・ソーダーソン等のDJがプレイしていた。現在、モダンなアメリカの商業的なプロデューサー等はユーロ の要素を我々が毎週聴く最新シングルにも取り入れている。レディー・ガガのレコードはその一つの代表例。
ウルフラムはミュージシャンでありプロデューサー(サリーシャピロ"ディスコ・ロマンス"のエグゼクティヴ・プロデューサー)、リミックスアーティスト(モビー等) である。彼のデビューアルバムとなる本作は、ポップ・ミュージックにユーロ・サウンドがエレクトロニック・ミュージック・ダンスの創成期から多大な影響を及 ぼした事に対して、知的な愛情に溢れ、賛美している作品だ。ウルフラム自身は審美眼のある人であり、多くの方々が“ゴミ”と思っているものの中から美しさ を探す、先を見通すウォーホール的な伝統から来ている。これらの楽曲は聴く価値がある:どのくらい聴けるかというと、聴く事によって罪深き愉しみが得られ る。しかし、真に分析し当てはめると、その試聴経験がより実体験となる。挑戦的な事でさえ言えると思う。
このアプローチは楽しくて、エモーショナルなものである。本作には多くの共演者がいて、いくつかの新しい名前、ヘラクレス&ラヴ・アフェアー、ホーリー・ゴ ースト!やハートブレイクのセバスチャン、オランダの有名なエレクトロ・プロデューサー、レゴウェルト、ジョアンやサリーシャピロ等、同時にシーンで昔から活躍 しているアーティストのポール・パーカー、彼はパトリック・カウリーがプロデュースしたカルトなハイエナジーのヴォーカリストで1983年にNo1ヒット"Right on Target"をリリース、この作品は現在でもエアロプレイン(彼等のBBC Radio 1の500th エッセンシャルミックスにも収録)等のDJによってプレイされている。そし て説明不要のハダウェイも参加している。
その結果、さまざまな種類の非常にカラフルな楽曲はそのスピリッツを引き上げ、疑うこと無くダンスフロアをイイ感じにする雰囲気を誘発するだろう。 ―アンディー・バトラー(ヘラクレス&ラヴ・アフェアー)