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KEN-GO→

そうですね。でも、なんでしょう、ただ単に終わるということではなくて「コールドスリープ(COLD SLEEP=冬眠)」って1番最初に出した曲があるんですけど、「カエル」なので眠ってまた起きるかもしれないという含みを持たせつつなんですけど。
今音楽のスタイルだったり、中身もすごく変わってきてますし、配信だったり、メディアの形態も変わってきてたりするので。
新しいこと始めるために、長くお世話になった名前と形はお休みさせてもらって。 そうですね。僕らが80年代とか昔から音楽が好きで、昔なんかホントにベルリンとかロンドンにレコードを買うためだけに行ったりとか、どこかのクラブにいいパーティーがあるって聞くと、そのためだけに遊びに行ったりっていうことがけっこうあったんで、ホントにすごく変わったなという感じは受けますね。 もちろん変わっていくのは必然だと思うんですけど、焦ってインスタントにやっていくよりは、そこに対応していくために、自分たちなりのやり方でやるべきだと思うんですよね。 やっぱり体験とか、その場で生で得られるものってありますよね。 元々は90年代の最初のころなんですけど、それこそイリーガルなワンオフのパーティーが東京でいっぱいあって、そこで遊んでいた仲間が東京にいる外国人で。そういうパーティーで遊んでいた人間が集まって「僕らもなんかちょっとやらないか」っていう話を始めたんですけど。そのときに、遊びに行っても日本の曲がかかってないっていうところから、レーベルをやろうかと。当時だとケン・イシイ君とかススム・ヨコタさんとかがヨーロッパで出始めたばっかりのころだったので、可能性として何かそういうことできるかなってことで。 やっぱりクラブだったりパーティーだったりって、そんなに確立されてなかったと思いますし。
現在と話がかぶるんですけど、日本だと急に変わって、当時の日本だと、CDにみんなワァーッといっちゃって。アナログのレコードを作っていうのができない時代だったんで、そこにアンチ精神というかで「アナログ版は重要だろ」ってことで、そこを作るっていうのが最初の多きな目標でした。 いまでこそインターネットとかガイドブックとかもあるし、いろいろやり方もあると思うんですけど、当時本当にわからなくて。イギリスとかの雑誌を見て「レコードを作ります」って書いてある広告に国際電話したりとか、すごい原始的なことをしてましたね。
あとは海外のアーティストの友達がいて「どうやって作ったらいいの?」って直接聞いたりとか。言ってみると文化祭みたいな。模擬店やったりしたときに、どうやってやったらいいかわかんないことがあったと思いますけど、そういう感覚に近いかもしれないですね。 子供のころの体験とかもあるのかもしれないですけど、80年代ぐらいからディスコなんかもありましたし、もっと前だとYMOとか、ああいった電子音楽というか、シンセサイザーを使った音楽っていうのは、子供のころからの刷り込みがありましたし、そのあともニューウェーブだったりとか、極端なところだとユーロビートだったりっていうのもありましたし、割とジャストなリズムでシンセサイザーの音で踊るっていうのは、僕らの世代はすごく好きというか、最初から割とあったっていう感じかなと思いますけどね。
混沌としていながらもそれがすごくおもしろかったっていうか。ちょうど同じ世代で石野卓球とか何人かいるんですけど、みんなやっぱり同じようなものを聴いてきたりとか、やっぱり「モノがない、情報がない」っていう思春期だったんで、すごい貪欲な思いみたいなのがあって。それが昔はおもしろかったですね。 「ここまでやってきた」っていうのもあるんですけど、1回こうやってピリオドを打つときに、今までお世話になってきた人たちとかがいろいろなことをやってくれて。僕らが「ありがとう」って言いたかったのに、逆に「ありがとう」ってみんなが言ってくれて。それがすごくうれしかったし、今はほかのレーベルでやっているような人たちだったり、1枚アルバムを出した海外のアーティストも噂を聞きつけていろんな話をしてくれたり。レーベルって形があるものじゃないですけど、つながりとか、出会いとかを作ってたのかなって感じがしましたね。 そうですね。もう中学生ですからね、そのころの子供は。 ドイツ人のアーティストと日本人のアーティストっていうことで、ユニットでやったUltra Takkyu VS Mijk-O-Zilla 「Liquid (Mijk Van Dijk 2007 Remix)」という曲なんですけれども、ニューリミックスが出てまして、本邦初公開の曲なのでぜひ聴いて下さい。ちなみに本当の締めくくりということで、1月25日金曜日に代官山のUNITでFROGMANにゆかりあるアーティストがほぼ全員集合します。14年間お世話になったKAGAMI、HIROSHI WATANABE、HITOSHI OISHI、SUSUMU YOKOTAなど、そのへんのアーティストが集まってくれて、最後のパーティということでお祭り的に盛り上げてやりたいと思ってますので、ぜひ遊びに来てもらえればと思います。 ありがとうございました。