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Jamie 3:26

18歳の時にシカゴの伝説的なクラブA.K.A.’s初のレジデントDJとして抜擢されて以来、長きにわたりシカゴのアンダーグラウンドシーンのアイコン的な存在として君臨してきたベテランプロデューサーJamie 3:26。シカゴハウスのカリスマRon Hardyとも親交が深く、彼の遺族が主宰するParte Hardy RecordsからリリースしたEP「Basement Edits」は、Theo Parrishによるヘビープレイにより世界中のミュージックラバーの間で話題に。最近では、“3 CHAIRS第4の男”Marcellus Pittmanのアルバム作品への参加や、フランスのリエディットレーベルLumberjacks In Hellからリリースされたエディット集「Chicago Service」のスマッシュヒットなど、さらなる注目を集めている。その彼が、近年飛ぶ鳥を落とす勢いでヨーロッパのアンダーグラウンドシーンにその名を轟かせているKamma & Masaloとともに来日。4月7日に渋谷Contactで開催される人気ハウスパーティー「EUREKA!」に登場する。シカゴへの想いやシカゴのローカルシーンについて、さらにはKamma & Masaloとの出会いのきっかけなど、来日を控える彼に語ってもらった。

Interview & Text:Midori Aoyama

 

 

 
——3:26の番号がもつ意味は何ですか?

シカゴの鼓動と、Music Box(シカゴのクラブ)の住所さ。326 N. Lower Wacker Drive(ミシガン通り)のことを指している。この名前は、Music Boxでのパーティーやレジデントを務めたRon Hardyへの敬意を表していると同時に、自分の音楽へのアプローチの大きな一部と思っているよ。

——あなたはシカゴハウスを題材にした映画『The Unusual Suspects』でもこの番号の意味について説明していますね。この映画がリリースされてから10年経ちましたが、その期間は自分の音楽性やキャリアに何か変化を与えましたか?
音楽に対してのアプローチは同じままさ。パーティーこそがすべて。そこからミュージックを伝え、楽しむ。これは変わることはないだろうね。

——シカゴのローカルシーンについて教えてください。地元でレギュラーパーティーは開催していますか?
俺はシカゴを死ぬほど愛してるし、死ぬまでシカゴをレペゼンし続ける! この気持ちが自分を生んで形作っているものだからね。ここ数年でシーンは少し変化して、ラウンジやバーが主流になった。おかげでアンダーグラウンドなパーティーやベニューが珍しくなったのは事実だね。でもすべてが正しい方向に行った時は、シカゴのヴァイブを否定することはできないんだ。というのも、これまでシカゴの音楽が、ラウンジやバーミュージックを意味するということは絶対になかったし、それらが正しくないってなった時に、自分が正しい方向に向かってると感じるよ。なぜなら俺は常に正しい方向を向いて、利益や流行に乗っかることはなかったからね。空間、音、バイブス、そして人がパーティーにとってもっとも重要な要素だね。あと綺麗なトイレも。イケてる女の子をパーティーに迎えるためには大事なことだよな。
 

 

 

 
——ヨーロッパや日本のDJの多くが、クラシックなシカゴの楽曲を掘ったり、新譜のようにプレイする人が増えています。今回一緒に来日するKammaやMasaloのように若いDJたちをどのように感じますか?
若い世代や若いDJを歓迎してるよ。そして、才能のある彼らを導けるようにベストを尽くしてるさ。俺はくたびれた野良犬とは違うからね。彼らは常にどんな音楽が自分たちのなかで流行っているかを伝えてくれるんだ。KammaとMasaloは俺にとっては家族さ。俺らは数年前にアムステルダムで繋がって、少ない出会いのなかでもただギグに呼んでくれるだけの人よりも近い存在になった。彼らは本物のタレントで、彼らからも最高のものを得ることができてる。あいつらはドープだしね。Masaloとの繋がりは、彼らのスタジオでミックスを録るところから始まり、それから一緒に曲を作って…そのあとは分かるだろ? 俺たちは繋がりといい、バイブでただ登ってっただけさ。

——あなたにとってのベストなシカゴクラシック3曲を教えてください。
3曲か…難しいな。でも選ぶとしたらこれかな。

1. Nightwriters - Let The Music Use You
2. Quest - Mind Games
3. Lil Louis - How I Feel

 

 

——KammaとMasaloの関係についてもう少し伺います。アムステルダムでパーティーを何度か行っていますが、どのようなキッカケで始めたのですか? またLocal Talkからリリースされた「Testify EP」の経緯についても教えてください。
2年前に彼らのパーティーでプレイしてから本格的に繋がりをもち始めたんだ。俺がRush Hourのパーティーにいて、偶然そこで出会ってからいろんなことが一気に起こったのさ。去年ADEでリリースパーティーをした時は本当にすばらしくて、美しいイベントだった。Testifyのプロジェクトは、Local TalkのオーナーでもあるMad Matsからオリジナルの楽曲をもらったんだ。スプリットEPになっているSameedのバージョンを聴いて、リリックに打ちのめされたんだ。それからパーツを請求して自分のバージョンを作ろうと思ったときに、Masaloからもアイデアをもらってね。それで一緒に曲を創り上げたってわけさ。かなり時間がかかったけど、その価値はとてつもなくあったね。結果的にLocal Talkでもっとも人気を獲得したリリースのひとつになったし。このリリースに参加してシェアしてくれたSameedには感謝しなきゃね。


 

 

 

 


——次に控えているリリースはありますか? また、自身のレーベル3:26 Recordsからのリリースなどもあれば教えてください。
今年の夏頃に3:26 Recordsのリリースを控えてるよ。それからGAMMからも新しいリリースを予定してる。

——日本の音楽シーンについてどんなイメージをもっていますか?
日本のヘッズは彼ら自身の音楽をよく知ってるし、音やダンスミュージックの文化について本当に真剣に考えているよね。俺はここでの時間をいつも楽しんでるし、自分のやっていることを愛してとサポートをしてくれる仲間がたくさんいる。本当に感謝しているし、今回も奴らをロックする準備はできてるぜ!

——日本滞在時に、DJ以外で予定していることはありますか?
渋谷をくまなく歩き回りたいね。渋谷は俺のお気に入りのエリアなんだ。

——それでは最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。
バッチリ準備しておいてくれよ! We are gonna rock yall family style!!!
 

 

 

- Event Information -

タイトル:EUREKA!

開催日:4月7日(金)

会場:Contact(東京都渋谷区道玄坂2-10-12 新大宗ビル4号館 地下2階)

時間:22時
料金:当日 3,500円 W/F 3,000円 前売 2,500円

出演者:【Studio】Jamie 3:26 (Chicago), Kamma & Masalo (Amsterdam), Midori Aoyama, sio【Contact】DJ Mitsu the Beats (GAGLE | Jazzy Sport), Kenji Endo, hiroshi kinoshita, KDT (eclectic), Spody, Nari (CYK)
 
■イベントページ
http://www.clubberia.com/ja/events/265473-EUREKA/