INTERVIEWS

CLAUDE VON STROKE

昔はドラムンベースのDJだったんだけど、そのときは音を突き詰めすぎてダークだったから、あまり楽しくなくなっちゃって。女の子のお客さんも減って。だったらベースも効いてて女の子も遊べるような音楽を作ったらいいんじゃないかと思って転向したんだ。 西海岸っぽくメロディーがきれいでソウルフルで、ボーカルが入っているようなハウスが、あるときとても流行ってすごく盛り上がったんだけど、そこから下り坂になってるみたいだね。派手でグラマラスな感じのクラブがどんどんなくなってきて、アンダーグラウンドでカッティングエッジなクラブがどんどん増えてきていると思うよ。僕らがやっているところも、ミニマルでベースがダーティな感じの音が主流になりつつあるよ。今はソウルフルなほうと、ミニマルなほうと五分五分ぐらいかな。 ヒップホップは絶対的な自分のルーツで、子供のころにチェロを弾いてたんだ。クラシックもルーツだね。高校と大学のころにラジオ番組でDJをやってたんだ。番組名は「Power Move」っていったんだけど、Pubric Enemyのフレイヴァー・フレイヴの「Power Move」からとった名前だったんだ。それを7年ぐらいやってたんだ。高校のころにはすでにアルバムも出していたんだよ。 ドキュメンタリーの映画を撮ったことだね。DERRICK CARTERやPAUL VAN DYKといった第一線で活躍している45人のアーティストやDJにインタビューを行って、彼らのルーツやどうやって成功したかを聞いたんだ。ドラムンベースの映画はすでにいいやつがあったし、自分で映画を作るならハウスっぽいので攻めようと思ったんだ。でもインタビューの背景で使うBGMがなくて、その人に合うような音楽を僕とナイジェル・リチャーズとジャスティン・マーティンの3人で曲を作ってたんだ。そしたら作ってるうちにうまくできてきたから「これレーベルにして売らない?」っていう話になったんだよね。今の仕事の前はハリウッドで映画関係の仕事をしていたんだよ。 アイデアは、いつの間にか思いついたり、マイクをいじっていろいろ録音しているうちにああいう曲になっていくんだ。「Deep Throat」はリコンストラクション、つまりバラバラのパートを組み合わせていくおもしろさがあって、実験的にやってみたんだ。ただのゲップの音なんだけど、それを一旦バラバラにしてリズムのところにはめ込んでいく作業をしたんだ。 ありがとう!