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MEG

そもそも、この曲は半年くらい眠ってた曲で、今回のリリースが決まる前から、私と中田君で作ってたんですよ。で、今回たまたまこうゆうふうに発表するタイミングが訪れて。 はい。前のアルバムに入ってる『ROCKSTAR』という曲をリミックスしてもらって、それがすごく良かったので。その後からずっと中田君と曲を作るようになって。 まず、声の使い方がうまいと思います。あと、作業がすごい早いんですよ。びっくりしました。自宅のパソコンで作業するんですけど、後ろで聴いていて『あ、そうそう!ナイス!!』みたいな感じで(笑)、まるで私の求めていることを完璧に理解してくれているかのように作業を進めるんですね。それは本当に鮮やかで(笑)。 そうですね。今回は特に迷いがなかったです。曲のコンセプト的にも中田君とのタッグはマストだったし。ファッションと音楽って、もともとは“遊び”を創るものだと思うんですよ。だからジャンルとか難しいことは考えないで、素直に“反応できること”をやっていこうと。皆で楽しめる音楽を目指しました。 なんでしょう...いま名前が挙がった人の多くは、どちらかというとプライベートで親しかった人たちなんですよ。つまり普段の私も知っているし、シンガーだけではなくてモデルやデザイナーだったり、そういう部分も含めてのMEGを理解してくれている。だからナカムラ君(i-depのナカムラヒロシ)と組んだ『aquaberry』の時も、私の普段の感じを歌詞にしてくれたりとか、ほんわかした感じとか、私のイメージにしてくれたんですよね。けど……彼らが私をどう見ているのか聞いてみたい部分もたくさんありますけどね(笑)。 テクノ寄りのハウスなのかな。実はいわゆる“4つ打ち”がいちばん好きですね。おしゃれなハウスというより、もうちょっとロックな感じのがデスクワークの時に特にばっちりきますね。 中学生の頃に、ポンキッキーズで電気グルーヴを初めて見て『なんだこれはっ』って(笑)。 好奇心を刺激されたというか、漠然と“なんかすごい!!”って思った記憶がありますね。それがダンス・ミュージックかどうかも知らないうちにだんだん好きになって。そのうち、友達が集まるパーティーみたいな感覚でクラブにも遊びにいくようになり、大きかったのは、WIRE05の時にKAGAMIさんのライブに出させてもらったことですね。そのときに初めて“ダンスホールの一体感”みたいなものを経験して『音楽が“空間を共有するもの”ならまだやりたいことがある…』って思って。最近ようやく、音楽を一緒に作る環境になってきたので、それがだんだんと型に出来るようになってきた感じです。 そうですね、考えてみると、私がこれまで見せてきたものが、すごく一方的に思えたんですよね。その経験を境に、自分が表現するものは一方的なものではなくて、共有できるものにしたいと思うようになりました。 そうなんですよ。そこから『ライブ=みんなで遊ぶツール』って考えて、じゃあどんな音を作ったらいいのかなって思うようになった。例えば、ファッションや音楽には興味あるけど、クラブには行ったことないような女の子たちに対して、皆で一緒に楽しめるようにはどんなふうにしたら退屈しないかとか。 ですよね。クラブに行くのが初めてで、どうしたらいいのかわからなくて、とりあえず観ているだけ……って女の子もやっぱりいるんですよ。そういう子たちが楽しく一緒に遊べるような音楽やステージがあればいいなって。 例えば、みんなが共有できる日本語で表現したりたり、簡単な振り付けがあったり。そこはあまり堅く考えずに、あくまでも“みんなで一緒に遊べるツール”ということを大切に考えていて、そういう意味では、音楽も洋服も同じなんですよね。 そうですね。セカンドライフ上でライブをしたり(8月24日にセカンドライフ内でのファッション・イベント『SL CREATER AWARD 2007』にてアバターライブを開催)。 去年の秋くらいなんですけど、そういうバーチャル世界がもうすぐ日本に入ってくるという話をきいて。そのなかでは、お洋服の店もできるし、会話もできる、ライブもできるし、違うキャラクターの自分を何人も存在させることもできる...、これは面白そうだ、と。 そうですね、歌手、デザイナー、モデル...そんなふうにそれぞれ違うキャラクターが何人も居たら楽だと思うときもありますよ(笑)。そういう意味でもセカンドライフの世界には興味があって。あと、原宿のお店で売っている商品と同じものが、そこでも買えるとかになってきたら、おもしろいですよね。セカンドライフの中ではすぐに世界の人ともつながれるので、まず第1弾として、ライブを企画しました。 なんだかそんなような話は聞きましたけど。まあ、そちらの方でも、私たちと同じ年代の女の子が気軽に参加できるような状況ができてくるようになったらいいですね。で、その中で流行が生まれても面白い。 例えばね、実際のライブに熱心に来てくれる女の子たちと、お店に来てくれている子が同じ髪型である率がすごく多いんですよ。髪型っていちばん簡単なチェンジなのかな。だからセカンドライフ内でカツラ屋でもやってみたいなと思ったり(笑)。 そうですね、いろいろ探しても見つからなかったんで、私の髪型、もともと全然流行ってないみたいですけど(笑)。でも、そういうのができたら面白いなぁ、って考えてみたり、ここではドラえもんがお店をだしたら一番儲かるんじゃないかと思ってみたり(笑)。 どうですかね(笑)、そうやって浮かんだことを形にしたい、試してみたい、っていう気持ちは常にどこかにありますかね。 私の中では、まず、アイディアが浮かんだら『何でもいいからメリットが2つあるなら、やろう』って決めているんです。もちろん、私ひとりでは難しいことばかりなので、それに付いてきてくれるスタッフがいるからできるんですけどね。それはホントいつも、感謝してます(笑)。 やっぱり、発信することが面白いんですよね。何かを投げかけたら反応が返ってくる。そういうことを続けていきたいです。それが音楽か洋服かまた違う何かかはわからないですけど、“キャッチボールができる空間”に長く居れたら幸せだろうなと思います。お洋服の方もあくまでリアルクローズでいたい。着てくれてこそ反応があるので。そこは音楽も一緒で、みんなと空間を共有できるものをやりたい。アーティスティックな世界でエゴイスティックになるのではなく、お客さんやスタッフとの心のやり取り、キャッチボールを大切にしたい……そこから次のエネルギーや、自分を動かしてくれるアイデアは知らないうちに生まれてくる、そう思っています。