INTERVIEWS
>

PROTOCULTURE

 
- 僕はトランス=感情だと思ってる。トランスミュージックは聴く人たちの感情を揺さぶって、内なる世界(宇宙)を開放するとてつもないパワーを持った音楽なんだ。 - 
 

- 簡単に自己紹介をお願いします

ハロー!日本のみんな。僕の名前はNate Raubenheimer、アーティストネームはPROTOCULTURE。南アフリカ最南端のケープタウン出身だよ。ミュージックプロデューサー、DJとしてのキャリアは12年。日本のみんなはよく知っていると思うけど、サイケデリックトランスのアーティストとしてキャリアをスタートして、5年ほど前からプログレッシブ/トランスミュージックにシフトしたんだ。今はARMIN VAN BUUREN主宰の〈ARMADA MUSIC〉に所属しているよ。

 
- まずは今回出演する「Mother 11th Anniversary Party」について聞かせてください。今回はどんなショーを披露しようと思っていますか?

プレイする前にいつも意識していることだけど、感情を開放したエモーショナルな空間を作りたいと思ってる。音楽の力でみんながひとつになって、絶え間なく続く感動の瞬間を体感する、そんなパーティがいいね。プレイに関しては、まだみんなが聴いたことがないニュートラックをたくさんプレイするつもり。アルバム収録曲ももちろんプレイするから楽しみにしていてほしい。

 
- なるほど、ではその〈ARMADA MUSIC〉から近々発売が予定されているニューアルバムについて聞かせてください。どんなコンセプトのアルバムですか?

僕はね、アルバムを制作する過程ではっきりとしたコンセプトは持たないようにしているんだよ。収録される楽曲は、単純に僕自身が心から好きだと思える音楽で、アルバムはその集合体にすぎないんだ。今回はChristian BurnsやJohnny Yono、 Shane Halcon、Jennifer Rene、Lynn Olsen、Ilana Harkavy、Tricia McTeagueといった著名なボーカリストやアーティストもたくさん参加していて、みんながまだ聴いたことのないスタイルの音楽だと思う。トラックはすべてニュースタイルなんだけど、不思議なことに完成してみると、アルバム全体としては、ちゃんとみんなが知っているPROTOCULTUREのアルバムに仕上がっているんだよね。だから誰っぽいって感じるトラックはないと思うよ。

 
- このパーティの大きなハイライトとなる、シーンのレジェンドPaul Oakenfoldとの共演は楽しみですか?

Paulは世界中でトランスミュージックのゴッドファーザーとして敬愛されているすごいアーティストだね。僕ももちろん最大級の尊敬を抱いているし、彼がゴア/サイケデリックミュージックをプレイしていたころからの大ファンなんだ。彼とはここ最近UKツアーを一緒に回ったり、「MINISTORY OF SOUND」や「GATE CRASHER」、「PRIVELEGE」など大きなパーティでも共演したけど、毎回興味深いセットを聞かせてくれる。彼の音楽性は本当に幅広いんだ。人としても素晴らしいし、レジェンドの名に恥じない素晴らしいアーティストだと思うよ。そんな偉大なアーティストとMotherのパーティで共演できるって聞いたときは、心から嬉しかったね。今回も彼は素晴らしいセットを披露してくれると思う。そして彼からバトンを受けてどんなストーリーを組み立ようかと考えるだけで興奮している自分がいるんだ。本当に楽しみだよ。

 
- あなたにとってトランスミュージックとはどんな存在ですか?トランスミュージックはあなたの生活や価値観にどんな影響を与えましたか?

僕はトランス=感情だと思ってる。トランスミュージックは聴く人たちの感情を揺さぶって、内なる世界(宇宙)を開放するとてつもないパワーを持った音楽なんだ。自己表現の手法として音楽は素晴らしいと思う。そして音楽の中でもトランスミュージックは僕にとって1番肌に合っている、理想的な音楽だと言えるね。僕自身トランスミュージックを体感して、感情の開放を体験したことをきっかけに人生の価値観が大きく変化したんだ。一言で言うなら「正直に生きていこう」かな。人と接する時も、仕事をする時も、物事を判断するときも自分の感情に沿って導き出す答えを信じるようになった。その結果、生きることがとても楽になったし、とても楽しくなったんだ。
 


 
- 今後はトランスミュージックだけに集中して、その中でどんな音楽をみんなに届けることができるか、どれだけの人に感動を与えることができるかに挑戦していきたい。 -
 


- DJをしてる時ってどんなことを考えているんですか?

基本となるのは「自分の心が思うままにプレイする」こと。それを可能にするために必要なのが経験とテクニックのコンビネーションだと思ってる。経験を積むとオーディエンスが求めているものが見えるようになり、テクニックがあればその求めているものをベストな流れで紡いでいくことができる。ただ経験とテクニックは誰でも積み立てる事ができるよね、だから1番大切にしなくちゃいけないのは、どれだけプレイを楽しむ事ができるかなんだよ。音楽とオーディエンスへの愛情が大きければ大きいほど、プレイすることから得られる喜びは大きくなると思う。そしてその喜びはお客さんにも伝わる。だから僕はプレイするときは心から楽しんでるよ。理屈じゃないんだ。

 
- 最近の活動状況を教えてください。

まず、サイケデリックトランスをプレイすることはもうないと思う。今年のMotherの「DISCOVERY」の時は本当に特別だったんだ。Motherが僕を日本で育ててくれたことへの恩返しの気持ちでやらせてもらったよ。もちろん手抜きなんかしてないし、最高のサイケデリックセットができたと思ってる。今後はトランスミュージックだけに集中して、その中でどんな音楽をみんなに届けることができるか、どれだけの人に感動を与えることができるかに挑戦していきたい。キャリアで言うなら今年は、「TOMORROW LAND」や「ASOT」をはじめ、世界最高峰のフェスに出演することができた飛躍の年だった。とても多くの人たちと音楽を通して触れ合えた最高の1年だったよ。そうそう、最近はヨーロッパでの仕事がとても多くなったから、来年はケープタウンを離れてオランダに移住することにしたんだ。ARMINをはじめ、仲の良いアーティストたちが近くになるから、今よりもずっといい環境になるね。あ、あと来年、子供が生まれるんだ。とても興奮してるよ。この2つの大きな環境の変化が僕の音楽性にどんな変化を与えてくれるか、とても楽しみなんだ。

 
- 今後の活動予定は?

まずはアルバムを完成させること。それから大規模なワールドリリースツアーがあるから、すべての公演に全力で注いで成功させることだね。

 
- それではプライベートに関しても少し聞かせてください。休日はどんなふうにして過ごしていますか? マイブームはありますか?

外で妻と愛犬たちと過ごすのが1番の楽しみ。今まで挫折し続けた禁煙も成功して、山登りやジョギングをするようになったんだ。かなり健康的なトランスアーティストだよ(笑) マイブームは料理! 今はお好み焼きに夢中なんだ。

 
- 日本の好きなところは

食べ物だね。カツ丼、そば、寿司、焼肉、エビフライ、おばんざい、ラーメン・・・・素晴らしい食文化だ。それと歴史的な文化遺産。あと忘れちゃいけないのが温泉!
 

- 日本に来たときに必ず訪れる場所はありますか?

水上だね。温泉と食べ物が素晴らしいよ。

 
- 今後訪れたい街はありますか?

京都。今回初めて行くんだけど、とても楽しみにしてるよ。今は紅葉がきれいな季節なんだってね。芸者さんにもぜひ会ってみたいな。

 
 
- しっかりとMotherというブランドコンセプトがあるから、日本っぽいとか海外っぽいとかじゃなくて、Motherっぽいパーティに仕上がるんだよね。 -
 

- 日本人アーティストで好きな人はいますか?

DJとしてはMotherのTA-KAをとてもリスペクトしている。彼のように最大限に自己を表現しつつ、そのパーティにおける自分の役割を理解して徹することができるアーティストはそんなにいないと思うよ。あとKEN ISHIIも素晴らしい才能の持ち主だと思う。

 
- 日本のオーディエンスの印象は?

日本は僕が1番プレイしたい国。それは今も昔も変わらない。日本のオーディエンスが持つ素晴らしい点の1つが、僕がプレイを通してお客さんに与えるエナジーと同等のエナジーを、お客さんからもらえるということ。だからプレイ中僕のテンションは上がりっぱなしだよ(笑)。日本のお客さんとはプレイを通してスペシャルな意思疎通ができていると思ってるんだけど、みんなはどう感じているのかな?

 
- 続いてMotherについて聞かせてください。彼らとは10年以上の付き合いだと聞きましたが、あなたから見てMotherとはどんなパーティーオーガナイザーですか?

素晴らしいプロダクションチームだよ。彼らは僕と同じように、サイケデリックトランスパーティー/ フェスティバルのオーガナイザーとしてスタートしたんだけど、年月を重ねるごとにその音楽に多様性が出てきた。今や彼らの成熟した音楽に沿ってセクレトされたアーティストは、テクノからハウス、トランスまで実に幅広いよね。ジャンルは違えど彼らの抱えているアーティストはみんな好きだし、全員がトップクオリティの音楽性とオリジナリティをもっていると思う。そのアーティストたちをTA-KAの感性でマッチングさせた時、Motherらしいパーティができあがるんだ。しっかりとMotherというブランドコンセプトがあるから、日本っぽいとか海外っぽいとかじゃなくて、Motherっぽいパーティに仕上がるんだよね。だけど彼らのことを話す上で最も重要なのは、メインオーガナイザーからスタッフまで、関わっている人たちの素晴らしさだと思う。そして音楽とパーティに対する大きな愛情と真剣さには学ぶことが多いよ。それとお客さんが素晴らしい。みんな音楽が好き、踊るのが好き。パーティを楽しむことに全力だよね。これは今まで参加したすべてのMotherのパーティで感じた事で、何よりも素晴らしいことだと思うよ。

 
- Motherのパーティで印象に残っているのは?

インドアだと一昨年に"ageHa"でやらせてもらった「PROTOCULTURE 4 Hours Set」だね。僕にとってとても貴重な経験だった。フロアは終始いいバイブスで、お客さんの盛り上がりもすごかった。野外では毎年出演していたS.O.SやGROUND BEATも最高だったけど、今年の「DISCOVERY」は本当にすばらしかったね。
 

- いろいろとお答えいただき、ありがとうございました。それでは最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

またみんなに会えることが嬉しいよ。いつも本当にありがとう。 See all of you at ageHa !!

 
- Event Information –

タイトル:
ageHa×Mother presents Mother 11th Anniversary Celebration
MUSIC IS CONNECTED TO UNIVERSE

開催日:
12月7日(土)

会場:
ageHa

時間:
23時

出演:
【ARENA】[Special Guest] PAUL OAKENFOLD (Perfecto Records / Perfecto Fluoro : UK), [Special Set of 4th Album from ARMADA MUSIC] PROTOCULTURE (ARMADA MUSIC / LIGHT MUSIC : S.Africa), [Line Up] TA-KA (Mother / LIGHT MUSIC), [Visuals] HEART BOMB, VJ NAKAICHI, [Decoration] KANOYA PROJECT, [Lighting & Laser] AIBA, [Sound] WAVES

【BOX】[Guest Live] ラビラビ, SLUM(SUNFLOWER OF TODAY ), [Line Up] DAIJIRO (DIGITAL BLOCK), Yuta (MOV / VOLTEX), YU-TA (RESPONSE), A.B.N.H (RESPONSE / SevenStepsToHeaven), [Visuals & Decoration] RayCosmo / VIDEOGRAM,

【ISLAND】[Guest] STEREOCiTI(Mojuba), [Line Up] Deim (LovehenHouse /A1S), Ko Umehara (-kikyu-), YUYAMA TSUYOSHI (Charm/REVEAL), [Visuals] 9TV (Charm),

【WATER】[Special Act] GONNO (WC, Merkur, International Feel), [Live Set] ASTRON (ASTROBASE / LIGHT MUSIC), [Line Up] ITA vs KON (Primitive), Yuu Murata (Primitive), HouseCat (HEDONIST'S SAMBHALA / NEX), [Internet Talk Session] AKI from Okinawa (Primitive), Navigator: NINO & GOLi (Primitive), [Lighting] DELAY THE MOGU (Primitive)

■イベント詳細ページ
ageHa×Mother presents Mother 11th Anniversary Celebration MUSIC IS CONNECTED TO UNIVERSE