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Vessel

Tri Angle / from Bristol

“漆黒のクローム・ダブから暗黒のインダストリアル、ゴシックへと身を深め、クラシカルな様相も見せるブリストルの異端児”
ブリストルを拠点とするプロデューサー、セバスチャン・ゲインズボロのソロ・プロジェクト。2011年にロンドンの〈Left Blank〉からデビュー、2枚の12”をリリース。ミニマルでテッキーな質感のダブステップやビートダウンで、ソングライティングやエレクトロニカを取り入れ一大潮流となったポスト・ダブステップ期に新風を吹き込み、自らの体にペインティングをしたゴシックなアー写でも注目を集める。2012年に数多くの新鋭を排出し、ウィッチハウスの旗手として現れ、その後も新世代の電子音楽をリードする〈Tri Angle〉から発表したデビュー・アルバム『Order Of Noise』はポスト・クラシカルのエレガンスを帯びたダーク・アンビエントの幽玄的な音響空間にポスト・パンクを経由した飛び交う金属的なノイズやマシーナリーなテクノの骨格のリズムが混ざり合い、漆黒のクロームへと溶解した新感覚のダブを披露。Vesselの音楽的なパーソナリティと作家性が強く打ち出された出世作となり、Ike Yard (Desire)やHyetal (Tru Panther)のリミックスを手がけ、UKの名門〈Mute〉の先鋭エレクトロニック・ライン〈Liberation Technologies〉から12”を発表。2014年の〈Tri Angle〉からのセカンド・アルバム『Punish, Honey』ではノイズやニュー・ウェイヴ色が濃くなり、クロームからスチールな質感へと移行、更なる暗黒へと突き進み肉体性を高めたインダストリアルな作品となる。また、ブリストルの新世代プロデューサーによる複合コレクティヴ Young Echo (RAMP)の一員であり、El KidとJabuとのKilling Sound、KahnとのBaba Yagaといったユニット、ReiやPanther Modernなどの変名義でも活動。80年代ポスト・パンク期より育まれるブリストルのハイブリディティを受け継ぎ、ジャンルにとらわれることなく現代の感性で新しいサウンドを紡ぎ出すUK屈指の異端児。最新作はNilf Frahmで躍進する〈Erased Tapes〉からオーストリアのサックス奏者Daniel ThorneのプロジェクトImmix Ensembleとのコラボレーションを発表。インプロ奏者や作曲家としての大成も期待させるクラシカルな作品へ。