とっても気持ちのいい場所で、アーティストと近い距離で、心地いい音が聴けるんです。ただ、メジャーなアーティストが出演しているわけでもないので、お客さんがすごく集まるわけでもなく……。来てもらえたら楽しさは伝わると思うので、大好きなミュージシャンをみんなに知ってもらい、現場に来てもらうきっかけを作りたいと強く思い、「BOSCA」に参加してくれたミュージシャンたちの協力もあって、「Namy」を始めることになりました。 イベントというか「現場のシーン」を盛り上げたいからです!
個人的には、生演奏によるライブほど、音の楽しみ方において、感動できるものはないと思っています。現場ならではの特別感を味わいながら「CD」を思い出として持ち帰る。そして、音の作り手であるミュージシャンとお客さんが繋がる「場」にもなる。
私見ですが、現状「手売り」という行為自体があまりいいイメージに思われていなかったり、現場でもアーティストとお客さんとの隔たりがまだまだ多いと感じてます。あるレーベルの方とお話しをしたときに「お客さんとの距離感がないと、ミュージシャンへの憧れが薄れるからよくない」と言われました。それも、一理あると思います。でも、音楽を好きという気持ちがあればそんな隔たりは必要ないと自分は思ってます。
CDが売れず、楽曲の配信化が進み、いわゆる「音楽のデジタル化」が進む中だからこそ、売れる音だけに目をやるだけでなく、世代を超えて国境を越えて愛され受け継がれてきた音に、再度目を向けた楽曲を制作し、ミュージシャンが主役であるライブ会場で販売することが、シンプルで1番大切なことではと思ったので。
この「波」が、すぐに広がるとは思ってませんが、1人1人に直接CDを手渡すことで伝わることは多いと思います。この時代に、約1年間で3枚のCDをリリースして、全部手売りという方針の会社もないでしょうし(笑)。やるからには今だなと!10年後に「手売り」の価値観が変わっていると思っています。 ひとことで言うと「きっかけCD」ですね!
イベント会場限定販売をしようと思ったときに「Namy」を知ってもらうきっかけは、そもそもイベント会場だけでは作れないとも思っていました。まだまだ、CDショップなど店頭販売でのPR効果は大きいですし。そのためには、同時に生演奏以外での企画でのアプローチをする必要があると思っていました。知ってもらうきっかけ作りですね。
おかげさまで、ミュージシャンの方々に楽曲制作をお願いする中で、リミックスアルバムを作れるくらいの数の楽曲を作っていただくことができました。オリジナル楽曲のクオリティにはこだわっていましたし、今回参加いただいた人気実力ともにシーントップのリミキサーでもある方々の手により、一味違った楽曲として仕上がり、すごく満足しています。
十分なきっかけになると信じています。あとは、今回そんな思いを汲みとっていただき、契約させていただいたファイルレコードの米原さんの力も大きいです。 「Namy」のアルバムは、それぞれコンセプトに基づいたカラーが決まっています。
今作は「Black=黒」といったカラーで、「夜の虹」といったテーマにおき「Namy」のオリジナル楽曲群をリミックスしています。クラブ文化で育ってきましたし、ジャンルに捕われずDJしてきたこともあり、今作のリミキサーの人選は、ジャンルが被らないようにも考えました。この曲はあの人に頼みたいなー!というのが結果的にそうなったのもありますが。夜にこだわるつもりはないですが、夜のクラブ文化に触れることで培った世界観が詰まっております。
また、@c君との共同プロジェクト「Namy@c」としても初リミックスワークに取り組めたのも新しい挑戦になりました。
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