INTERVIEWS

note native

ありがとうございます! note nativeの田尻知之です。note nativeは僕のソロ・プロジェクトでして、主にHouseをメインとしたクラブミュージックを主軸に、プロデュースやリミックス、DJなど多岐に渡り活動してます。
趣味レベルですが両親が音楽をやっていた事が今思えば大きな影響ですかね。自宅には沢山のレコードや楽器、音響機材があったので、特に意識する事も無く自然と触れ合い始めたのがきっかけだと思います。バックグラウンドはとにかく雑食(笑)。流行りのものは当然チェックしてましたし、20代の半分以上はレコードショップのバイヤーとして生計を立てていたので、おそらく莫大なジャンルと量を聴いてきました。
DJ機器を手に入れたのは大学入学当初あたりです。その頃から頻繁にクラブへ出入りするようになり、自然と自分もDJの真似事的な感じで始めてましたね。単純にお洒落でカッコイイ!といういたって普通の動機からだったと思います(笑)。楽曲制作に関してはそのずっと後からです。音楽を職業として意識し始めた頃からなんで、ほんの数年前ですね。 多くの方が使ってるとても一般的な機材で作業してます。必要な場合は生の楽器も使いますが、基本的にはパソコンとキーボードがあればOK、という凄くシンプルな環境です。使っているソフトウェアは今の自分にフィットするものに2年前くらいにようやく巡り会う事ができて、それ以来手放せませんね。 ダンスミュージックだとかポップスだとか細かい括りは抜きにして、素直に人の心に訴えかけられる、グッとくるメロディー、サウンドを描きたい、というのが今の制作における自分の中での信条ですね。今後それが方向性を変えることはあったにしても、一過性で消化されてしまうものでは無く、リスナーの琴線に触れ、後々残っていくような楽曲を作りたいという心がけを常に持ってます。 哀愁や郷愁感は外せないコンセプトです。多くの日本人の感性に訴えかけられるもの、そして良い意味でクラブ以外でいかに機能するか、というポップスの要素を盛り込みたいという強いこだわりはありますね。押しの強いサウンドでグイグイと引っぱっていく音楽がある反面、note nativeのサウンドに関しては、いかに自然に人の心に入り込んでいけるか、音に酔いしれられるか、という事を大事にしてます。 まずリリースまでの経緯ですが、1stアルバム「Reflect」出たのが今年の2月なんですけど、その数週間後には事務所から「じゃあ2ndのデモを春くらいまでにあげようか」という指令が出たんです(笑)。なので、1stと2ndの制作時期がかなり近かった事もあり、今作に関しては1stの続編+αという構想で作りました。1stでやれなかった事や、もっとやりたかった事、修正点などもふまえ、今の自分のありのままを素直に出せたかと思います。

■note native『Silence & Motion』
http://www.clubberia.com/Release/Detail/?id=2350 正直、1stアルバム制作時はデビュー作という事もあり、どうやったら世間に受け入れてもらえるのだろうか?!という葛藤や悩みが多々ありました。良くも悪くもどこか客観的だったり一歩引いた目線で作ってた気がします。
ただ結果的に現状では多少満足のできるリアクションがもらえた事もあり、今作に関しては1stで遠慮や躊躇していた自分の情熱的な部分を素直にぶつけられたと思ってます。 叙情的なメロディーや世界観を「静/Silence」とし、疾走感のあるクラブユースな世界観を「動/Motion」と捉え、二律背反する事で、note nativeの持つ独自の深みや世界観を表現したいと思いました。 全編に渡り歌モノがメインなので、曲順や構成には悩みましたね。まず、自分の中でとにかく主張したい曲と、BGM感覚で味わって欲しい曲とに区分けしました。そこからはある意味コンピレーションCDの選曲をするような気分で全体の構成を決めていった感じです。前半はいわゆるnote native節を炸裂させつつ、中盤で深みを味わって貰いつつ、後半は爽やかに抜ける、といった構成ができたつもりです。 ここは最も悩み抜いた部分でもありますね。まずリスナーの立場になり、曲への距離感(身近かどうか)というところを第一に考えました。キャッチーで距離感が身近な曲を「Horizon」とし、壮大でどこか手の届かない距離感を感じさせる曲を「Twilight」と捉え、この流れに落ち着きました。またイントロのピアノインストのメロディーは今回のアルバムの哀愁感や郷愁感を象徴するものになったな、という満足感があります。 男性ボーカルの曲に関しては同性が歌うという事もあり、最も素直でありのままのサウンドを奏でられるので
毎回外せないですね。この「Answer」に関しては、自分の「静/Silence」という部分を鮮明に写しだす鏡、といったところでしょうか。 美メロハウスや乙女ハウスなど色んな言葉が飛び交ってますが、僕個人としては聴いてくれる方々一人一人の感性で自由に解釈して頂きたいと思ってます。なので特にこだわりや意識はしてないですね。ただそういった言葉があるお陰で判りやすさや伝えやすさといった部分での恩恵は感じています。ハウスブーム・・・なんですかね?!(笑)。僕の中では昔からあった音楽だし最近流行りはじめた感覚もあまり無いのが本音なのですが。ただ1つ思うのは僕も含め国内のアーティストが一気に増えた事が活性化に繋がったとは思ってます。ある人にとっては一種の通過点であり、僕にとってはきっかけであるように、個々様々なマインドや人間模様が交差してる独特の雰囲気を醸し出してますよね。 美メロでBGMに最適とよく言われますが、現場(クラブ)などで聴いたら実は結構激しくて踊れました・・・という誰かのblogを読んだ事があります。正にその部分は狙ってますね。やはりDJですし躍らせてなんぼの世界なんで、マッシヴでタフなビートで、いかにフロアでグルーヴするかはこだわりを持って作ってます。 勿論どなたにでも聴いて欲しいですよ(笑)。クラブユーザーにも勿論ですが、楽曲性、音楽性を感じとって頂き、普段ダンスミュージックに触れない方にもお薦めしたいです。そこはBGMやドライビングミュージックとして捉えてもらっても嬉しいですし。良い意味で聴いてくれた全ての人々に僕のDJ感やダンスミュージック感が伝わる必要は無いと思ってます。これをラウンジ、カフェミュージックとして聴いてもらっても全然よいわけで。聴く人によって自由に解釈できるよう僕としてもバランスをとって作っているつもりです。 1stアルバムから聴いてくれてる方も、今回の2ndが初めての方も、また名前は知ってるけどいまいち聴く気にまでは至らない方も(笑)、是非一度手に取ってみてください。ジャケットデザインやその中に入ってる28ページにも及ぶブックレットなど、1つの作品として凄く斬新で洗練されたものに仕上がったという自信があります。また音楽的にもこれから始まる寒い季節にぴったりの心温まるサウンドを存分に詰め込みました。聴いてくれる皆さんのライフスタイルの一部として機能してもらえたら僕も嬉しい限りです。
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