INTERVIEWS
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SIDE B

ITA:こんにちは、SIDE Bのかたわれ、ITAです。Primitiveのオーガナイズ、レジデントDJをしてます。これまでは色んなジャンルの音楽を聴いてきました。小学生の頃はAMラジオから流れる音楽、主にフォーク、シンガーソングライター系を、中学に入る頃はFM、短波も聞くようになって、ロックが中心。当時流行ってたTV番組「ベストヒットUSA」は毎週欠かさず観てました。その後、パンクや日本のインディーズ・シーンに衝撃を受け、その頃からライブハウスやディスコ、そしてクラブに足を運ぶようになって、クラブで流れてる聴いた事もないダンスミュージックに鳥肌が立ってからは、ハウス、レゲエ、テクノ、アシッドジャズ、ファンク、ソウル、ドラムン、トランスときて今にいたる感じです。ハッキリ言って浮気性の雑食です(笑)。

料理:よろしくお願いします。SIDE Bではプログラミング、ミキシング、マスタリング等を担当しています。はじめて意識的に音楽を聴きはじめたのは、小3のころ観た映画「E.T.」のサウンド・トラックから。思えば、小学生のころは映画のサントラしか聴いていないかも(笑)。ヘッドフォンをしてシーンを思い浮かべながら爆音で聴くのが好きでした。この頃のアイドルは作曲家のJohn Williams。中高時代、やっぱり「ベストヒットUSA」の存在はでかい。そしてイカ天ブーム。それらのTVから派生してサイケ、ガレージ、ニューウェーヴやパンク、ヒップホップ、ノイズ・アバンギャルド等を知り、たどり着いたところにFrank Zappaの音楽がありました。その後、Zappaを中心に、フリージャズ、現代音楽へとつながっていき、ダブ、ジャングル、アシッド、デトロイトテクノ、トランスを通過してきました。 ITA:Francois K、YMO、中島みゆき、戸川純、Marvin Gaye、Scraping Foetus of the Wheel、The Orb、Tom Middleton、丸尾末広。

料理:Frank Zappa、Brian Eno、Alex Paterson、Ubar-Tmar、山塚アイ、安部公房、ヤン・シュヴァンクマイエル、横尾忠則。 ITA:初めて会ったのは確か97年頃。同じイベントに出る事が多くなって。「この人変態だ」と思って、仲良くなりました。

料理:印象にのこっているのは、アングラなフリー パーティで共演した際、ITA君のプレーが始まってすぐに、スピーカーが破裂し火を噴いた事(笑)。単にITA君が低音を出しすぎていた事とPAミスが原因だったのですが、それを見て「おお!すげーDJだ~!」と、僕は手を叩いて笑いました。 ITA:90年の時に、Goldで一緒に遊んでた友達がイベントをやる際、「集客するならDJしても良いぞ」って誘われたのがきっかけです。DJしたいというぼんやりした気持ちを、ある意味後押ししてもらいました。女の子にもてたいという下心もあったけど(笑)。SIDE Bをやることになったのは、リョウ君と一緒に出演してたイベントで、お互いのプレイについてすごい話が盛り上がって、一緒にやる?みたいな感じです。

料理:本格的にPCを使って音楽を作りはじめたのは96年。YAMABIKAYAというサイケデリック・トランスのユニット結成から。それまではROLAND MC500で変な打ち込みDUBユニットをやったりしていました。その前はアンニュイなサイケロックバンドをやったり、TASCAMの4チャンネルカセットMTRで音響を作ったり、インチキヒップホップユニットでライブやって蹴っ飛ばされそうになったり、YAMAHA QY10のリズムをバックに虫除けのフェイスガードを被って叫んだり唸ったりしていました。 ITA:知らない人からクラブで話しかけられたり、海外からメールをもらったり。リアクションをいただけるのは本当にありがたいです。それと、ブッキングが増えました。

料理:友達が増えました。 ITA:4月にremixを手がけた作品が2タイトル、リリースされたばかりです。KompaktなどからリリースしてるJoachim Spiethが運営するドイツのレーベルAffinからBenn Lianのremixと、朋友OMBが主催するFRAME rec.からMakotoraxのremixをやらせていただきました。夏にはイタリアのFrequenzaというレーベルからremixした作品がリース予定です。

■Benn Lian - Short Round - SIDE B remix (Affin)
https://www.beatport.com/ja-JP/html/content/release/detail/165775/

■Makotrax - What a Fxxxing - SIDE B remix (Frame Recordings)
https://www.beatport.com/ja-JP/html/content/release/detail/166305/ ITA:クラブならやっぱりGold。初めてDJしたクラブなんです。かけてるレコードの針を上げてしまい、ブーイングを受けたのもここ。お客さんも変な人が多かったし(笑)。キテレツな服装してるあやしい人もいれば、ものすごくモードな人もいて。ゲイもノンケも入り乱れて、様々なタイプの人間がごった煮状態。全てが初めて経験することばかりでした。それと遊びに行ったパーティでは間違いなくRainbow 2000。野外でテクノ、しかもオールナイト!今でこそ野外フェスは沢山あるけど、その時「ここは日本じゃない」と思った(笑)。

料理:僕は、今は無き伝説のクラブ、大阪マカオ。「ここは日本じゃない」と思った(笑)。あと、99年に沖縄の座間味諸島阿嘉島で開催された3泊4日のフリーパーティ。大自然の美しさを細胞レベルで実感しました。帰りのフェリーで、涙を流す人がいたほどすばらしいパーティでした。 ITA:Primitiveは今年で8年目になります。立ち上げたのは、レジデントDJのKONとAKI。自分は2回目のパーティからDJで参加して、それから一緒にやろうって誘われてメンバーになりました。 ITA:初期の頃は、仲間が集まってワイワイ楽しんでるその雰囲気をすごい大事にしたくて、東京近郊の野外でプライベート・パーティだけやってました。だから、当時から一緒に遊んでる友達には本当に感謝!おかげでスタッフの結束力はすごい強くなりました。初期からいる約20名のスタッフが、今もほとんど残ってるのは素晴らしい事だと思ってます。04年からはクラブでもやろうって事になって、やっと都内進出(笑)。ずっと同じ事やってるとみんな飽きちゃうので。お客さんの年齢層は厚くなってきたし、パーティで流れる音も、ミニマル、テック・ハウス、テクノなど、ジャンルの幅は広がりました。ただ、パーティ全体の雰囲気、一体感はずっと初期の頃と変わってないと思います。 ITA:え、こんな場所!?っていうビックリ衝撃。富士山と初日の出が両方見れる、最高のロケーションです。レポートも掲載していただいて、ありがとうございます!

■Primitive presents MASHUP
http://www.clubberia.com/Report/Detail/?id=524 ITA:絶えず変化しているなあと。クラブのとらえ方も世代によって違うだろうし、遊び方も変わってきてると思います。おかしな人や泥酔してる人が少なくなった気がする(笑)。

料理:一時期、ジャンルがすごく細分化され、それを悲観する声も少しありました。しかしここ数年は、色々な方向に分かれていったことによって逆に横のつながりが強くなった様に感じます。 ITA:いくつになっても遊び続ける人が多くなって欲しい!

料理:50'sテイストな、サイケ・ドゥワップ・テクノ!!これは単に自分が作りたいってだけなんですが。 ITA:Litzenkirchen、Paul Ritch、Uto Karem、Adam Beyer、Layo & Bushwacka。どの人もGroove感が最高!新しいアーティストで注目してるのは、Nikitin & Semikashev、Ramon Tapia、AKA AKA、Nehil Young。曲のアイデアが面白いです。

料理:Frequenza RecordsのNihil Youngがイチオシ。ここのレーベルは変態度数が高くてとても好きです。あと派手めな感じだとFrancesco Grant、ハメ系のリミックスが最高だったRene Sandovalの音も最近のお気に入りです。 ITA:いつもサポート、ありがとうございます!パーティで一緒に遊びましょう!

料理:今年はCDアルバムをリリースする話をいただき、現在それに向けて構想を練っているところです。年内リリースを実現させたいと思っています。あと、ITA君にテキーラをおごらないようにして下さい(笑)。どうしてもおごりたい方は覚悟のほど、よろしくです!!

■Next Live
2009.5.2.(SAT) @ ageha TENT
< PRIMITIVE SOUND CAMP >
Live: SIDE B (Primitive/WC Recordings/Kumo)
GUEST DJ: TEN (STERNE), Yoshiki (TOREMA/op.disc)
DJ: Kon (Primitive), Aki (Primitive)
VJs: Triangle