こないだ大阪の「BLACK CHAMBER」っていう場所で、TEIさんとかと一緒にやって。あそこすごいおもしろいですよ。
「サイバーパンク」な感じなんですよね。ほとんどageHaと似たような感じで海沿いにあるんですけど、その海から見える景色が川崎みたいで煙突から火がぼうぼう出てるし。中なのにほぼ外みたいな感じで寒いんですよ。あれはちょっとおもしろいですね。ちょっと危険な香りも漂うっていうか。 僕はやっぱり世代的にニューウェイブよりもちょっと後だったから、世代的に。もちろんパンクムーブメントみたいなものは終わってたし。やっぱりリアルタイムで感じれたのはセカンド・サマー・オブ・ラブっていうか、マンチェスタームーブメントで。でもロンドンで体験したわけじゃなく、日本で世代的に起こった唯一のムーブメントっていうか。それがちょうど青春時代っていう感じだったので、ずっと音楽続けてきて、そのときはロックバンドをやってたんですけど、あのときから残ってるものと、あのときにはあったけど今はなくなってしまったものでなんか1個作りたいなと思って。特に思ったのは、今回は自分にだけしか作れないレコードを作りたいと思って、こういう感じになりました。 そうっすね。特にもともとロックバンドやってたじゃないですか?で、DJになりたいから、ハウスミュージックが好きだと思ってこういう活動しているんですけど、最初直面したのは「バンドやってたヤツが作ったハウスミュージックだろ」って言われるのがすごいイヤで。バンドは辞めて、その流れでやってるつもりがまったくなくて、そういうのをあえて拒絶しながら何年間かやってたんですけど、それでダンスミュージックのクリエイターとして認めてもらったっていうか。自分でもそういうのが許せるようになったっていうか。ロックっぽい曲でも、ダンスミュージックのロックテイストがあるものとしてクラブで聴いてもらえるようになったな、っていうのもあり。 だから前はあえてギターで曲作るのを辞めてたりしたんですけど、これはギターっぽいなと思ったらギターで作ったりするようになって。 最初はそういう風に思わなかったんですけど、意外にダンスのクリエイターの人とか、メロディはかけない人が多くて、あえてそういうのやったり、自分にしか作れないものを作ったほうがいいと思ってるんで。そうですね、持ち味の1つだなって思ってます。 う~ん。それ「AMNESIA」っていういクラブでERIC MORELLOのパーティーでDEEP DISHが3時間ぐらいやってたんですけど、あのときが1番すごかったですね。あれから7年ぐらい経ってるけど、あのパーティーが1番すごかったですね。あのときのDEEP DISHはまだ2人一緒にやっててすごかったですね。誰もDJのことを見ていないというか、何千人も入っているのにみんなあらぬ方向見てて気が変になりそうになったっていうか。「どういうことになってるんだ?」みたいな。しかもその音楽がもっと盛り上げてやろうっていうことだけじゃなくて、何かを壊してやろうっていう風にどんどん音にはめられていくっていうか。音に集中させつつおかしなところに連れて行かれるっていうか。 ホントですか?ありがとうございます(笑)。AMNESIAってクラブはドライアイスのドカっていう大噴射みたいなのがあって、それを押す係りの人とかいて、その人がやたら押さないんですよね。30分に1回くらいブレイク開けてドン、って押されると「ボブァー」ってなってみんな吹き飛んじゃうんですよ。煙でまったく見えなくなるんですけど、煙が晴れてくるとみんな「ウォーーー!!」って手を上げてるみたいな。そんな景色見ることないじゃないですか、普通に暮らしてたら。ギャグっぽい感覚と音楽がずっとなってる感じと。そこにあらゆる人種がいるじゃないですか。黒人、白人、アジア人……。それがまたやばかったですね。
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