WADA: すごい前ですね。もしかしたら、3年くらい前の2002年かも。(この曲は)もともとアトム名義(※1)でリリースしていた「LOVE TO HEART」(※2)をCO-FUSIONのライブ用にリメイクしたのがきっかけで、その時のライブの反応が“あの曲、リリースしないの?”とか言われたりして好評だったから、“じゃあCO-FUSION名義のシングルでリリースしよう”って。僕はそういう気はまったくなかったんですけど、TANIくんはリリースするつもりで作ってたみたいなんですよ。
WADA: 意外だなと思ったのと、ああいう人たちのテイストの中にこういう曲は入り込んだりするのかな、って。自分たちが作る時にイメージしたのと、違ったイメージで捉えられてるのも面白いと思いましたね。
HEIGO: 何にも聞かないですね(笑)。でも、(CO-FUSIONの曲は)ファットボーイもう今回そうだけど、ケミカル(※4)とか、なぜかビッグネームから好かれますよね。
WADA: アトムで出したのは10年くらい前のことだし、(この曲を作った)3年くらい前での、今風みたいなものを自分たちで思い描いて作りましたね。
WADA: ニューウェイブに影響受けたような’80sっぽい雰囲気と、ジワジワとくるアシッドっぽいものを組み合わせてみようと思ったんですよ。で、それにアトム名義の時のヴォイスサンプリングを乗っけて、今回の曲が完成したんです。
WADA: どこの時代から言えばイイのかな(笑)。
WADA: 80年代前半は、2人とも外国人の集まる所でディスコDJをやってて。ニューウェイブ系とかロックを多くかけてたかな。
HEIGO: ただ、ジャンルというよりはリズムが強くて4つ打ちに近いものが好きでしたね。DURAN DURANの「Girls on Film」とか、NEW ORDERの「Blue Monday」とか。
僕らは世代的にも上だし、さっき話したようにいろんな音楽を吸収してきている。だから、自分たちが作るものはテクノだと思っているんだけど、いろんな所からインスパイアされたものを混ぜている。無機質なものを無機質に出すよりは、自分たちのフィルターを通してもっと人間っぽいものが出たほうが面白いかなとも思ってますね。自分たちは自分の音楽を追求していくタイプというよりは、DJアーティスト的な発想で他のものから受けた感覚を自分たちのものにミックスしていく形かもしれないですね。DJスタイルが変っていくように、作るもののスタイルも変化していくと思うんですよ。
(※1)アトム名義
オリジナリティ溢れるハウス・ミュージックをリリースするCO-FUSIONの別プロジェクトの名義
(※2)「LOVE TO HEART」
95年にドイツのレーベル、PLASTIC CITYよりリリースされたアトムを代表する1曲。その後、アメリカのメジャーレーベルTRIBAL AMERICAにライセンスされて、NYのハード・ハウスシーンで大ヒットを記録した。
(※3)この曲
もともとこの曲は、04年8月にREEL MUSIQよりリリースされていた。今回のライセンス以前にも、その時点でプロモ盤を手に入れたUKのトランスDJであるJUDGE JULESが、彼のミックスCD「TRANCE NATION」に収録している。
(※4)ケミカル
ケミカル・ブラザーズいわく“日本のフェイバリット・アーティストは、CO-FUSIONだ”。
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