※2. 現代音楽の作曲家、カール・ハインツ・シュトックハウゼン、アイメルトなどの知遇を得て、1958年、最初の電子音楽「アルティクラツィオーン」(Artikulation)を作曲したことで知られる。
深い影響を与えられたといえるでしょう。Pond Du Gardはローマ時代から残るすばらしい遺産の1つです。この水道橋はいにしえの時代に近隣の農村や町へ水を運ぶために作られました。また、この地域は温泉が沸き出る土地としても有名で、古代からサウナや公共の温泉施設などが建設されていたのです。当時としては非常に近代的な施設があったわけです。こうした文化を持った土地で、このような(テクノの管弦楽によるライブ)パフォーマンスを行なうことは、これは未来における何か新しい方向性を示すためのものであると感じました。そして、このプロジェクトは「Blue Potential」(葵い可能性)と名付けられました。これは我々人類が辿り着いたことのない2つの未開の場所を表しています。遠く離れた宇宙と、海の底の深海です。この2つの場所を見据えることによって、我々は人類の存在自体を見い出すこととなるのです。そして、Pond Du Gardでは、川の水面に写る夜空の星を同時に見ることができる場所なのです。
はい、テクノロジーとイマジネーションについては作曲や自身のアイデアを具現化する際に心がけています。そうしなければ、テクノロジーのもつ可能性を最大限には発揮できないでしょう。また、現在でも自身のイマジネーションのみに頼って、創作活動をおこなっております。また、今後も、私は常に自身の音楽を高めるため、新たな方法を見いだしていきたいと思っています。
過去10年間、私の新しいアイデアを日本のみなさんに届けることができて光栄に思っております。こうした私の発想は他の国や都市では決して具現化できるものではなかったと思います。それは、日本以外のオーディエンスの多くは「何を聞き、何を見て体験するか」をすでにある種の固定観念として持っているケースが多く、そうした意識がまったく新しい、何か革新的な企画を受け入れがたい状況を作ってしまっているからです。未来への意識を常に考える者として、私のビジョンを共にシェアできるテクノシーンが日本に存在することを光栄に思っております。再び、みなさんに会えるのを楽しみにしております。
4.14 発売
DVD『Jeff Mills Live - Blue Potential』
世界最高のテクノDJ『Jeff Mills』と総勢80名にも及ぶオーケストラの夢の共演!1万人以上を熱狂させ、ヨーロッパで話題をさらった感動のライヴ・パフォーマンスが5.1chDVD&CDで発売!