INTERVIEWS

MITOMI TOKOTO

 
- アーティスティックなものより、キャッチーで踊れるものであることが大事。そのためには、曲のリード部分は6秒以内だとか、リードは口ずさめるものでなくてはいけないとかルールがあるんですけど、そうでないとダンスミュージックとしての意味がないんです。 -
 
 
- まずは、これまであまり語られたことのないDJとしてのバックグラウンドについて教えてください。


現在の活動の基盤になったのは、17歳から20歳まで、パリに一軒しかなかったハウスのレコードショップでバイトした経験ですね。お金のためというよりも、ハウスが好きだったから、誰よりも先にレコードが欲しかったんです。それでいろんなお客さんにおすすめのレコードを紹介してたんですけど、僕のお客さんにはDaft Punk、David Guetta、Bob Sinclarなどがいました。それがきっかけで、ダンスミュージックと繋がったわけです。現在まで続くGuettaとの交流も、それが原点なんです。あとバイト仲間には、Martin Solveigもいました。僕が昼の担当で、彼が夜だったんですけど。

  - クラブでDJを始めたのは、いつですか?

当時のパリでハウスのクラブといえば、”BOY”っていう大きなゲイクラブが1つしかなかったんです。僕はゲイじゃないけど、どうしてもプレイしてみたかったので、そのクラブでプレイすることにしました。いろんなゲイイベントでのDJをこなしましたけど、今考えると、その時に得たものが現在でもだいぶ役立っているかもしれません。

  - そののち来日したわけですが、その目的は?

日本に来たのは、94年の終わり頃です。なぜ来たかといえば、パリの状況にいろんな意味で飽きちゃったからなんです。僕の国籍は日本なんですけど、それまで日本をまったく知らなかったから、20歳の時に行ってみようと決心したわけです。来日後はモデルをやっていたんですが、そのころは、当時一世を風靡していた芝浦のクラブ”GOLD”にハマッてましたね。すごく刺激的でした。DJとしての活動は、それからしばらくしませんでした。

  - その後、「Cyberjapan」の母体ができあがったそうですね。

「趣味として「Cyberjapan.tv」を立ち上げたのは、その後の95年の終わりでした。95?98年の日本のクラブシーンが華やかでクレイジーだったから、その光景を海外の人に見せたくて、自分で撮ったパーティースナップをアップしてたんです。まだヤフーもない時代でしたからかなり早かったんですけど、それが現在のCyberjapanの原点です。
 
- DJはいつから再開したんですか?

97年の終わりにDJ Gomiさんと出会ってからです。僕は最初、GOMIさんのイベントをオーガナイズしてたんですけど、そのうち「もう1回DJやらない?」って言われて。それでウォームアップのDJを担当したんです。ウォームアップってパーティーの方向性を担っているので、実は難しいんですよ。だから、すごく勉強になりましたね。

  - トラックを作るようになったのはいつからですか?

2005年くらいです。最初はプレイするだけで満足だったんですけど、そのころから僕がかけたい音楽がなくなってきたんですよね。だから、自分で作るしかないと思って始めました。その後、GOMIさんが紹介してくれた音楽パートナーのサファン君と9年間一緒にやっています

  - トラック制作に関しては、どんなことを心がけていますか?

アーティストとしてではなく、DJの目で作ることですね。つまり自分の好みを優先するのではなく、フロアのルールで作っているんです。具体的にいえば、アーティスティックなものより、キャッチーで踊れるものであることが大事。そのためには、曲のリード部分は6秒以内だとか、リードは口ずさめるものでなくてはいけないとかルールがあるんですけど、そうでないとダンスミュージックとしての意味がないんです。

   
-「BIKINI NIGHT」がきっかけでハウスを好きになってくれる人が少しでもいれば、それでいいんです。言い換えれば、「BIKINI NIGHT」はハウスへの入り口。だから、健康的で健全であることが大前提なんです。-
 
 
- そのようなキャリアや考え方が、どのように「BIKINI NIGHT」へ繋がっていくんですか?


僕は2000年に、これからはクラブに音楽を聴きにくるお客さんはほとんどいなくなるだろうと感じたんです。実際にそうなっていますが、今やクラブはエンタテインメントの会場なんです。好き嫌いは別としても、そういう現実を受け入れることは絶対に必要だと思うんですよね。つまりそんな発想をもとに、クラブでビキニって、ビックリするだろうなって思いついて、そこから「BIKINI NIGHT」が生まれたんです。

  - 「BIKINI NIGHT」のアイコンであるCyberjapan Dancersとは?

Cyberjapan Dancersは、イビザのクラブ”Pacha Ibiza”のダンサーをイメージしています。ストリートダンサーとは違って、クラブの雰囲気を形成するとても大切な女の子たち。女の子が見ても抵抗感がないことが基本なので、Tバックみたいに品のないことは絶対にしない。夜の世界の人、エロい人、下品な人ではだめなんです。
 
- ただ「BIKINI NIGHT」のコンセプトは、誤解されやすくもあるのではないでしょうか?

たしかに、色物だと思われる可能性はあるかもしれません。でも音を聴いてもらえれば、完成度はわかってもらえるはずです。それに、「BIKINI NIGHT」がきっかけでハウスを好きになってくれる人が少しでもいれば、それでいいんです。言い換えれば、「BIKINI NIGHT」はハウスへの入り口。だから、健康的で健全であることが大前提なんです。

  -「BIKINI NIGHT」のCDも、きちんと作り込まれていますね。

それは、いろんな角度から、クラブのルーツをキープしたいからです。そのラインは守らないといけない。音楽的な面でいうと、僕の1つの目標はJ-POPアーティストをクラブでもかけられるようなアレンジにしたいということなんです。ですからCDに収録されているMs.OOJAの「Baby Don’t Know Why(Mitomi Tokoto Remix)」も「David Guetta feat. Che’Nelle“Titanium(Mitomi Tokoto Remix)」も、本当のダンスミュージックに仕上げています。J-POPのクセを消してあるから、外国のクラブでかかっても恥ずかしくない音。今後もそうやって、一般の人が聴ける日本のダンスミュージックを作りたいんです。

  - 現在の日本のダンスミュージックには不満がありますか?

あえて強い言葉を使いますけど、いまの日本のダンスミュージックは元気ではない。日本には優秀なクリエイターがたくさんいて、みんなかっこいいトラックを作るんですけど、本当の意味でのダンスミュージックを作れる人が少な過ぎる。みんなスキルはあるのに、堅いんです。でも、本来はダンサブルじゃないといけない。僕がかっこよさよりも、覚えやすさ、踊りやすさに徹底的に拘るのは、そんな理由があるからです。踊れることが何よりも大切。ただしDJとしての立場で作ってますから、チープなものにはしませんよ。1つ1つ、きちんと考えています。例えばドラムロールを入れ過ぎているように感じるかもしれないけど、それも意図的な、とても大事なトリックなんです。そういう明確な意識と目的を持ってやっていかないと、ダンスミュージックシーンがどんどん衰退していってしまう。

  - CD全体の流れも緻密に考えてあるわけですか?

全体の流れは、DJをするんだったらこんなセットだな、という感覚を重視しました。ウォームアップにあたる最初の部分は派手で、真ん中にはヴォーカルがあまりない曲を持ってきて、最後は落ち着く感じ。

  - つまり、アイコンとしてのCyberjapan DancersやこのCDを通じて、多角的にクラブの魅力をアピールしているわけですね?

そのとおりです。クラブは否定的に見られがちですけど、決して怖い場所ではない。「BIKINI NIGHT」のCDや、健康的で元気なCyberjapan Dancersを通じて、その点を訴えかけたいんです。それで、楽しそうだな、行ってみようかなと感じてもらえることが重要。そういう意味でここは、1つの入り口なんです。

 

  - Release Information -

アーティスト:MITOMI TOKOTO
タイトル:CYBERJAPAN presents BIKINI NIGHT / CD+DVD
発売日:3月12日(水)
価格:¥3,200-

●TRACKLIST
01. Mitomi Tokoto feat. Shurakano "Music" (Norman Doray Edit)
02. David Guetta feat. Che’Nelle "Titanium" (Mitomi Tokoto Remix)
03. MYNC, Ron Carroll&Dan Castro "Don't Be Afraid" (Mitomi Tokoto Remix)
04. Ms.OOJA "Baby Don't know Why" (Mitomi Tokoto Remix)
05. Mitomi Tokoto "Hacienda" (Original Mix)
06. Daishi Dance feat. Shinji Takeda "Sax @ Arena" (Mitomi Tokoto Remix)
07. Mitomi Tokoto "That Ibiza Track" (Original Mix)
08. Chieko Kinbara "Strings Of Life2009" (Mitomi Tokoto 909 Remix)
09. Sunset In Ibiza "One More Time" (Mitomi Tokoto Big Summer Remix)
10. Daishi Dance & Mitomi Tokoto "Don't Leave Without Me" (Mitomi Tokoto Remix)
11. m-flo "She's So (Outta Control) (Mitomi Tokoto Remix)
12. Daishi Dance feat. Tamra Keenan "Back To Find You" (Mitomi Tokoto Limited Express Mix)

■Release Page (clubberia)
■HMV
■AMAZON - Event Information -

タイトル:CYBERJAPAN × ageHa BIKINI NIGHT MIX CD&DVD Release Party SUPER BIKINI NIGHT 2014-WINTER FINAL Powered by Ravijour
開催日:3月29日(土)
会場:ageHa
時間:23時
出演:MITOMI TOKOTO, ☆TAKU TAKAHASHI, DAISHI DANCE, CYBERJAPAN DANCERS, and more

■Event Page (clubberia)
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