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VERSION CITY SESSION

まず、名古屋クラブジャズ/クロスオーバーシーンからのステイトメントです。名古屋にもこんなシーンがありますよ、と。名古屋のこの手のジャンルはDJ主導で作品を発表してるアーティストがまだまだ少なくて、「じゃあ自分たちでやるか」みたいな感じです。
もうひとつは、現在のシーンに影響を与えている先達のアーティストや過去の音源を、いまのクラブミュージック好き、音楽好きに伝えたいという部分。それもあってジャズスタイルのカバーユニットという形態を選びました。 そうですね、Drum Lessonは意識せざるを得ないです。影響を受けたというより「海の向こうでも同じことを考えていた」みたいな感覚なんですが、向こうのリリースが断然早かったので誰も信用してくれないですけれども(笑)。だから、コンセプトはどうであれ、むこうがやらない、やれないことをやろうと。
それで「日本産クラブミュージックのジャズ化」に辿り着いたんですが、今度はre:jazzが日本の曲を取り上げたアルバムを出しちゃって。あまりにも似たコンセプトでオリジナリティがなさ過ぎるかな?とも思って、1度はこの企画自体を止めることも考えたんですが、re:jazzの選曲やアレンジが僕たちが思ってたモノと微妙にズレがあって。それなら、より自分たちなりの選曲、アレンジを提示しましょうよ、ということでスタートしました。 まずは日本産クラブミュージックの中で、海外リリースされていたり認知されているアーティスト/楽曲であるということ。つまり世界で通用するだけのクオリティを持ったトラック。そして今こそ聴かれるべき曲や、これからも語り継がれるべき曲、というのが基準です。過去の名曲はもちろんですが、若いリスナーに聴いて欲しいという部分も大きかったので、いま日本クラブシーンのど真ん中で活躍してるアーティストの曲も取り上げてます。
知る人ぞ知る的な感じでマニアックな方向に偏るのではなく、いろんな入口があって、このアルバムを媒介に異なったジャンルのリスナーがミックスされるような選曲を重視しました。僕たちがカバーした曲のオリジナルを好きで聴いてもらって、ほかの曲のオリジナル探したり、ジャズの生演奏に興味持ってもらえたりしたら最高です。 VCSのメンバーそれぞれが、レコードショップのバイヤー、デザイナー、ドラマーということもあり、DJやオーガナイズ、フライヤーデザイン、パーティーでのパフォーマンスなど、さまざまな形で直接現場に関わってます。名古屋の外側から活発な感じに見えているのならうれしいですね。名古屋の外に誇れるようなクラブやパーティーも増えましたし。
"MAGO"のサウンドシステムは全国的にも有名ですよね。ほかにも"domina"や"JB's"、"Radix"、老舗の小箱"Buddha"など、それぞれ個性的なので名古屋に来るときはハシゴしてほしいです。
"le jazz modal"というジャズバーもコアなクロスオーヴァー系DJをブッキングしていておもしろいですよ。オススメのパーティーは、僕が"MAGO"オーガナイズしている「EXCURSION」です。 まずはセカンドアルバムに向けての準備を。今回収録できなかった曲も含め、まだまだカヴァーしたい曲がたくさんあるので。あと定期的に名古屋のライヴバンドを集めたパーティもやっていきたいですね。イベントは、5月28日に"MAGO"「EXCURSION」でChrsitian Prommerと、翌29日にはle jazz modalでquasimodeのmatzzさんと共演させていただきます。6月5日(土)には初の東京公演があります。青山"LOOP"で松浦俊夫さんや、盟友absolute!!チームと一緒に出演しますので、遊びにきてください。